映画感想文「デス・バレット」をみて 風変りの映画だがぜひ見てほしい
「デス・バレット」を見たので感想を書いてみたい。
まずいえるのは面白いということ。もしかしたらほとんどの人は置いてけぼりを食ってしまうかもしれない。ジャンルとしてはシュールサスペンスということになるかもしれない。
金塊を強奪した強盗団が警官や仲間と銃撃戦を繰り広げながら、最終的には破滅していく話だ。これだけ書けばただのアクション映画と思うかもしれない。しかし、風変りの画家と作家が登場する。彼らは反社会的なものも肯定する。それが芸術のはてと知っているからだ。画家の見る空想が間に挟まる。それは性の持つファンタジーだ。
そこに強盗団の金塊をめぐる欲と仲間をどう出し抜くかという考えが交錯していく。金塊とはただの金属の塊に過ぎない。そうであるにもかかわらず、命を懸け、仲間を裏切っていく。もちろん現代の倒錯した価値観の表現でもある。
それから、顔のアップが印象的に使われている。まなざしであり、誰かがこの世界を見つめているという映画そのものでもある。
風変りの映画だがぜひ時間があれば見てほしい。今の時代に映画を作るとはどういうことか考えることは間違いない。
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