短歌58
2022/8/20
標識を端から折ってこの街で走れるものはあたしたちだけ
簡単なキャッチコピーを考えてした気になった夏じゃねぇだろ
2022/8/21
まだ同じ景色を見れているのかなステージと客席でそれでも
2022/8/25
ステージに立つ人ばかり好きになるたぶんステージに立たないから
2022/8/26
歌詞のない曲ばかり聴く人といてあたしの言葉だけが詩になる
落ちていたチュープリ交番に届けてあとで二割をお礼にもらう
何もかも何かなのかも……ラインカー走り続けて架空の写経
きみはどうかあたしの分のにきびまで潰して好きに生きててほしい
山あいのこの町に立つダイドーの自販機それは君がみた光
だよねって思いたくってパブサしてじゃないでしょって思っておわる
2022/8/27
遠花火あなたの思うあなたからずれたあなたが世間に届く
いい加減二元論もうやめようよお前の世界が全てじゃねぇよ
2022/8/28
空いてると思ったら弱冷房車きみにもそんな夜がありますか?
2022/8/29
忘れたし忘れたんだよ 沖にいてすべての船に振り返るけど
2022/8/30
わたしたちだけだよ箱庭渡されてトーテムポールめっちゃ生やすの
わすれてよ 地下二階にも星があり海があり君が君だったこと
代演の人もよくって帰り道ない喫茶店とかに寄りたい
きみの行く道のすべてに撫でられる猫がおったら迷惑やろか
恋人は永遠じゃない恋人は永遠じゃないが恋人がいい
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