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【短歌条例】それが僕らのあかり

 新しい花火はここにいくらでもあるけれど、君を灯した日々の代わりにも後継にもならないことを、幸か不幸か僕は知ってる。
 過ぎ去ればどんな色でも褪せていく。君もまた例外ではなくて、平等に、たまに不平等に、それを確かめさせられる。今もまた。
 褪せ方にまで望むのか――それはまだ分からないけれど、たった一つ、その日々が、君が美しかったことは、君が褪せても何も変わらない。

 大丈夫、必ず僕が覚えてる。君が灯した光の後で。

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