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短歌73

捨てるタイミングを失ったテイクアウトドリンクに東京メトロを見せてあげる

朝顔がめちゃめちゃ咲いてるから夏?それとも朝って季節だっけ

もう誰も正解が分からない凪でバグ技でクリアするアプリゲー

アイコンをくるくる変えるアイコンはくるくる変えることが出来るから

絵画のトピックに絵画みたいな写真 連休だから連絡していい?

働けなくなったらあたし人魚がいい陸でも全然いけるタイプの

あなた以降に出会うあなたみたいな人を別に好きにはならなかったこと

去年もらったハンドクリームをようやく減らせる日々のわたしの渇き

誰も確かめないような部分だけ嘘の考察で的を射る

高速の入口だけがある町であなたが嫌いなだけの青春

亜光速 きっとあなたが忘れても忘れないっていうのが嘘ね

永遠は リップスクラブ ないけれど リップスクラブ それで良かった

カラオケの一番奥の部屋でまた終わらない夏の話をしてよ

ポストにも読ませるわけにいかなくて手紙のための新しい棚

外の噴水がわずかに聴こえてて一番好きな静寂だった

仕事するぼくへとぼくが追いつかず残像だけが定時で上がる

飛べないのに生きててすごいとか鳥に思われてたら嬉しいのかも

月夜でもないけど猫の胸毛が光ってるあたし一人はさびしい

青い写真破り捨ててもくっついてしまうまた明日を生きてしまう

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