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漫画とアニメが好きすぎて逆に遮断する人生を選んだ

私は31歳。91年生まれ。

中学校のときは漫画がめちゃくちゃ面白かった。
同世代の人にはもうわかってもらえてると思う。

ワンピース、HUNTER×HUNTER、遊戯王、こち亀、テニスの王子様、シャーマンキング、NARUTO、BLACK CAT、ジャガー、ボーボボ、ミスフル、BLEACH、いちご100%、アイシールド21、武装錬金、デスノート、銀魂、リボーン、Dグレ、ムヒョとロージー。途中めんどくさくなった。

伝説のタイトルが並ぶ黄金期だった。ジャンプの表紙で毎週なにかのお祝いをしてた。
同時に往年のマンガでリアルタイムで追いかけられてなかったスラダンやドラゴンボールも読むようになった。

少女漫画も面白い。NANAや君に届け、愛してるぜベイベ、ハチクロ、桜蘭高校ホスト部、僕等がいた。どれも最高にいい。めちゃくちゃ恥ずかしかったけど自室に隠れて読みふけって14歳で初めてきゅんを味わった。

私はそれまで成績優秀だった。中学生で成績がダメダメな人も少ないと思うが、とにかく私は優秀だった。要領もよかったからあまり授業をきかなくてもテストではきっちり上位をとれた。

しかし中3になり高校受験を意識した頃、周囲の様子が変わった。私は相変わらず90点くらいを量産しているのに、模試なるものの順位がどんどん下位になっていく。
あわてて塾に通うようになるとさらに残酷な現実があった。

20人くらいいるクラスの人たちの前で順位を発表され、結果が悪いと叱責される。
なんだこれ。なにを間違った?私は今まで優秀だったじゃないか。テストなんて余裕だ。やる意味ないくらい余裕だ。逆になんでやってるのかわからない。

とにかく上位に上がらねば。点数を上げなければ塾長や親が期待している進学校には入れない。勉強をしよう。ちゃんと授業をきいて、復習もして、自習もするんだ。そうだ、宿題もしよう。

ジャンプはめちゃくちゃ面白くなっていて、越前は全国大会に出るっていうし、ミスフルは合宿に行くらしい。絶対読みたい。
でも私の地元は新潟の田舎。田舎でなにより大事なのは世間体。自慢できる学校でなければその後の人生は終わってしまう。

私は決断をせまられた。受験勉強か、ジャンプか。私は決断した。

世間体を守った私の成績はみるみる上昇し、3ヶ月で合格確率20%から80%までいった。進研ゼミみたいだ。

とにかく無事に進学校に合格した。淳平くんは西野つかさを選んだみたいだ。

高校生の時の記憶はあまりないから飛ばそう。たぶん〇〇なことで頭がいっぱいだったんだ。


Fラン大学生の時に「このまま何も成し遂げずに終わるのはいやだ!」と思って手当たり次第面白そうなことに首を突っ込むようになった。意識高い系みたいな。

六本木で行われていた経済英語スクール、難民高校生の講演会、手話サークル、カンボジアのホームステイ。
全部が自分のステータスのような気がしたし、毎日が充実していた。

でもそんなある意味順風満帆な日々に突然大きな波が現れた。

アニメだ。アニメはすごいスピードで私の前に立ちはだかり、すごい勢いで私を呑み込んでいった。そして私は溺れた。

アマガミ、荒川UB、Angel Beats!、おおふり、けいおん、生徒会役員共、テガミバチ、デュラララ!!、レールガン、迷い猫オーバーラン、四畳半神話体系、ワーキング。

毎日毎日深夜アニメを追いかける日々。リアタイもみるし、アニ速で更新されたらもう一回みる。水曜にまとめてみるのが楽しくて木曜日は自主休講にしていた。

2ちゃんねるで色んな考察をみたり、どうでもいい会話をみるのも面白かった。ひろゆきさんありがとう。

そんな控えめに言ってキモヲタクな私だが、迷い猫のOPが変わる頃に「彼女は欲しいな」と思い始めていた。しかしアニメばかりみていて彼女ができる気がしない。

しかもこれはなんだ。アニメはいまだにどんどんどんどん更新され、どんどんどんどん新作も出ている。私がみるよりも明らかに早く更新されている。つまり私の一生はアニメに潰されてしまうんだ。仮にバイトも彼女もナシでよかったとして、アニメだけをみつづける、そんな神様みてーな役割を与えられたとしても、みたいアニメを見終わるのに人生7回は必要だ。

私は神ではない!時間は不可逆!(時をかける少女で魔女おばさんが言ってた)何かを捨て、何かを得なければならない!そうだ、私に必要なのは彼女だ。彼女を作ろう。

私は決断をせまられた。彼女か、ひろゆきか。私は決断した。

「20歳までに彼女できないなんてー」って友達には散々バカにされたが、21歳で初めて彼女ができた。(ちなみにその時の彼女は隣でいびきをかいている)

私には漫画もアニメも荷が重すぎた。
好きで好きで、歯止めが効かないし、うまく付き合ってくみたいなそんな友達以上恋人未満なカンケーは私にはできない。

漫画も読み始めれば人生棒に振るくらいは簡単だし、アニメもみ始めれば人生7回は必要だ。ちなみにドラクエは一度もセーブせずにつけっぱなしで最後までやるタイプだ。

要するに好きなものへの狂気と偏愛がすごいんだ。

そして狂気と偏愛がすごいがゆえに好きなものを遮断する道を選んできてる。何を言ってるかわからないだろうが続ける。

そして私はついに運命を変える。
過去最強のエンタメであり、出会ってはいけない存在。それがスヌーピーだ。

私はスヌーピーが大好きだ。これについては恥ずかしさも何もない。USJでもしスヌーピーが歩いてきたら私は目の前の子どもを押しのけてハグしに行くだろう。

知らない人もいると思うので説明するが、スヌーピーはすごくかわいい。そしてグッズもものすごくたくさんある。全部ほしい。でも全部なんてもちろん買えない。PLAZAコラボのユニクロコラボだけでどんだけあんだよ。Tシャツこんないらねぇよ。お願いだから子ども服にスヌをつけるのはやめてくれー……。



…。

ん…。あぁ、話の途中で気を失ってしまったようだ。

スヌーピーグッズは日本で年間1万点も発売されている。新しくだ。毎年新しいグッズを1万点も買えるか。でもほしいんだ。

いつも好きなものに触れ、好きなものと戯れていた時、私は何を考えていた?そうだ、ああ。いつかこの時間がきっと終わってしまう。いつもそれを考えながら生きてきたんだ。

私はスヌを卒業しよう。スヌのグッズを集めるには人の一生はあまりにも短すぎる。もう涙も流れないよ。ありがとう、スヌ。私が大富豪に生まれ変わったらまた会おう。

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