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<ネタばれ有り>cinema reviewトップガン マーヴェリック感想 前篇

 イントロから熱量が半端ないサビ。そこからちゃんと定番コードのAメロ、Bメロもありつつ(それも大変すばらしいメロディ)、さりげない転調が目に染みて、最後は全て受け止めて素晴らしいサビとアウトロで終わる。

 そんな映画でした。

 まず、映画の始まりからして素晴らしいです。
 戦闘機の離陸から着艦までのディテールを熱量の高い映像と編集、そしてデンジャーゾーンと、ほぼトップガンの完コピなんですがそのレベルが高い。上辺だけの模倣ではなく、ちゃんと1作目と同じようにかっこいいんです。そこで一気に映画に引き込まれます。
 その後、映画はいきなりサビへと突入します。
 新型戦闘機のテストパイロットを務めるトム・クルーズ演じるマーベリックは、上官によるプロジェクト中止を避ける為、計画よりも早期に結果を出すべく、困難な飛行(数か月先に達成する予定の飛行速度まで、1回の飛行で到達する)に臨みます。
 このシーンの熱量がすごくて、本当手に汗握りました。
 編集も素晴らしい。スピードメーター、飛行後のあるシーンで子供があの言葉を発するタイミング・・・いやあ、よかった。
 困難な飛行が成功したのかどうかは本編を見ていただくとして、飛行後、舞台はパイロット養成所トップガンへと移ります。
 ここでも数々の前作オマージュがあって楽しいのですが、なんと言っても前作で亡くなってしまった相棒、グースの息子 ルーサーの息子感が素晴らしい。演じるのはマイルズ・テラー(セッション(2014)に主演。他 出演作多数)。無理やりグースに寄せている感じではなく、なんというか自然なんですよね。だから、マーベリックと同じように観客である僕たちも無理なく、グースの面影を彼の中に見てしまう。
 当然、ルーサーとマーベリックの間には確執があるのですが、それが”父の死の原因である人物”というだけでなく、”海軍への願書を内部で止めたことで海軍でのキャリアを4年間遅らせた人物”であるというところも上手いなあと思いました。父の死だけでも確執の理由としては十分だと思うのですが
ただマーベリックの過失ではないということはルーサーもわかっている(けど、認めたくない)と思うので、願書の件があることで二人の確執がより自然になっているなあと感じました。
 このルーサー含む、トップガン卒業生たちをマーベリックが訓練し、困難なミッションに挑むというのがメインストーリーとなります。

 後篇へ続く

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