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アンケートをとる前にやっておきたい4つのこと。

そのアンケート本当に必要?

起業家やNPOの方が、これから事業を組み立てていくときにニーズ調査や市場調査などを通じて、これからつくろうと思っている商品やサービスが市場のニーズとマッチしているのかを見立て、検証するために、アンケートをとることってあると思う。

でも、ちょっと待って、そのアンケート本当に必要?その聞き方であってる??と思うアンケートに遭遇することがある。アンケートには協力したいのだけど、回答しにくい。協力を募りにくい。もったいないなぁと思うことがあるのだ。

アンケートをとる前にやっておきたいこと

僭越ながら、アンケートを作る前にやっておきたい事前チェックをここへ並べておきたいと思う。

☑二次データ調べた?
☑アンケートのゴールなに?
☑アンケートのテストした?
☑どこのだれにとるアンケート?

1)二次データ調べた?

まずもって、データには3つある。一次データ、二次データ、三次データだ。

一次データとは、自分で作って、直接とったアンケートなど。
二次データとは、国や行政、企業などが握っているデータ。国勢調査や研究機関の研究データなど。
三次データとは、複数データを組み合わせて、使いやすく加工したもので、調査会社などが販売しているデータなど。

で、よくあるのは、いきなり一次データだけをとって、それがその市場のすべてを物語っているようにデータを使い、検証の軸がズレてくという独りよがりパターン。。一次データを使うことは間違いではないかもしれないが、それだけだと偏ったデータになっている危険性もはらんでいることは承知しておきたい。

ニーズ調査や意識調査など広く一般の意見を知りたい場合は、二次データをまず調べてみるのも一つの手だ。ネット上にいくらでもあり、身近な人数十人にとったアンケートより、信憑性の高いものが無料で入手できる。そのうえで、地域性や分野など掘り下げたデータと取りたいなどがあれば、一次データをとって全国値や一般値と比較して活用してみるというのも有りだと思う。

2)アンケートのゴールはなに?

つぎに、二次データで足りないときや、三次データを活用するほどの予算がないときは、一次データを取ることになると思うのだけど、そのときは、そのアンケートをなにに使うのかを考えておきたい。

聞きたいことだけをつらつらと並べたアンケートは、いざ集計してみたら、集計しづらい。あんまり役に立たなかった項目がはいってた。など残念な結果に終わるものがある。つくりだす前にアンケートのゴール(目的)がなにかがあいまいだったんじゃないかと思う。

意識調査なら、本音が知りたい、率直な意見が知りたい、賛成意見を集めたい、反対意見が知りたい、否定的な意見をくみ取りたい。など、ゴールによって、設問の「問いかた」が違ってくる。

ニーズ調査なら、売りたい商品が相手にとって有用であると思ってもらえるような順番で聞いていくこともできるだろうし、相手が困っていることを自社商品の枠を超えて聞いていくような選択肢を用意しておく必要があるかもしれない。

ビフォーアフターの調査なら、ビフォーで聞く項目とアフターで聞く項目が対照的になている必要があるかもしれない。

なんのために知りたいデータを集めたいのかが整理できていると、必要ない設問が見えてくるし、本当は聞かなければならない項目も見えてくる。

3)アンケートのテストしましたか?

ゴールが決まったら、設問をつくりはじめるのだけど、ひと通りつくり終えてそのままアンケートを取り出すのはブブー。かならずテストをしましょう。できればアンケート対象者、少なくとも数名にテスト回答していただき、選択肢に過不足がないか、専門用語などわかりにくい表現がないか、みてもらいましょう。そのときに、回答時間も計ってもらうとなお良いです。

紙のアンケートなのかネットのアンケートなのか、聞きたい内容によって多少違うかもしれませが、紙ならA4用紙1枚か両面2枚程度。ネットなら2分多くても3分程度で終わるものだと、回答が集めやすいかもしれません。回答時間が長すぎるのは相手の時間を奪うことになるので、協力者を募りにくくなります。

テストをして、設問文や選択肢を見直して、回答者が回答しやすい内容になっているか確認しましょう。定量と定性。オープンクエスチョンとクローズとクエスチョン。選択肢の順番など調整していきます。

4)どこのだれにとるアンケート?

さいごに、そのアンケート、どこのだれにどうやってとろうとしていますか?アンケートは分母(どこのだれにとったか)が大事です。

たとえば、今どきの0歳児の子育て事情に関するアンケートを、母親という切り口だけでアンケートとっても、子どもが10歳の親もいれば、20歳の親もいるし、その人たちが0歳児の子育てをしていたときに、困ったこと、あったらいいなというサービスを回答していたとしても、時間はもとに戻らないので、あまり信憑性の高いデータとは言えません。ターゲットにより近い年代や環境にある人にとりましょう。

また、高齢者や地域に根ざした事業をやりたいと思っているのに、ネット上で全国を対象にとったアンケートのデータをつかっても、高齢者はネットにアクセスしにくい状況があったり、地域性を考慮する必要があるものについては、分母の数が大きくてもあまり適したデータとはいえません。

逆に、数人や数十人のデータを%で表す場合も注意が必要。一人の回答の差が結果に大きく反映してしまいます。二次データと組み合わせて活用したり、サンプル数が少ない場合は、直接的な「声」を大事に拾い上げて活用していくことも考えたいです。

まとめ

ということで、僭越ながらアンケートについて思ったことを書いてみましたが、わたしが書くまでもなく、ネット上にこの手のハウツーはたくさん挙がっているので、「アンケートのとり方」「一次データ」「定量と定性」などのキーワードで調べてみましょう。


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