既読スルーをしていたら いつの間に かおっさんの弟子にされた話
インターネットには僕の知らない世界が無限に広がっている。実際に見ているインターネットというのは、氷山の一角であってディープウェブと呼ばれる検索エンジンに引っ掛からないサイトがほとんどを占めると言われるほどです。
そうしてそれは、Twitterでも同じ事が言えTwitterも同じように陽の目を見ないディープな世界があるのです。
ただし、ディープウェブのようにTor(トーア)を使ったりするような難しさもなく、弱者はやられるだけの弱肉強食の世界でもない。
Twitterの場合は、DMやイイねで存在をアピールし外部(LINE等)のグループに呼び込み、そこで自分の売りたいもの売り込むタイプの人間が存在する。
旗からみると、怪しいDMやアカウントなリンクにアクセスするのは馬鹿だと思う人が多いでしょう。
しかしTwitterのディープな世界は弱肉強食ではなく馬鹿が馬鹿を騙す醜い頭脳戦の世界なのです。
ディープウェブに入る資格があるのが、ネットに精通している人とするなら、Twitterのディープな世界に入る資格があるのは馬鹿なのでしょう。
普通はそれ以上踏み込んでも何も得れないと分かるのですが、その一歩先に踏み込んでしまった馬鹿の話をしようと思います。
時は2018年の冬 仮想通貨の価格の暴騰などで、何かと世間を賑わしていた時期、僕も仮想通貨に手をだしており、Twitter等を使って情報を集めていたりしていました。
その時Twitterでは仮想通貨関連のことを呟くと、怪しいアカウントがうじゃうじゃとイイねをしてくるです。
大抵は胡散臭いアカウントだと切り捨てて、意識もしないのでしょうが、その時の僕の精神状態は余りよくない状況というのと、単純接触効果によって
胡散臭いアカウント群に対して嫌悪感がなくなっていきました。
そうした結果
「じゃあイイねしてくるアカウント片っ端からLINE登録でもするか」
と軽い気持ちで始めた結果
馬鹿が馬鹿を騙そうとする醜い頭脳戦を垣間見てしまうことになったのです。
一重に、胡散臭いアカウントと言っても、同じようなアカウントがあるのではなくある程度の種類に分ける事が出来ます。
その分類というのは
女性アイコンを使って騙そうとする色欲馬鹿
ワンコイン心理学本に載っているような知識で騙そうとする浅はかな馬鹿
謎の講義をしてくるおっさん
の3つを僕はディープな世界で見かけました。
一つめの
女性アイコンを使って騙そうとする色欲馬鹿
はTwitterでよくかけるオーソドックスなタイプではないでしょうか?
このようなアカウントは仮想通貨で騙そうとする以外にも迷惑メール等でも沢山見かけるので、比較的皆さんに身近な存在かもしれませんね。
こいつらのLINE登録してわかったことは
色欲で騙す馬鹿はだいたい同じ
ということですね。
Twitterは厳しいのでこういうアカウントは直ぐに削除されます。 ただこの技で騙そうとる輩も無策な訳はなく、削除されるのを前提で大量のアカウント作って数の暴力で対応してきます。
沢山の女性からイイねが来るが現実は同一人物 というのは、2ちゃんねるで有名なコピペの「2ちゃんねるに書き込んでるのは俺とおまえとひろゆきだけ」と全く同じ状態でした。
だけどこの色欲馬鹿も結局は消される為だけのアカウントを作るのが辛くなってきたのでしょう。
後半は初期アイコンでイイねだけをするようになり、効率化が図られるようになっていきます。
初期アイコンのプロフィール欄を見ると、どうせ消される運命だとわかっているので、ICO(仮想通貨が取引所で買える前に先に買えるもの)情報と書かないと行けないところをIOC(国際オリンピック委員会)情報と書き間違えても気にしない姿を見たとき職人の域に達しているなと感心しました。
二つめの
ワンコイン心理学本に載っているような知識で騙そうとする浅はかな馬鹿
この馬鹿は色欲馬鹿よりは知的で、人の心理を突いて騙そうとしてきます。
このような人たちは大衆心理を多少理解しているため、 このチャンスを逃すともう二度と手に入らないよと時間制限を使ったりして煽ってきたり
珍しく賑わっているグループLINEがあり、こんなのに書き込むやつらいるんだとほくそ笑んで既読スルーしていたら、僕以外が全員さくらだったりと
この系統の馬鹿は芸も多彩なのです。
その中で唯一LINE通話で3時間ほど話した男がいたのですが、その男はなかなかのやり手でした。
やり手の男性からしたら、僕は初対面の人間です。
その人間の警戒心を説くためのテクニックがすごかった。
僕は、その時LINEアイコンをLINEに入っているコアラの画像を使っていたのですが、
「僕も昔コアラの画像を使っていたんですよ、仮想通貨っていう共通の話題を持っててアイコンまで似てるとか,
何だか運命を感じますね」
とアイコンだけで運命を感じて共感を求めてきた時の高揚感は今でも忘れられません。
やり手の男は共感力がとても高く、どんなことでも肯定してきます。
相手の質問に答えただけで、それに答えられるなんてあなたは本当に賢いなど何でも肯定してくれるまさき誉め殺し状態
僕のことをこんなに肯定してくれたのは、釣り銭なしで会計を済ませただけで「すごーい」と、誉めてくれた行きつけの喫茶店の店員さんとこのやり手の男位です。
更にその男はアフィリエイトにも精通しており、アフィリエイト口座も開いているとのことでした。
その値段は18万円という少し高めの値段だったのですが、その値段設定も絶妙であり、
「払えない場合はどういう風に回収するんですか?」と聞いたら
笑顔で
「全てのポイント登録サイトに登録したポイントの総額が18万円位なのでそれで回収します」と教えてくれた時は戦慄しました。
このタイプの馬鹿は油断していると騙される危険があるので用心したいところです。
3つめの
謎の講義をしてくるおっさん
この馬鹿がタイトルの男なのです。
こういう詐欺アカウントは結局人を集めてなんぼ
という所があり、人を集めることに苦心しているのですが、この男は今まで見てきた馬鹿とは一戦を画していました。
まずこの男のLINEアカウントがデブのおっさんというインパクトの強さが上げられます。
普通は嫌悪感を抱かせないために、人を選ぶようなアイコンを使わないのですが、「人を信用させるためには顔を出すのが大事」という言葉を信じて、そのままの顔を出す男気が素晴らしい
この男のやり方はLINEで毎日決まった時間に仮想通貨の概要を丁寧に教えてくれます。
他の輩は餌だけ見せて釣ろうとするが、この男は様々な情報を教えてくれる(※ググればわかること)その丁寧さに痺れます。
こうして毎日決まった時間にLINEにて講義がきて
おっさんとの奇妙なLINEのやり取りが始まりました。
出席は既読をつけたら良いだけの簡単な講義なのですが、意外と毎日既読をつけるのはしんどいものなのです。
たまに既読すらしなかったら、おっさんのメンヘラが発動して何回か怒られたことがあるのですが、何故か既読だけつければ機嫌がよくなる。
そんな関係が10日ほど続いてたのですが、
いつものように既読だけつけるかと思い読み始めた時、
「親愛なる我弟子やまださん」
という一文が目に入り衝撃を受けました。
そりゃあオッサンからしたら、10日も講義を受けてくれたら、弟子扱いしたくなる気持ちもわからんではないのですが、
僕がやったのは既読スルーだけ、既読スルーって割とやられたら怒られちゃう案件なのに、何故かおっさんの好感度はアップしていてる。
ギャルゲーならこの選択肢の地雷なのに、ディープな世界では正解なんて初見ではわかりませんよ。
とこのようにおっさんの弟子になったまでは、良かったのですが、その時期から仮想通貨バブルは崩壊して熱が一気に下がりだしました。
今思えばあのときおっさんの弟子になりながら辛抱強く講義を受けていたら、今とは違う生き方になっていたのでしょう。
もうあのおっさんとは、関わりあうことがないのかもしれないけど、いつかまたおっさんとLINEをしてみても良いかなとちょっと思ってしまいます。
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