一回食べたらリピートせずにはいられない!卵ぎっしり脂のり抜群な美味すぎシシャモについて話したい
こんにちは。山田水産公式noteライターの池田園子です。
突然ですが、皆さん、最近「シシャモ」を食べましたか?
「シシャモ? 居酒屋でときどき頼むくらいかな?」ですって? そんな皆さんにひとつだけお願いです。ここで、シシャモのイメージを覆す写真を見てください!
「あれっ!?」とびっくりした方もいるかもしれませんね。こちらは山田水産の新ブランド「山田のシシャモ」です。
CMもありますよ。
皆さんの中でおそらく
・プチプチ卵がぎっしり詰まっている
・シシャモといえばおなじみのストローがない!?
・マスクを被った謎のキャラクター「シシャモパワー」がいる!?
この3つが頭に浮かんだのではないかと思います。
ちなみに、山田水産が最初に始めたのはシシャモの加工事業です。そのシシャモの買い付けを任されている、まさに「シシャモのプロフェッショナル!」といえるキャリアの持ち主に話を聞いてみました。一つひとつ具体的にお話していきますよ。
山田のシシャモが卵たっぷりで美味しい3つの理由
冒頭の写真の通り、山田のシシャモには卵がたっぷり詰まっています。従来のシシャモのイメージが覆された……! と感じている方もいるのでは。
山田のシシャモは丸ごとほおばった途端、卵一粒一粒のプチプチ食感と良質な脂が口の中にジュワーッと広がります。その瞬間、恍惚の表情になります、筆者は。ひとりで「うんまい……」とニヤついてます。
ここで少しだけ自分の話をさせてもらいますが、山田水産公式noteライターとしてお声がけいただく数ヶ月前に、知人から偶然にも山田のシシャモを1パックお裾分けしてもらったんです。
それを自宅で初めて食べたときに「こんなに美味いシシャモは36年生きてきて初めて食べた!」と感動し、以降は自らオンラインショップで購入して冷凍庫にストックしているくらいです。いつでもシシャモ欲を満たせるように。
でも、山田のシシャモは、どうしてここまで衝撃的に美味しいのでしょうか。教えて、原尻さん!
1.「卵の量が体重の15%以上」のシシャモを選び抜いている
「試食販売に行くとお客さまから必ず『卵、たっぷり入ってる?』と聞かれます。シシャモの美味しさを決める指標のひとつは卵の量(卵率)なんですね。産卵期のシシャモは卵の量が2日に1%ずつ(体重に対しての割合)上がっていきます。卵が体重の15%以上になる、一番美味しく食べられるタイミングを見計って買い付けているんです」(原尻さん、以下同)
2.高い品質を追い求めてアイスランドへ買い付けにいく
「毎年2月頭頃、アイスランドへ直接買い付けに行っています(※)。シシャモの卵の量や鮮度、サイズなどを目視でチェックしつつ、数値データも照らし合わせながら、高品質なものを選んでいます。
山田水産に入社後、35年近く買い付けに行っているので、どこの水産工場で扱うシシャモの品質が良いかも頭に入っています。もちろん、最近評判がいいと言われる工場にも足を運んで、その年で一番美味しいと考えられるシシャモを選んでいます」
3.最高に美味しい状態に仕上げる乾燥技術で“旨味”を閉じ込めている
「乾燥の工程もとても重要視しています。はじめにシシャモ表面の水分を風速10m以上の強い風で素早く飛ばした後、内側の水分をじっくり時間をかけて飛ばすと、旨味成分が凝縮された美味しいシシャモになるんです。
『乾燥時間はどれくらいですか?』とよく聞かれますが、3〜4時間くらいだけど一概には言えない、というのが答えになります(笑)。というのも、シシャモの産地や乾燥する日の天気や湿度などでも乾燥時間は変わるからです。
乾燥が足りないままパックするとシシャモが生っぽく戻って、“ドリップ”といわれる脂や水分などの液体が出てきてしまい、美味しくはなりません。スーパーに置いてあるシシャモでぜひ確かめてみてください。だからこそ現場の従業員がシシャモを見て、触れて、一番いい乾燥具合を見極めています。まさに職人技と言ってもいいと思いますね」
ストローが消えた2つの理由
山田のシシャモがなぜ美味しいのか、後述するInstagramを中心にやみつきになるファンがなぜ多いのか、その秘密が伝わったでしょうか。ここからは2つめの話題に進んでいきます。
1.10年前に原型があった!? ストローレストレー開発秘話
冒頭の写真の通り、シシャモを束ねるストローをなくした「ストローレストレー」。
そもそもストローでシシャモを固定する目的は、並べたシシャモの高さが乱れないようにして、販売時の見栄えを良くするためでした。また、シシャモがストローに刺さっていると、工場でのパック詰め作業が効率良くできます。
しかし、2020年頃からストロー廃止の流れが進んでいったのは、SDGs(持続可能な開発目標)が広く知られるようになったことと関係しています。例えばその頃、大手コーヒーチェーン店がプラスチック製ではなく、紙製のストローを採用し始めるなど、脱プラの動きが活発化していたのはご存知の通りです。
2015年には南米コスタリカ沖で、海に流れ着いたストローが鼻に刺さり、怪我を負っていた海亀が世界的な関心を集めたこともあります。プラスチックゴミが長期間漂流してマイクロプラスチックとなり、人間を含む生態系にも悪影響を及ぼすことが懸念されてもいます。
ちなみに、山田水産ではSDGsが注目されるようになる約10年前の2011年頃、「ゴミを増やしたくない」という理由でストローレストレーの開発に挑んでいました。
「並べたシシャモが横にずれないよう、溝を作ったトレーを10年前に試作しましたが、理想通りのものはできずにお蔵入りになっていたんです。ただ、しまい込んでいた当時のサンプルを今回ストローレストレーの開発で生かすことができました(店頭に並び始めたのは2022年7月〜)。
シシャモが縦にずれないよう、トレーの縦幅はシシャモの平均サイズに沿った長さにして、シシャモの頭を固定し身体全体を挟み込める仕切りを作るなど、工夫を重ねています」
このストローレストレーが誕生したことで、山田水産では年間約200万本(!)のプラスチックストローを削減できています。
2.プラスチックトレー自体にもメスを入れたい! エコトレー開発秘話
ストローレストレーを開発してプラスチック削減はできたものの、トレーそのものはプラスチック。……当たり前ですが。しかし、課題を思い立つと徹底的に向き合うのが山田水産です。
「よりサステナブルな取り組みができないだろうか?」と原尻さんをはじめ、山田水産のメンバーで検討して進めてきたのがエコトレーの開発でした。
「スーパーに行くとプラスチックトレーの回収をしていますよね。ああいう使用済みトレーやペットボトルを原料に戻してトレーを作るエフピコ様と組んでエコトレーを開発しました。エコトレーの製造から出荷までに30%のCO2を削減できています」
ストローレストレーとエコトレーを合わせて、山田水産では年間で約25tものCO2削減ができています。
以上により、プラスチックとCO2削減を同時に果たすことに成功しました。
何者!? シシャモパワー誕生秘話
シシャモパワーという謎のキャラクターが気になって仕方なかった皆さん、大変お待たせしました。
なんとなく「素朴」なイメージのあるシシャモですが、山田のシシャモはシシャモパワーのラベルがパワフルなイメージで、インパクト満点。ここではシシャモパワー誕生の背景に迫ります。
シシャモの販売からスタートした山田水産ですが、山田のシシャモという新ブランドを作るに至ったのは、2019〜2020年にアイスランドが禁漁となったことも関係しています。
毎年アイスランドを訪れていた原尻さんにとっては青天の霹靂です。アイスランドでシシャモを買い付けできない代わりに、カナダから買い付けることになりました。
その年、カナダでの買い付け価格が予想以上に高額だったことや、コロナウイルス感染拡大防止のためスーパーでの試食販売ができなくなったことなどから、山田水産ではシシャモの販売に苦戦していました。
さらに、独自で調査をしたところ、シシャモを購入するのは60代前後の大人世代がメインで、Z世代やミレニアル世代などの若い世代が気軽に購入する魚ではないことも判明。
「そのようなさまざまな観点で考えた結果、若い世代にもシシャモを認知してもらい、日常的に食べてもらえるようにと思い、『卵たっぷり』という最大の特徴がひと目でわかる『シシャモパワー』というオリジナルキャラクターを作ってInstagramを運用することに決めました。
Instagramを見ていただくと分かりますが、ユーザーさんが『#山田のシシャモ』や『#シシャモパワー』を付けて投稿した、山田のシシャモを使ったお料理の写真を『#みんなの山田のシシャモ』として転載させていただいています。
運営側がユーザーさんに直接ご連絡して掲載許可を伺うと、公式アカウントで紹介されることを皆さんとても喜んでくださいます。私たちも多くの食卓で山田のシシャモが親しまれ、シシャモパワーというキャラ自体も愛されはじめていることがとてもうれしいです」
「#山田のシシャモ」「#シシャモパワー」で検索できるユーザーさんたちの投稿は、なんと1,000件以上も。山田のシシャモを買って、ご自宅でいろいろなアレンジを楽しむ方たちのレシピで盛り上がっています!
山田のシシャモが気になった方はシシャモパワーのInstagramも見てみませんか? シシャモパワーを焼いて食べるだけでなく、シシャモを使ったいろいろな料理が参考になると思います。定期的にキャンペーンも開催しているのでぜひフォローをお願いします!
もちろん、個人の方だけでなく、法人さんにも見ていただきたいです。飲食店にシシャモメニューを展開したい等々、シシャモパワーとコラボしたい企業さまも大歓迎! お気軽にご連絡ください。
ミュージックビデオもあります。
とてつもなくシュールですが、鹿児島県垂水市の生産工場の様子も見れます。安心安全、国内加工の良質な山田のシシャモはここで生産されているのです。
騙されたと思って(騙してませんが!)一度食べてみて
ここまで山田のシシャモについて熱い文章を綴ってきました。「食べてみたい!」と思って買っていただけたら、山田水産公式noteライターを務めるひとりとして、これほどうれしいことはありません。
そんな私が心から推す山田のシシャモ、皆さんにもまずは一度味わっていただきたいです!
全国のスーパーでも取り扱いがございますので、「環境にやさしく力持ち」なシシャモパワーのラベルが特徴のシシャモがございましたら、ぜひお買い求め下さい。(※現在北海道と沖縄では取り扱いがございません)
山田のシシャモを食べたり、調理したりしたときはもちろん、その他山田のシシャモやシシャモパワーに関するコメントもどしどし書いていただけたら歓喜します。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
取材・構成/池田園子