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中1 数学 正負の乗除


加減乗除

足し算わり算の次はかけ算わり算です。

マイナスの数字を計算するので、ルールが新しく増えます。

そのルールの説明の前に、少しだけ用語の確認をしましょう。

加減乗除という言葉があります。

加・・・足し算のこと
減・・・引き算のこと
乗・・・かけ算のこと
除・・・わり算のこと

また、和差積商も確認しましょう。

和・・・足し算の答えのこと
差・・・引き算の答えのこと
積・・・かけ算の答えのこと
商・・・わり算の答えのこと

覚えておかないと解けない問題もあるので、しっかりと覚えましょう。

かけ算わり算は表裏一体

さて、ここからが本題です。

足し算引き算はセットでした。

足し算は引き算に変換できるし、引き算は足し算に変換できるからです。

同じように、かけ算わり算もセットです。

かけ算はわり算に変換できるし、わり算はかけ算に変換できます。

わり算をかけ算に変換することが大半ですが。

符号のルール

マイナスの数字を学習したので、かけ算わり算でも符号のルールを覚えないといけません。

①プラス✕プラス=プラス
②プラス✕マイナス=マイナス
③マイナス✕プラス=マイナス
④マイナス✕マイナス=プラス

4つもありますが、覚えるのは実質2つです。

①のプラス✕プラスって小学生の時から計算してきた今まで通りのかけ算です。

②と③は一緒です。

かけ算も足し算と同じ様に、交換法則が使えます。

1✕2も2✕1も同じです。

符号のルールも順番は関係ありません。

④も新しく覚えましょう。

マイナスとマイナスをかけるとプラスになります。

覚えなければならないことをまとめると、

プラスとマイナスをかけたらマイナス(②③)
マイナスとマイナスをかけたらプラス(④)

わり算も符号のルールは全く同じです。

では応用編。

マイナス✕マイナス✕プラスはどっち?


答えはプラスです。

マイナスの方が多いからマイナスだと思った人は戻ってルールを確認しましょう。

実践 かけ算編

①2✕3=6
②2✕(ー3)=-6
③(-3)✕2=-6
④-2✕(-3)=6

この4つが理解できれば基礎はばっちりです。

小数と分数の計算は小学生の範囲なので今回は省きます。

指数

指数とか累乗とか呼ばれる小さい数字。

2³とか5²とか(ー3)²とか。

2³は2✕2✕2のことで、つまり2³=8です。

同じ様に、5²=25。

注意が必要なのはマイナスがある時です。

(ー3)²は(ー3)✕(ー3)のことなので9です。

一方で、-3²はマイナスは確定で、3²が9なので、-9です。

ややこしいですが、区別しましょう。

ー3²の方は、「マイナス3の2乗」ではなく、「引く3の2乗」と考えると分かりやすいかもしれません。

1-3²

こんな計算で出てきます。

この後半部分だけが問題になっている感覚です。

そのうち学習しますが、引き算よりも先に指数の計算をしないといけないので、
1-3²
=1-9
=-8
こんな感じになります。

注目してほしいのは、-3²のところがー9になっているところです。

実践 わり算編

①6÷2=3
②6÷(-2)=-3
③-6÷2=-3
④-6÷(-2)=3

この4つが理解できれば基礎はばっちりです。

割り切れない問題と、分数の問題はかけ算に換えましょう。

わり算をかけ算に変換すると、わる数(÷の後ろの数)が逆数になります。

逆数は分数の分母と分子を逆にした数です。

2/3の逆数は3/2。

2の逆数は1/2。

ー3の逆数はー1/3。

全部乗せ

ラスボスは足し算引き算かけ算わり算全部乗せです。

計算には優先順位があります。

最初に優先順位を説明しますが、慣れてくれば同時進行することもありますし、とにかくたくさん解くことをおすすめします。

優先度が高い方からいくと、
①カッコの中の計算
②指数(累乗)の計算
③かけ算わり算
④足し算引き算
の順番です。

カッコの中の計算も、②→③→④という優先順位で計算していきます。

毎回全部ある訳でもないので、やっぱりたくさん解いて慣れるしかありません。

2-3✕4
=2-12
=-10

2³✕3
=8✕3
=24

2✕(ー3)ー10÷2
=-6-5
=-11

(2-12÷3)+5✕(-2)
=(2-4)-10
=-2-10
=-12

(-2)✕(30-5²)ー(-2)³✕3
=(-2)✕(30-25)ー(-8)✕3
=(-2)✕5-(-24)
=-10+24
=14

分配法則

まずは基本形から。

a(bーc)
こんな形の時にどう計算するか。

ちなみにa✕(bーc)って意味です。

計算の優先順位としては、カッコの中が先なのですが、別の計算方法もできます。

それが分配法則です。

a(bーc)
=a✕b+a✕(ーc)

こんな風に計算します。

具体例を挙げましょう。

2(3-5)
=2✕3+2✕(-5)
=6-10
=-4

圧倒的にカッコの中から計算した方が楽です。

ただ、分配法則を使った方が楽なパターンがあります。

分数の時です。

12(2/3-3/4)
みたいな時に、カッコの中を計算しようとすると、通分が必要です。

しかし、分配法則を使うと通分せずに計算が可能なので楽になります。

今後もずっと使うので、分配法則を覚えましょう。

数の集合と四則計算

数には色々な分類があります。

他にも分け方がありますが、ここでは「全ての数」「整数」「自然数」の3つに分類します。

条件が厳しい方から見ていくと、
自然数・・・正の整数
整数・・・負の整数、0、正の整数
全ての数・・・数字であれば小数でも分数でも何でも

次にそれぞれの数同士を計算した時の和差積商がどうなるか?を考えていきましょう。

この問題では「必ず」そうなるかを聞かれています。

言い換えれば、そうならない例を1個見つければ違うってことです。

数学では、そうならない例のことを反例と言います。

反例を答える問題も多いので、具体例を考えましょう。

☆全ての数

全ての数+全ての数
全ての数ー全ての数
全ての数✕全ての数
全ての数÷全ての数

どれも答えは全ての数になります。

数字と数字を計算したら答えが数字になるってこと。

そりゃそうだろ。

☆整数

整数+整数
整数ー整数
整数✕整数
整数÷整数

これは割り算だけ答えが整数にならない場合があります。

他はどんな組み合わせでも、答えは必ず整数になります。

ただし、÷0は普通ないものとして考えます。

反例は、3÷2。

答えが1.5になってしまい整数になりません。

☆自然数

自然数+自然数
自然数ー自然数
自然数✕自然数
自然数÷自然数

足し算と掛け算はどんな組み合わせでも、答えは必ず自然数になります。

引き算の反例
2-2

答えは0で自然数になりません。

割り算の反例
2÷3

答えは2/3で自然数になりません。

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