「業務の裏側」ただ働きを強いられるケアマネジャー （１）現状
こんにちは、山田方式ケアプラン構造こと、山田準一です。
どんな職業人でも本来の業務ではないことまでお願いされた経験があると思います。
ケアマネジャーも本来の業務以外をお願いされることが多いです。
ご利用者・ご家族や関係機関に知っておいてほしい範疇外をただ働きで強いられているケアマネジャーの現状があります。
ただ働きを強いられた実例
ご利用者・ご家族より
・今、救急車を呼んだので救急車に乗ってほしい
・救急車で病院に来たが入院しなかったので帰ることになった。病院まで迎いに来てほしい
・銀行・郵便局へ行ってお金を出してきてほしい
・銀行から１００万円おろしてきてほしい
・家賃を振り込んできてほしい
・お金を貸してほしい
・病院から銀行まで連れ行ってほしい（入院中のご利用者より）
・鍵を預けるので、家に入って通帳・カード・印鑑を持ってきてほしい（入院中のご利用者より）
関係機関より
・ご利用者の引っ越しを手伝ってほしい（生活保護課より）
・ご利用者のカーテンを買ってきてほしい（生活保護課より）
・ ケアマネジャーに救急車に乗って下さいと言うと皆さん乗ります。あなた(ケアマネジャー)が来るまで待っています（救急隊より）
・救急車を呼んだので同乗してほしいので今からご利用者宅に来てほしい（深夜往診医より）
・ご利用者がデイに現金100万円持ってきているのでご利用者を連れて帰ってほしい（デイより）
・ご利用者の病状が良くないので集中治療室に移して治療したい。移してもよいか（入院先より）
・A（ご利用者）が人を殴りＡを逮捕・拘留したので、ふだん飲んでいる薬を署まで持って来てほしい（警察署より）
・ご利用者がデイ利用中に急変して病院へ搬送した。ケアマネジャーさん病院に来て対応お願いします（デイより）
・今ご利用者を看取った（逝去した）ので、あとはお願いします（深夜往診医より）
・洗濯機を取りに来てほしい。家財を処分したいのでお金を出してほしい（ご利用者逝去後にアパート大家より）
・ご利用者の葬儀に来てください（アパート大家より）
・食品買い物して立て替えた。ご利用者のご家族宅まで行き精算するのは面倒なので、ケアマネジャーが支払ってほしい（ヘルパーより）
ただで何でもやってくれるケアマネジャーが人気⁉
ケアマネジャーに何でも言えばよいという丸投げが見受けられます。
公的介護保険のケアマネジメントは無料（全額公費）ということもあり、無料で何でもやることを強いられている現状があります。無料で何でもやるかやらないかでケアマネジャーが評価されてしまうことがあります。
「どこまでがサービス」で「どこからが理不尽な要求」なのかケアマネジャーそれぞれの見解も違います。
ご利用者・ご家族や関係機関からみれば、ただで何でもやってくれるケアマネジャーは都合のよい便利屋です。
ケアマネジャーはバーンアウトしやすい⁉
2000年介護保険当初は、看護師などの医療職ケアマネジャーが多かったです。しかし、昨今は医療職ケアマネジャーが少なくなり、介護福祉士などの介護職ケアマネジャーが多いです。
参考：第23回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について
医療職ケアマネジャーが少なくなった理由は
・割に合わないから
・こんなことまでお願いされては嫌
・看護師の方が給与よいから
介護職は優しい人が多いです。純粋に高齢ご利用者のお手伝いをしたい気持ちで介護業界にきています。しかし、ご利用者・ご家族や関係機関から介護の範囲を超えて何でも頼まれてしまうことでメンタルをやられてしまう現状があります。
まとめ
・公的介護保険制度では、介護を「サービス」として位置づけた。「サービスはどんなことをしてくれるのか？」「サービスなので何でも頼んでもよい」という意識を持つようになった。
・サービスという名のただ働きをやるかやらないかで評価され、無料で何でもやってくれるケアマネジャーがよいとなってしまう。
・ケアマネジャーは範疇外のことをただで強いられ、大きなストレスがかかりバーンアウトしてしまうことがある。
次回は「業務の裏側」ただ働きを強いられるケアマネジャー（２）解決方法（仮）
ただ働きの発生原因と解決方法を独自分析します。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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