見出し画像

2023年の抱負

 新年あけましておめでとうございます。やっと海外に行ける状況になったので、4年ぶりの海外年越しでタイにきています。ホアヒンという閑かなリゾート地で快適にリフレッシュしました。

カウンセリングとマネージャーの親和性

 年頭といえば今年の目標を立てる時期ですね。2017年に友人の小杉茂と飲んでコーチングの考え方を教わりました。Hi-STANDARDを世に出した事務所社長兼音楽プロデューサーの彼は、今やメンタルコーチの分野でも活躍しています。アーティストマネージメントを長年やっていると、心理面のケアや、目標設定することの有効性などを学ぶことになりますので、実はマネージャーとカウンセラーやメンタルトレーナーとは親和性のあるスキルです。アーティストマネージメントを20年以上手掛けた僕には、小杉さんの言う意味が深くわかる気がしました。
 以来、作曲家コミュニティCo-Writing Farmのメンバーに対して、目標を立てて、そこに向かう伴走のようなことをやっています。コーチングというのは成果に結びつくものだなと実感しています。

 僕自身も今年の目標を立てて、ちょっと恥ずかしいですが、ここで公開しておこうと思います。

心身のコンディションを高く維持する

 3年前に脳出血を起こして4ヶ月リハビリ入院したことで、コンディションの重要性を強く認識しました。お陰様で、病気の前よりも健やかな内臓としなやかな筋肉をてにいれることができ、今でも週1回のストレッチ通いとパーソナルトレーニングを継続しています。
 酒豪の無頼派気取りみたいな感覚は卒業して、ストイックな生活をベースに楽しむ時は楽しむ感覚を持てるようになりました。
 仕事をする上でも一番大切なのは心身のコンディションだと痛感しています。それなりの経験と知見は持っている自負があるので、いかに創造的にアウトプットを継続できるかです。プロ野球選手の「怪我なく一年間やりたい」との発言と似た感覚かもしれません。「レギュラーは確保したし、試合に出れば2割8分以上打つ自信はある、あとは怪我だけしないように身体をケアしよう」と思っている感じでしょうか。朝と夜のルーティンは定まってきたので継続するつもりです。
 そんな事言いながらもまだまだ未熟な僕は、昨年からマインドフルネス/瞑想にも取り組み始めました。神秘的なものには、忌避感がある性格なのですが、今の自分の状況でまだネガティブな気持が生まれるのは、精神修養が足らないのだろうと考えてトライしています。ビジョンレベルの低い人に不実なことをされて、心乱れている自分が嫌だったのがキッカケです。まだつかみどころがない感じですが、継続しながら心の安定を見つけていきたいです。

inputとoutputをバランス良く計画的に継続

 ストイックを良しとする生活ができるようになって、継続的なInputができるようになっています。永遠の課題である英語は、NHKラジオ講座「ラジオ英会話」と「ビジネス英語」を聴くことは習慣になりました。多少の語学力の向上は実感あるのですが、英語「を」学ぶのではなく、英語「で」やる行為をつくっていかないとレベルアップできない気がしています。外国人との定期的なミーティングの場など、自分を追い込む機会を見つけて、継続したいなと思案しています。
 2年位前に始めた中国語もNHKラジオ講座のみですが継続しています。何一つ知らなかったのですが、英語で言えば中学二年生くらいの知識は持てました。2月に台北でコーライティングキャンプを企画しているので、台湾人作曲家と北京語で世間話ができるか、一緒に飲みに行って試したいと思っています。
 読書は快調に続けているのですが、noteの読書記録にoutputするのは怠っていました。知識の整理や備忘という自分のためにも読んだ本は何か書く習慣にしたいです。また、数学物理学系の書籍を読むという目標だけは未達でしたので、計画を立てて取り組むつもりです。読書記録はパーソナルな視点で書きますが、新作もしっかりチェックするつもりなので、何を読むか迷ったときなどにはご活用ください。

継続的なスタートアップ創出と起業家の国際的ネットワーク

 仕事については、ビジョンを持って、スタッフと共有できているつもりです。StudioENTREは昨年一年で大きく成長できて、仕組み化にも向かっています。年間10案件→5社の創出というKPIをハイレベルで達成するには、人員含めた体制作りが必要ですが、方法は見えていますので、粛々とやっていきます。既出の6社にバリューアップももちろん全力で支援します。
 新たな取組としては、日本の文化や市場に興味のある外国人起業家と日本人起業家のネットワークをつくることを始めたいです。「コンテンツの海外輸出」という言い方は、課題設定としてあまり適切ではなく、日本をリスペクトする外国人起業家が日本人起業家と一緒にサービスをつくることが多発しないと、日本のコンテンツがグローバルに稼げるようにはならないと思っています。
 楽しみな企画、施策もいくつかあるのですが、ここでは具体的にはまだかけないことばかりです。具体的になったら、都度、このnoteに書いていくのでお楽しみにお待ち下さい。

神戸市をエンターテック起業の拠点に

 昨年6月にStudioENTREが神戸市に事業者として採択していただいて以来、神戸を軸に関西エリアでの活動を始めています。
 医学を始めとしたディープテック領域ではスタートアップ支援体制が整っていて、官民連携されているだけに、toC領域でのスタートアップ創出に責任感をもって取り組んでいます。3年計画ですが、神戸がアジアのエンターテック拠点都市と呼ばれるまで、それこそ10年掛ける気持で耕すところからやっていくつもりです。昨年後半に関西の大学、専門学校とは多くの接点を持つことができました。

コーライティングのネットワークをワールドワイドに

 2013年1月から始めた作曲家育成プログラム「山口ゼミ」は10年経ちました。修了生によるCo-Writing Farmも9月で結成10周年になります。14人で始まったコミュニティも約140人になっています。
 コミュニティとしては自走しますし、日本のコーライティングムーブメントの核としても機能しているので、僕の役割は、たまに喝!をいれるくらいであまりありません。「山口ゼミ」を継続させながら、グローバルな音楽家のネットワークを作る取り組みを本格化したいです。今年2月に経産省の助成をいただいて、台北で台湾人とのコーライティングキャンプを行いますが、コーライティングを活用して、特にアジアに注力して日本人作曲家の活動を広げるお手伝いができればと考えています。大きな成長が期待できるアジアの音楽市場で現地の音楽家と一緒に創作/制作する機会が作れれば、実は国際視点でもレベルが高い日本人作曲家の創造性が高い視座で活用されることでしょう。日本の音楽界の国際化にもつながると思っています。

Web3領域での起業創出のキーはユーザー体験と生態系設計

 さて、今年から本格的に取り組むという意味では、Web3領域での新事業創出が最重点です。イノベーターや投資界隈では沸騰しているWeb3ですが、ユーザー体験に関する議論がまだまだ足らないというのが僕の印象です。プラットフォーム寡占から透明で自律分散型の仕組みが基本のはずが、Web2的な「陣地取り合戦」的な動きが多いように感じでいます。ブロックチェーン技術が社会の基幹に実装され行く時代の根源的な変化を理解しながら、ユーザー体験を大切に捉えた新しいサービスを生み出す場をつくっていきたいです。
 メタベースに象徴されるように、Web3時代は産業におけるエンタメ領域の
比重が大きくなります。文化的蓄積がある日本に有利な側面は間違いなくありますから、日本人がグローバルに稼げる状況にしていきたいものです。

「MID3M+」への期待と活用

 まだ一般公開されていない情報ですが、50年以上の歴史を持つ音楽見本市MIDEMが、Web3をテーマにした「MID3M+」に生まれかわって再出発するそうです。コロナで運営会社が倒産したときから、カンヌ市支援で再開するだろうなとは思っていましたが、Web3に振り切ったのは驚きです。MIDEM日本アンバサダーの鈴木貴歩さんがいち早く教えてくれました。100人程度の初期メンバーを参加費込みで募集していたので、これは逃せないと加わりました。早速今月カンヌでイベントがあるので行ってきます。歴史のある欧州の音楽関係者のインナーサークルで、世界のMusicTechの中心になり始めていたMIDEMですから、「Web3✕音楽」というテーマでは、SXSW以上の世界の中心になるでしょう。日本のコンテンツやスタートアップの橋渡しや情報収集を鈴木TAKAさんとも連携しながらやっていくつもりです。是非、注目してください!

noteもしっかり書きますよー

 そんな2023年ですが、このnoteもしっかり書いていくつもりですので、お付き合いを宜しくおねがいします。
 最近、投資会社やコンサルティングファームからセミナーやカウンセリングのご依頼をいただく機会も増えてきました。エンタメ領域は、専門のアナリストがいらっしゃらないようで、ビジネススキームや著作権処理実務、業界事情をわかった上で、マクロ視点で語れることを重宝がられて嬉しいです。
 そんな中で、有名な大手設計事務所系のコンサルティング部門から単発でのミーティングのご依頼をいただきました。これまで縁が無かった分野なので、不思議に思って「何故、僕を?」とお尋ねしたら、クライアントであるデベロッパー企業の副社長の方からのご指名だったと聞いて、久々に気分があがりました。もちろん面識は無く、拙著やnoteをご覧いただいて「この人が良いと思うよ」と推薦いただいたそうです。日本の産業界におけるエンターテックの重要性が増していることは頭では理解していましたが、大手開発会社が10年後の計画を立てる際に意見を求められるとは、光栄至極です。今後も日本の国力向上に少しでもお役に立てるように活動していきたいです。
 ということで、ブログを書くモチベーションが大きく上がる事件もあり、note書くぞーって新年に改めて思っている次第です。コメント、質問なども原則的にすべてお答えしますよ。
 2023年も宜しくお願いいたします!ハッピーにポジティブに行きましょう!!

<関連投稿>


モチベーションあがります(^_-)