見出し画像

Drakeがインディペンデントになったら、音楽ビジネスの「新たな始まり」。音楽起業のチャンスです!

 米ディストリビューターが主催するオンライン・イベントでCEOであるスティーブ・スタウト氏がラッパーのRussとの対談での発言が見出しになっています。記事内容にもあるように、実際は「終わり」ではなく、音楽ビジネスの新たなフェーズが「始まる」のだと思います。
 パッケージ・ビジネスが音源ビジネスの幹だった時代は、大手レコード会社は、音楽ビジネス生態系のプラットフォーマー役を担っていました。録音スタジオを提供したり、レコーディング費用を負担したり、パッケージを製造して、発売日にきちんとCD店に並べて、売れ行きが良ければ欠品しないように追加して、CDが売れるための店頭施策や、様々なメディアでの宣伝。まさに、ビジネスの幹でした。デジタル化したことで、音楽ビジネスにおける幹の役割はSpotify、AppleMusic、Amazonといった配信事業社に役割が変わっています。数多くのファンを持つ成功したアーティストが自分を取り巻く「座組み」を組み直すのは当然で、その「組み換え」で新しい役割を担う会社ができたりすることで、ビジネスとしての新たな進化が期待されるのです。

 ただ、欧米と日本では状況が違うことには触れておきたいです。世界最大のシェアを持っているのは、ユニバーサルミュージックですが、日本のレーベルとの違いは、デジタル化に対して戦略的に動いて、後手に回らなかったことです。Spotifyに大手3社(設立時はEMIが合併前だったので4社でした)が出資したのは、スムーズにライセンスを受けたいSpotify側からの戦略だったようですが、売上からの分配だけではなく、結果的に株からも大きな利益を得ることになりました。デジタル化に対応して、楽曲、原盤に付番するコードやメタデータの整備を主導したの象徴的です。事務所や出版社と連携することを面子が潰れるとういような意味不明の理由で、消極的な姿勢を続ける日本のレコード業界とは大違いですね。デジタル化で自分たちの役割が変わる、存在感が下がることも計算して、先回りをしようとしているのは賢明かつ巧妙です。資金力、情報力、新たなツール、機能にも積極的に投資をすることで、アーティストに貢献できる価値を持とうと努力しています。

 今回のDrakeの話も、実は交渉上手な弁護士のリークで、より良い条件を引き出すためのブラフかもしれません。彼らの交渉術はタフですからね。音楽ビジネスの生態系が変わっても、音楽を創るのはアーティストで聴くのはユーザーというのは変わりません。そのどちらか、できれば両方に価値を与えられるプレイヤーだけが生き残っていくのです。生態系が大きく変わるタイミングが、新たな登場人物がでてくるチャンスです。Apple、Spotify,Amazon、Dezar、Napstar、音楽サービスは全てスタートアップから始まった企業ですね。ストリーミングサービスだけでなく、ユーザー行動の解析ツールなどSaaS的なサービスも求められている時代です。

 デジタル化については世界で一番遅れている日本の音楽業界ですが、アーティストの才能、文化的な蓄積と多様性、良質な音楽ファンのレベルの高さなど世界に誇れるものはたくさんあります。日本発でグローバル市場で稼ぐ音楽スタートアップの創出に僕も全力で取り組みたいと思っています。コロナ禍で見えてくる新しい視点もたくさんあるでしょう。音楽関連分野での起業であれば、おそらく僕が日本で最も役に立てるメンターです。事業アイデアに付加価値をつけますので、意欲のある起業家は遠慮なく連絡下さい!

podcastでわかりやすく話します、是非、聴いてみてください!毎週更新中!メルマガの読者登録もお願いします!


モチベーションあがります(^_-)