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期初に部下に話す、イソップ寓話「3人のレンガ職人」

そろそろ、2023年下期の終わりも見えてきました。

下期が始まったころに、配下メンバーを集めて研修を行いました。

その時に伝えたのが、あの有名なイソップ寓話の話。

仕事に対する考え方次第で、働き甲斐が変わる。

私はあの話が好きで、一緒に働くメンバーにはいつも伝えています。


3人のレンガ職人のそれぞれの仕事の仕方

中世のあるヨーロッパの町で、旅人が歩いていました。

汗をたらたらと流しながら、重たいレンガを運んで積み、
運んで積みを繰り返している3人のレンガ職人に出会いました。

旅人は興味津々で「何をしているのですか?」と尋ねました。

1人目は、
「そんなこと見ればわかるだろう。
親方の命令で“レンガ”を積んでいるんだよ。
暑くて大変だからもういい加減こりごりだよ」
と答えました。

2人目は、
「レンガを積んで“壁”を作っているんだ。
この仕事は大変だけど、金(カネ)が良いからやっているのさ」
と答えました。

3人目は、
「レンガを積んで、後世に残る“大聖堂”を造っているんだ。
こんな仕事に就けてとても光栄だよ」
と答えました。

3人のレンガ職人は、
それぞれ「レンガを積んでいる」という仕事は同じです。

仕事の内容や役割が同じなので、賃金もほとんど変わりません。

しかし、動機がまったく違います。

1人目は、
希望・夢・志などの使命感はまったくありません。
ただ言われたからやる。言われなければやらない。
ただ“レンガ”しか見ていません。

作業としての仕事、労役としか感じていません。

2人目は、
「お金を稼ぐため」に否応なしに働いている。
壁しか見えていません。

「もっとお金になる仕事はないか」と頭の中はそれしかないでしょう。

3人目は、
「後世に残る歴史的事業に参加して町中の人を笑顔にするため」
という志を抱き、明確な目的意識を持って働いています。
100年以上先に完成する“大聖堂”建設のため、

仕事を“使命”と感じています。

3人とも、同じ内容の仕事をやっていますが、
その仕事に対する考え方がバラバラですね。

もしあなたが家を建てるとしたら、
やはり志が高い3人目の職人に頼みたいですよね。

また、このレンガ職人たちの10年後も想像すると面白いです。
同じ内容の仕事を続けているのか、
かたや現場の監督者になっているか。

日々の仕事の向き合い方=目的によって、
結果も変わってくるのでしょうね。

仕事の目的を意識したい

やはり、一緒に働くメンバーには、
仕事の目的をぜひ意識してもらいたいです。

同じ仕事をするわけですが、その意識の持ち方によって、
パフォーマンスも結果も全く違うものになると思います。

仕事の意義を理解する

仕事は単なる作業ではなく、
それがどのような目的や意義を持つのかを
理解することが重要です。

自分たちが行っている仕事が、
どのように社会や組織に貢献するのかを
見つけることが大切だと思います。

私は、仕事は「誰かの課題を解決する」ことだと思っており、
組織の課題を解決し、
会社の課題を解決し、
さらには社会の課題を解決する。

日々の業務に追われていると、
どうしても目の前の業務に集中しがちになってしまいます。

しかし、目の前の業務はあくまでも目的のための手段です。

使命感を持つ


仕事に対する使命感や意義を見出すことで、
モチベーションが向上し、成果につながります。

自分の仕事が社会や組織にとって重要であると感じることが、
満足感ややりがいを生み出します。

なぜこの業務を行っているのか?が分からないと、
それはもう仕事ではなく作業です。

これでは、仕事はつまらない。
モチベーションの維持も難しいと思います。
また、おそらくこの状態では、成果も出ないでしょう。

今の令和時代は特にそうだと思います。

「上(組織のトップ層)がやれって言っているから」では、
もう動く社員はいないのではないでしょうか。

目標に向かって進む

仕事における明確な目標や志を持つことで、
行動や決定がより意味のあるものになります。

部下には、自分たちの仕事がどのような目標に向かって進んでいるのかを明確に伝え、
共に励まし合いながら目標に向かって邁進することが大切です。

何に向かって進むのか?というゴールが見えないと、
メンバーが迷います。
また、目指すゴールが揺らいでいると、
それぞれのゴールに向かって進んでしまうので、
当初予定していたモノとは全く別のモノが出来上がってしまうでしょう。

まとめ

どうしても目の前の業務に忙殺されてしまいがちです。
しかしながら、ふと立ち止まり、
自分たちの業務の目的を意識することが大切です。

私は期初に、チームビルディング研修の中でこのようなことを話しています。

仕事の意義を理解し、使命感を持つことが重要。

目的が分からず、この業務なんでやっているのか不明なものは
本当に味気なく、やる気がそがれます。

自分の役割が社会や組織に与える影響を理解し、
明確な目標に向かって働くことで、成果を生むと考えます。


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