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妊活は忍活

プロフィールにも書きましたが、私は2人目不妊症でした
私の妊活は忍耐と悲嘆と絶望の繰り返しの活動でした


希望が不安に

私も夫も子どもは3人ほしいね、と話していました
20代で2人。30代で1人
そんな計画でいました

結婚して新婚旅行から帰ってきたとき
1人目の妊娠がわかりました
そりゃあもう、欣喜雀躍
嬉しくて、嬉しくて
今でもあの時の喜びは忘れられません

ところが、その後3年たっても 4年たっても
私たちにコウノトリは微笑んでくれませんでした

食事を変えてみたり
婦人体温計で体温を測ってみたり

私の月経は20~25日で(ほぼ22日周期だった)
規則正しくやってきていました
体温もその周期できちんと変動があり
排卵日は特定しやすかったです

でも、というかだからこそ
なぜ
という気持ちが強くでました

子の年齢が3歳を過ぎたあたりから
本格的に妊活に入ります

産婦人科で受診をして
卵管が通過しやすい状態か 排卵しているかなどなど
さまざまな検査を(夫も)受けました

指導の下、1年たっても妊娠兆候はなく
病院を変えたりもしました

結局妊活3年目で
子どもはあきらめることに

兄弟を欲しがっていた娘のために
猫を迎え入れました

たかだか妊娠かと思われる人もいるかと思いますが
私たち夫婦にとっては いつしか地獄のような生活となってしまい
これがきっかけで離縁となる カップルがいるのもうなずける日々でした

記録に残しておこうと思います

妊娠から不妊へ

私も夫も20代前半で結婚しましたので
条件的には妊娠は厳しいものではなかったと思います
娘を授かったのは奇跡だったのか
結婚してすぐにすんなりと妊娠・出産できたのは
本当にありがたいことでした

3人子どもが欲しいというのは
親戚友人みな知っていたので
当たり前のように 期待の言葉がかけられました

自分たちよりも遅く1人目を生んだ友人が
兄弟を授かったという報告を聞くたびに
なんとなく焦りを感じ始めたころ

兄弟が生まれてもいいようにと
引っ越しの時に大きめの部屋を借りたり
娘には幼くなったおもちゃやおむつなども
次の子が使うかもと残しておくことに
胸がざわつき始めました

私には3歳違いの兄が
夫には年子の弟がいました
やはり、自分の兄弟より年齢が離れていくことを
不安に感じ始めます

焦り

友人の懐妊に おめでとう と意識しないと言えなくなったり
次の子は作らないの? と言われると 視線が合わせられなくなったり

あまりにも規則正しい月経のため
私の月経に合わせ かなり正しく期待と失望が2人の間に訪れること

芸能人の懐妊報道にまで敏感になり始め
堕胎を悩んでいる友人に怒りを感じるようになり
私たちは次第に壊れていきました

地獄のはじまり

月に1~2回訪れる期待と失望の落差
口には出さなくても 何が原因なのか悶々としてしまいます
義務のような性行為

やがて、そのため以外には体を重ねないようになりました

つらい、と医師に相談すると
「1人子どもがいるのになにがつらいの
1人も妊娠できない人もいるんですよ
わがままですね」
と言われました

2人目不妊症はつらいと思ったらわがままなんですか?

ショックでした

友人も、周りの先輩も
いろんなアドバイスをくれました
お守りをいただいたり
怪しげな薬やサプリメント
妊娠した時の行為の体位などw

クリスマス
娘がサンタさんへの手紙に
「おもちゃいりません 妹をください」
と書いていて泣きました

現実的に考えられなくなる日々

昔、やはり不妊に悩んだ友人が
「ばかなこと聞くけどさ
生理があっても 妊娠してるってことあるかな」
と電話してきたことがあり、耳を疑いました
その友人は保健師の免許も持っているのです

その時は、あまりにもあり得ないことをあり得ない人が
(保健師という知識を持っている人が)
言ったために
否定も肯定もできず
「なにかあったの? そう思うことがあったの?」
と聞くしかありませんでしたが

私は、その友人の気持ちが痛いほどわかりました

月経近くになると
妊娠した夢をみて
現実なのか夢なのかもわからず
(判断できず)
号泣してみたり

お互い責めているわけでもないのに
お互い責めていると感じて ケンカになったり

夫婦間もギスギスして
離婚が頭をよぎりだしました

我に返る

そんなとき、ふと
あれ? なんのために子どもほしいんだっけ
子どもがいないとだめなんだっけ?
妊活で夫婦が仲良くなれないなんて、本末転倒じゃない?

そして、小学生になっていた娘が
「赤ちゃんがいなくてもいいや 一人っ子もたくさんいるもん」
と言ってくれたのを機に(←たぶん気を遣ってくれたのではないかと思う)
正式に妊活をやめました

その後は
嘘みたいに夫婦関係もよくなり
それを感じて心配していた親戚友人もほっとしたのです

長く使うと思って 高価なものを購入し
きれいに手入れしながら保管していたベビーカーや
ベビーベッド、チャイルドシートなど
友人に譲ったりしたときに
「こんなに状態良いなんてすごいね!」
と言われ
夫と顔を見合わせた時
そこに苦悩や悲嘆の色はすでになく安心し、
戦友のように感じる夫の手をぎゅっと握りました

さすがにこれは処分するしかないと
布おむつを処分するときにも
2人で袋につめました(ゴミ袋)

妊活していた時は
いったいなんだったのでしょう
憑き物がとれたように
お互いを昔のように慈しむようになれましたが

夫(妻)のために 妊娠したい(させたい)
でもできない
自分のせい? 夫(妻)のせい?
お互い仕事も忙しく 育児にも手がかかるとき
頭がおかしくなるよね

同じ悩みを抱えている人へ

本当につらかった
地獄だった
たくさん人のことを羨んで
人のことを憎んで(特に医師 ごめんなさい)
人の厚意を煩わしく感じ
自分の醜い部分をたくさんみました

そして、こんなこと人にも相談できず
忍んで 耐えて 苦しんで 悩んで 
経験しないで済むものなら 絶対したくない経験でした

でもきっと、いま この瞬間も 同じ悩みを抱えている人がいると思います

相手がいるものですから
その相手と自分の納得できるところを
しっかりと確認しながら
やれるだけ やったらいいです
結果がどうなるかは わからないですけど
お互いの愛はなくさないように

苦しい時は一人で抱えないで

私で良ければいつでもお話ききます!




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