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アメリカで久しぶりにテニスをする話 (子どもと)

バンコクに住んでいた小学校時代にはじめて、日本での中学・高校、それにイギリスでの高校・大学まで自分がメインでやってたスポーツはテニス。社会人になって日本で住んでいた時は、登山(クライミング)と自転車活動(ロードレース)に明け暮れていて、テニスは会社のチームに助っ人として駆り出される時くらい。一年のうちにプレーするのは片手で数えられる程度で、ラケットやらシューズやらの道具類も大学時代のものを適当に利用というやる気の無さ。

高校時代、両親はアメリカに住んでいたので、夏休みに親元に帰るとテニス(スポーツ全般)をする環境が素晴らしく整っているのに驚愕した記憶がある。公園にあるコートは大抵空いていて、テニスボールもCostcoとかでえらく安く買える。イギリスだとボールは安くないし、学校で使えるコートもあまりよく整備されておらず、しっかり競技として打ち込む環境は整ってなかった(夏しかやらない)。

5歳の長男と壁打ちコートでラリー

4年前にアメリカに引っ越して、長男が5歳くらいになった時にテニスをはじめさせてみるかなーと適当にラケットを揃えて、壁打ちとかをやる機会を作ったけど、長続きはせず。初心者卒業と運動不足解消を目論んでいる妻とちょこちょこ打ち合う程度の活動に収まってた。

8歳になり、リトルリーグにどっぷりハマって野球少年になった長男だけど、サッカーやバスケなどのコンタクトスポーツは嫌いらしく、他によいスポーツはないかねぇーと、夏休み明けからテニスのレッスンを受けてみることに。過去に市でやってる適当なレッスン(1か月ちょい・安い)は受けたことがあったけど、そこまで興味は示さなかったので、今回は3か月続くしっかり教えてもらえそうなところで。

一コマ1.5時間で、6-8歳向けのオレンジボールを使うカテゴリーだったのだけど、盛り上げるのが上手なコーチがいい感じに教えてくれて、ちょっと打てるようになってきたらコーチとの勝負っぽい形式で練習も白熱。1.5カ月くらい通ったあたりからそこそこ打てる自信がついてきたようだったので、週末に時間を見つけて一緒に打つようになった。

最初は大人用(所謂イエロー・ボール)のノンプレッシャーボールを使ってたけど、さすがにボールが跳ねすぎ・早すぎと思ってグリーンボール(9-10歳用)を調達。レッスンを受ける度、一緒に打つ度にグングン打てるようになって、しっかりしたスイングのハードヒットで狙ったところをアタックするようなこともやりはじめた。冬の間は野球もないことだし…と秋のレッスンに続いて冬のレッスンも続けることにして、カテゴリーは一つ上の8,9歳向けのIntermediate(中級)レベルに変更。週末は長男本人から「テニスやろーぜ」と言い出してくるので、週に2,3回一緒に打つようになってさらに上達が早くなった。

それっぽいフォームで打つようになった8歳児

「鉄は熱いうちに打て」とばかりに、レッスンや父親と打つのとは別に試合も経験させるのも面白かろう、とUSTAに登録。USTAは競技としてのテニスを大人から子供まで総括している団体で、アメリカ国内で様々なトーナメントやイベントを行うための枠組みを提供している。例えばUS Openの運営母体もここ。ジュニアは無料で登録してメンバーになることができて、近所で行われている大会を検索して登録したり、過去の成績を見たり…といったことが一元的にできるようになってる。

テニスの試合を行うにあたって、基本的なルールや、セルフジャッジの正しいやり方をしっかり学ぶ必要があるので、USTAではジュニア向けにTeam Challengeというイベントが用意されている。きちんとした試合は未経験なジュニアが実戦形式でルールを学ぶことができるもので、トーナメントの類に登録する前に参加することが推奨されてる。そこそこ打てるようになった子が参加するので、ラリーが繋がってそこそこ試合っぽい展開になって、コートサイドのアシスタントの人がスコアリングからポジションチェンジ、アウトのコールのやり方などをちょこちょこ教えてくれる。一回だけの参加だと必要なスキルを全部身につけるのは難しいけど、楽しめる環境で(これが大事)基本的な流れとか最低限の理解は得られるので、とてもよい仕組みだと思った。

自宅の裏庭に次男用の即席コートも作ってみた

で、Team Challengeを無事にこなした長男を早速試合にエントリー。オレンジボールのトーナメントで、4人ずつのグループに別れてラウンドロビン(総当たり)して順位が決まる形式。過去の戦歴から勝ってる子のグループと、初めて&あんまり勝ってない子のグループに分かれるようで、長男は後者のグループ。最初の試合は相手の子(試合は初めてでTeam Challengeもやってなかったらしい)が怪しいコールを連発してスコアリングもドロドロになってしまったので、主催してくれている人が入ってくれてどうにかこうにか試合が進行。最終的に、試合は三試合とも勝利してホクホク顔の長男。サーブが武器になることや、球の強弱で相手を翻弄できることに味をしめたようで、オレンジボールなら上のグループに混じってもそこそこ戦えるかなという感触は掴めた。

これはテニスに限ったことではないけど、アメリカのスポーツは組織化がとてもうまいなぁという印象で、USTAにしても実際のトーナメントやイベントを運営するクラブやコーチにしっかりとした枠組みを提供した上で、プレイヤーや親もUSTAで一元的にテニスに関するあれこれを管理できるので、非常にやりやすい。敷居の低さも特筆すべき点で、思い立ったらすぐに週末の試合に登録…みたいなこともできるし、ジュニアの競技人口を増やすことにとても積極的(USTA内部でそーいうKPIがありそう…)。もちろん、その先の本格的なジュニア世代になっていくと厳しい選抜システムがあってその環境に順応できるプレイヤー以外は自然淘汰されていくのだけど、その場合は他のスポーツ・学業・音楽活動もあるし…という感じ。

我が家の場合、レッスンを受けているスクールは基本を楽しく学べる場で、父親と打つのはお楽しみ、そしてトーナメントで腕試し…と、それぞれ役割分担ができているので、今後も長男のやる気が続く限りこのノリでやっていこうかなと思っている。

近所のクラブに飛び入り参加。$5で45minを4本まで、4実力別に適当に組んだダブルスができる。


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