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UDP経営

もう随分前になるが、Akamai のセミナーを聴講していて面白いなと思ったことがある。

インターネットのプロトコルに TCP というのがある。あまりネットに詳しくない人でも、TCP/IP という組み合わせで聞いたことがあるだろう。それに対して UDP/IP という組み合わせがある。

TCP という仕組みでデータを送ると、パケットという小さい単位に分割されて送られてきたデータが、ちゃんと届いているかどうかを受け手側で確認して、もしも抜けがあったら送り手側に連絡して、欠落した分を送り直してもらうという仕組みである。

これはインターネットでデータを送る際にずっと使われてきた仕組みだ。しかし、この仕組みで送っていると、例えば動画の場合、抜けをチェックして送り直していると映像が止まってしまうのである。

そこで、欠落をいちいちチェックして送り直してもらうという手順を取らずに送る方法が、大雑把に言ってしまうと、UDP なのである。

で、そのセミナーで聞いて面白いなと思ったのは、UDP というプロトコルを改良してパケットを漏れなく伝送できるようにしたのが TCP ではなく、TCP のほうが先で、それを改良したのが UDP だという話。

それを聞いていて、

白河の清きに魚も住みかねて もとの濁りの田沼恋しき

という狂歌を思い出した。それはちょっと違うと言われるかな(笑)

でも、世の中の動きが早くなっているので、あまりにいちいち正しいかどうかをチェックしながらやっていると、自分だけが取り残されることになってしまう惧れがある。

とりわけそれは企業経営、と言うか、組織が何かを決断しようとする際にも言えるんじゃないかな、と、連想はプロトコルから狂歌へ、狂歌から決定のシステムへと連鎖した。

そうか、「UDP経営」というネーミングはどうだろうか? いや、本当は「QUIC経営」であるべきだよ、と返されるのだろうか(笑)

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