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放送とインターネット

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放送局に勤めていたので、たまに放送のことも書いていました。ま、内輪向きの文章が多いので、ここにはたまにしか載せませんでしたが。いずれにしても定年退職しちゃったので、今後はこのテー…
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#広告

テレビとネットの統合広告指標と「考える社員」

テレビCM とインターネット広告の統合指標を作る必要があるというような記事を読むと果たしてそうだろうかと思ってしまいます。 確かにテレビはデータの面ではずっと遅れたまま、と言うか、歩みを止めてきた感さえあります。世帯視聴率という“目の粗い”単一の指標でいつまでも引っ張りすぎたと思います。それはひとえに「面倒くさいことはしたくない」という怠惰な思いと「このままでも大丈夫」という勘違いと奢りの裏返しだったんじゃないでしょうか。 でも、それではダメだと漸く気づいて、この 10年

変わる言葉と広告表現

広告には規制があります。中にはあくどいことを考えている企業もあるので、そういうあくどい商法に消費者/ユーザが騙されないためです。 だから、逆に言うと、規制を守っている広告は、「ウチはあくどい商売はしてませんよ」という証明でもあります。 考えてみれば、私が会社に入った頃の CM考査は大変厳しくて、いろんなCM原稿/素材を差し戻して改稿を要求したものです。 それが次第に緩和されてきたのは、テレビ局も収入が減ってきたので少々ヤバいところでも受け入れるようになったからだという見

「※ 個人の感想です」

テレビCMで観ていて気持ちが悪いと思う表現に「※ 個人の感想です」というのがあります。 実際にその商品を使用しているという一般人のナントカさんが出てきて、「とても良い」とか「ものすごく効く」とか言っている横に小さく出ています。 しかし、一体全体「個人」以外の感想ってあるんでしょうか? どこかの団体の全体としての感想とか、会社の公式感想とか、そんなものは聞いたことがありません。感想というのはそもそも個人個人がバラバラに持つものなのです。 言いたいのは多分こうでしょう: こ