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冷え性の私が、寒がり風女子を苦手な理由

10月最初の月曜日。

東京の朝は流石に秋の空気だった。
涼しくなってきたなというより、秋になったなという空気だった。
ようやく。

すれ違った女子高生は、急にカーディガンを羽織って歩いていた。そんな彼女の足元は、きっとこのまま真冬になって雪が降っても際どい丈のミニスカートのまま素足を晒しまくっているのだろう。オシャレなのかもしれないが、私には寒がり女子風ファッションにしか見えない。私がおばさんになったからではなく、自分が女子高生の頃からそう思ってどこか冷たい目で見ていた。真冬に素足晒してコートも着ずに寒がっている女子を見た日にゃ、そりゃそうだろ・・と内心思う。夏場はお腹も出して歩いてるのに真夏の冷房まで寒がるとか・・謎の境地だ。

女子高生だった私の真冬の制服スタイルは、スカート丈は膝下、厚手のハイソックスを膝上まで上げて、スカートの下には体操着の半ズボンを履いていた。ブレザーの上から学校指定の古風なコートを羽織って、手袋もマフラーもして、完全防備をしていた。そんな私を、寒がり風ファッション女子は冷ややかに見ていたかもしれない。
そんなダサダサファッションの私は、そんな格好でもめちゃめちゃ寒かった。
ちなみに私にはダサダサファッション仲間もいたが、別に自分たちがダサいともオシャレとも思っていなかった。単に校則通りの服装でできるだけ寒がらずに済むようにして学校に通っているという認識だ。

大人になると普通に寒がりになる女子は多いのかもしれないが、小学生まで真冬以外半袖着て元気に駆け回っていた子がオシャレに目覚めると同時に秋になった途端寒がり始めると「この子が!?嘘でしょ!?クラスの中心で活発に真冬の運動場走り回ってたよね!?春先だって半袖で先頭切って公園でブランコ2人乗りでめっちゃ高いとこまで漕ぎまくってたよね!?」みたいな子が寒がりの中心にいてニコニコお淑やかそうに女子ぶっているのを見た時は、そのヒエラルキー上位そうなおませなグループを「そんな寒いかな・・」と私は純粋に疑問を抱きながら、教室の端っこで休み時間を過ごしていた。

私は暑いのも大の苦手だ。
夏こそ屋内に引っ込んでいたい。
私は蒸し暑さがとにかく苦手で毎年エアコンに救われて生きている。
「電車とかお店とかオフィスとかの冷房が寒い」「外と中の気温差がきつい」などと困ったことはあまり思ったことがない。
冷房が寒ければ、可能なら温度設定を上げればいいし、無理ならカーディガンでも羽織ればいい。冷房効きすぎ問題が予測できるのに対策していない私が悪かったなと思うし、羽織一枚持ち歩けば済む話なので大した問題ではない。

そんな私は冷房効きすぎと知っているカフェにも羽織を持たずに行ってしまう。滞在中は毎回後悔するが、退店し炎天下の元を歩き始めると、カフェで冷え切った身体がその劇的な暑さを凌いでくれている気がして、冷房で体を冷え切らせていて良かったなんて思うのだ。

身体に悪いのかもしれないが、炎天下で歩いていればすぐに身体は温まるし、熱中症予防になっている可能性もあるのではないだろうか。

と、思っている。
別に、身体に良いことをしている意識はないし悪いかもしれないから、誰にもお勧めはしない。

こんな私だが、冷え性だ。
アラフォーの私は、10〜20代の頃よりマシな冷え性だ。若い頃も夏は苦手でバテて毎年食欲不振で、辛いダイエットせずに痩せられると妙に喜んでいた。秋〜春は徐々に太って夏にはダイエットという言葉が致し方なくチラついていたからだ。
冬はよく震えていた。夜なんて、寒すぎて道端でうずくまりたくなったのをなんとか羞恥心で凌いで帰路に着いた。耐えられなさすぎて、帰り道にあった岩盤浴へ駆け込んだこともあった。

そんなだった私は、痩せるほどの食欲不振になる夏バテはなくなり、冬の夜も普通に歩いて帰路につけるレベルになった。体重もあまり変動しなくなった。

とはいえ、油断大敵だ。
そろそろ身体を冷やさないように心がけなければ、冬に痛い目に遭うだろう。

10月になった今日もなお、なんだかんだ冷房がまだちょっと必要な気温だ。
ちょっとどころかしっかりしっかり冷房効かせてるカフェで、半袖の私はアイスコーヒーを飲みながら仕事の隙間時間にこんなことを書いている。

明日はせめてホットコーヒーを頼むところから、これからの季節対策を始めようか。

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