薬膳とか漢方薬とか
こんにちは!
北海道の中医薬膳師、みやこです。
日々のちょっとした不調を整える薬膳などを紹介しています。
第5回(小寒)、今回は薬膳と漢方薬についての雑感です。
昨今、薬膳に興味があるという方が増えたり、テレビや雑誌で東洋医学が取り上げられたり、中医学に注目が集まってきていることは、それを勉強しているものとしては嬉しい限りです。
薬膳とは、中国伝統医学(中医学)の理論に従って、それぞれに相応しい食材や生薬(中薬)を用い、健康の維持・疾病の予防・病気の治療に関わる食事のことです。
薬膳を程々に実践している者の実感としては、健康の維持増進や病気の予防には効果があるけれど、病気の治療となると軽いものならまだしもそうでないものは難しいだろうなぁというのが正直なところです。
…程々だからかな^^;
体質改善をうたっている薬膳教室もありますが、ご本人が相当がっちり本気で取り組まないとなかなか効果を感じにくいのではないかと思っています。
もちろんその方の症状にもよるので一概には言えないのですが、、
私は薬膳に出会う前後でそれほど食生活が変わったわけではないのでこれといった変化を感じにくかったこともあるのかもしれません。
ただ、目に見えるような明らかな変化や実感はなくても、長い時間を経て健康が底上げされている感は確かにあります。
「あれ?なんとなくいつも調子がいいぞ?疲れにくいし」とか、「そういえば生理前だけどイライラしていないなぁ」とか、「15分歩いただけで身体がポカポカするようになっている!」とか。
薬膳を勉強したことで、自分や家族の体質や症状に合った食材を選択できるというのは、本当に役に立っています。
でも、しっかりと体質を改善したい、体調の回復をしたいという方は漢方薬を服用した方がよいのかなぁと思います。
みなさんは漢方薬を飲んだことはありますか?
最近はドラッグストアにもたくさんの種類が売られていたり、漢方薬を処方しますという病院も増えてきているようです。
これらは顆粒だったり錠剤だったりの形状が殆どですが、本来の漢方薬は生薬を煎じた液体を飲むものです(注・全てではありません)。
その症状に効能があるとされている木の根やら茎やら花やら(中には鉱物や動物のあんなところを、というのもありますが)をブレンドしてぐつぐつと煮て、、これってハーブティーですよね。
ある漢方薬局の先生は漢方薬のことを野菜スープって言っていました(笑)
薬効のあるスペシャルスープですよ、飲みたくなります。
漢方薬は苦くて不味いと敬遠されがちですが、甘くておいしいものもあります。
薬という面では、西洋薬についてはそもそも味をあまり気にしないですし、サプリメントだって味がなかったりおいしいものってあまり見かけないですから、変わった味のするスーパーハーブティーと思えば漢方薬も身近になりませんか?
ただ日本では、漢方薬を煎じている薬局は多くないですし、健康保険の適用もないので気軽に試せる価格でもありません。
ドラッグストアで買うにも、漢方薬はこの病名やこの症状にはこの薬を、というわけではないので、どの漢方薬が自分に合っているのか見極めるのはとても難しいです。
かといって、専門家にほんのちょっとした不調をわざわざみてもらうというのも、、と思ってしまいがちになりそうです。
そこですぐに実践できるのが薬膳なのだろうなぁと思います。
いつも使っている食材を、例えば冷えを改善したいというような目的をもって、それに合う食事にすると、それはもう薬膳です。
栄養学で、貧血気味の人が鉄分と鉄分の吸収に必要なビタミンCの含まれた食材でごはんを作ろうと考えることと変わりありません。
見た目に美しい、おいしいというのも薬膳には重要事項ですので、好き嫌いはあったとしても、漢方薬と異なり、おいしくなくて食べにくいということはないですし。
もう少しいえば、漢方薬を飲んで症状が改善されることにも限界があり、薬膳を始めとする養生をするからこそ漢方薬で得られる効果もぐっと高まるのだろうと思っています。
例えば、ニキビを治したいと漢方薬を飲んでもニキビの原因となる食べ物を食べていれば改善も遅かったりされなかったりするでしょうけれど、原因となる食べものを摂らなければ、そしてその改善の助けになる食事をすれば、より早く確実に効果を感じられるということです。
色々と筆に任せて書きましたが。
つまるところ、薬膳を日々の食事に取り入れて、ときには漢方薬をうまく使って、多少プラスマイナスの波はあれど、心身ともに元気に過ごせるといいなぁと。
年始に思ったというお話しでした。
次回はまた不調改善の薬膳についてお話しします!
木にへばりついている子。可愛い♡
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☆次回は大寒(1/20〜)に更新です!
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