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【茶道の心】明けましてお茶の世界【Tea World feat.ヤク】

こんにちは. ヤク学長です. 今回はお茶の世界に触れる.
そんな教養としての茶堂の世界.

茶道で有名な千利休に茶の道とは何か?尋ねたものがいる.
彼の答えは「渇きを医するに止まる」と答えたそうだ.

単にお茶は喉の渇きを癒すだけではない. 物理的な幸福感をもたらすものではない.その言葉の本質は「心」の渇きも癒すものだと答えたのである.

現代のビジネスパーソンが社会から求められることは, 一般的に言うところの仕事ができるばかりではいけない. 既存のフレームの一歩外に踏み出すような独特のああなたなりの『アクセント』が求められている. つまり, 人間的な幅や厚みが必要であるということだ. 

医療の世界においても同様のことが言える. 対「人」への介入が不可欠な時代において、茶道は我々が失いつつある心をリアルに体験させてくれる.

茶道とは何か?

茶道がカバーする領域は極めて広い. 書道, 花道, 香道, 着物, 建築, 食など日本の「美意識」とも言える「道」がすべて入った総合伝統文化だ. 
茶道を学ぶことで幅広い日本の伝統文化の真髄を味わうことができる. 

なぜ茶道を学ぶ必要があるのか

私が思うに言葉で言うところの「深く味わう」といった真髄が最大の学びになるだろう.掛け軸を見る, 言葉を交わす, 空間を感じる.
つまり, 視覚, 聴覚, 触覚, 味覚などに代表される人間の五感を傍観者の立場からミクロ的に味わうことができる.

テクノロジーとの調和による親和性.

茶道を学ぶことで身体情報, 感覚情報に影響を与えることができる. 対人とのコミュニケーションや社会生活を営む上でフレーム化した自己意識の醸成へのヒントになると考える. この複合的に醸成してきた学問を深くまで味わうことが茶道が「道」たる由縁であり、大義ではないかと考える. 

お茶の世界(tea world)

茶席に入るには「にじり口」と呼ばれる入り口が狭く、低い入り口を潜らないとならない. ひとたび, 足を茶室に踏み入れえるとそこは別世界.

今まで、節操なく、ひっきりなしに動き回っていた世界とは異なる世界線. 

4畳1間ぐらいの大きさだろうか, 畳の仄かな匂いが香る澄んだ空間. それほど広くはない. 広くはないが. 窮屈さも感じずとても心地が良い. 天井の高さも高すぎず低すぎず,,,,,落ち着きがある.
ふと,眼球のレンズを通して映るものは掛け軸がある. 掛け軸には, 言葉が書いてある. どうやら言葉の意趣が,この茶席のメインテーマであるようだ.

言葉には4文字の言葉が書いてある. 大抵は禅語であるが, 心を詠みこんだ和歌が書いてあることもある. 言葉の圧縮やフレーム機能を排除した4文字の言葉. この言葉の奥に内在する「」を感じることになる.

一は全、全は一となりように、東洋的な華厳経の世界感覚. 

あなたはこの特微量に溢れた空間でどう思うか?感じるか?
主・客の互いに交わし清談を交わす. 茶菓子やお抹茶をいただくことで, あなたの味覚も刺激され心地よい感覚に陥る. 

取り繕った言葉の遊びをしたのでは心の清談はできない.発する言葉を味わい, 身に付けるが大切だ. おそらく, これこそが茶道が「道」たる真髄だ.
茶道を学ぶ大きな意義にほかならない.

 こうした奥の意趣を勉強する「茶道の心を味わう」といった現代における古典的快楽を呼び起こしてくれる.

大切なことは「茶道の心」である.

茶道からなにを学ぶのか?

今となっては失われし「究極のおもてなしの心」を学ぶことではないか

おもてなしの心は茶道にあり.

茶道の先生に伺うとお客様へもてなしする際に, 何日も前からお持てなしをする相手を思いながら, 茶室の内装やをお茶の道具に心配りを行う. お菓子はどのようなもの選ぼうか. お花をどのようなものを拵えようか. 打ち水をして, 魂を込めて丹念に準備をする.

茶道のおもてなしの心を毎日の仕事や生活人間関係など実社会で生かしてこそのものだと思っている。とおっしゃっていた. 

一座建立」と言う言葉がある. 主と客が一体となって座を盛り上げ, 互いを思いやる心を持ち, 双方の行があってこそ社会が成功すると言う意味である. 

心を失われつつある現代人に味わってほしいものである.

茶道の精神と利用例

戦国時代に千利休の広めた茶堂
果して過去の日本人はどのように利用してきたのだろうか?

戦国時代にはどうやら男性のビジネスツールとして利用されていたようだ. 
利用方法は心の静寂. 時の武将は心を整えるだけでなく, お茶や交わし密談をする場として利用していたようだ. 

皆さんは茶道といえば女性が学ぶものというイメージがあるのではないだろうか?
実は本来は男性がビジネスで使っていたのだ. 戦乱の世は明日死んでしまうかもわからない. 目の前にあるのは茶の湯. お茶の水面に反射する己と向き合い邪念を払って心を整えることに始まる.
明日もし襲撃を受けたとしたら,,,味方の裏切りに合ったとしたら,,,常に死と隣り合わせの武将にとって茶の湯は唯一の心穏やかに安らぎのひとときだったのだ. 

茶道の精神

最後に茶道の精神から一つ.その精神は「和敬静寂」に宿ると言われている.
それは4つの心から成り立つ言葉
 和=「穏やかな心」
 敬=「敬い合う心」
 静=「清らかな心」
 寂=「動じない心」

茶道の精神はたった4つの言葉で紡いでいる. 「和敬静寂」の文字の中に凝縮されたその心. 

皆さんは, お互いに心を開き, 穏やかに周りと調和する[]を持っていますか?
自らを謙虚にし, あらゆるものに対して敬意を払う[]を持っていますか?
茶室や茶道具のような空間を大切にし、邪念のない[]を持っていますか?
どんな時にも静かで満たされることのない動じない[]を持っていますか?

医療を志すものとして、私も真髄を味わい尽くさないといけないと思った次第だ.

茶室の入り口は千利休が淀川の川船の小さな出入り口からヒントを得て作ったの言われている. お正月でもあるところで, たまには日常と非日常の境界を分ける良い機会になるのではないか. 

小さなで入り口をくぐり抜けたその先には,,,普段の生活とかけ離れた非日常の世界が広がっている.


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