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DV妻

かわいそうな夫の話を聞いた。妻から常に100%の成果を求められ、完璧でなければ妻から激怒されるという。その結果、そんな鬼妻から夫は三行半を突き付けられた。理由は「夫が完璧な家事ができないから」とのこと。

呆れかえる話で耳を疑ってしまったが、妻は堂々と「あんな夫を見るのはイヤだ」と離婚を要求している。この妻たる人物は、私が法律だ!とでも言わんばかりの女性で、皿洗いも洗濯物の畳み方も全て自分が思うとおりに一寸の間違いも無くやらせないと気が済まない、支配的で暴君な性格らしい。

であれば、妻が自分がやれば良いのではないか、自分が家庭を切り盛りして統括すれば良いのではないかと思うのだが、夫にやらせることに価値を見出すらしく、「夫は教え込んでも出来ない」と怒っているらしい。

そのような行動は夫だけに留まらず、あろうことか子ども達にも向かい、男の子たちは皆お母さんの顔色を窺い小さく大人しくなっているという。完全に飼いならされているので、成長段階の子どもたちは可哀そうである。

娘は、そんな母親に嫌気がさして家出してしまったという。にもかかわらず妻は反省の色も、自分の行動への振り返りも無く、常に自分が正義だと思って生きている。

そんな虐げられた夫なのに、妻から離婚を言い出され、自己所有の家から追い出されても、「再び家に帰りたい、やり直したい」と思っているとのことで、何とも気の弱い夫なのか、子ども達を守りたいのか、妻に共依存しているのか、話を聞いていてとにかく家庭病理を感じてしまった。

ちなみに夫はADHDでASD当事者であると言うが、社会的には何ら問題も無く正常な会社員生活を送っており、かつ、サラリーマンとしてかなりの高給取り(夫単独で1千万)の優秀な人物で、仕事のミスもなく働いている温和な夫であり子ども達とも仲の良い父親であるのだ。

妻は、自分はカサンドラの妻で心身ともに疲弊しているというが、どう見ても疲弊しているのは妻のDVと抑圧に虐げられている夫と子どもたちだと思える。

昭和の時代は家庭内暴力と言えば夫が妻にすることのように言われていたが、平成の時代も終わり令和になった今は逆転現象が起きているのだろうと思える。逆転が大げさであるなら、少なくとも完全男女平等社会となった令和は、妻からのDVの同数あると考えても良いかもしれない。

残念ながら男性は、「男だからしっかりしなければ」という考えが未だにあるので、声を上げられずにいる「me too!男性」も多いのだろう。くわばらくわばらな社会である。

以前、離婚裁判を傍聴したことがあるが、刃物を投げて来る妻や、フライパンで夫の頭を投げる妻、発信機を夫に付けて四六時中行動を監視する妻、電話を掛けて直ぐ出ないとかLINEを即座に返さないと怒り狂う妻、そんなストレスに堪えかねて自殺未遂まで行ってしまった夫・・・怖い話は山ほど聞いている。

少なくとも刃物やフライパンや発信機など、男は単純なのでしない行為である。こんなところにも男女差というか特性が出るのかもしれない。
#note   #エッセイ   #高齢者   #フリーター   #役立たず
【記】やく・たたず(屋久 佇(竚))

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