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薬局活用ブックガイド~2022.12月

2022年ももうすぐ暮れてゆきます。今年も色々ありました。
さて、薬のことや薬局のことについて理解を深められる本を、新旧問わずセレクトしてご紹介していくコーナー第2回。
まずはこの本からご紹介します。

薬の名前には意味がある

阿部 和穂
『薬の名前には意味がある』

薬事日報社 2022年12月刊行

処方される薬には名前がありますよね。
市販薬だったりするとCMで連呼してたりして覚えてたりするけど、処方薬はカタカナだらけで覚えづらいイメージがありませんか。
しかし、実は薬の名前には、由来や歴史、それにまつわる深いエピソードがあるものなのです!
人に披露できるネタにもなりますよ。

この繋がりで行くと、次の本は、薬を擬人化・キャラ化していて、面白いですよ。

王様のくすり図鑑

木村美紀
『王様のくすり図鑑』
じほう 2016年1月初版

主人公はくすりの王様に連れられるがまま、体内で奮闘するエキセントリックな姿をしたくすりたちと出会う…。という筋書きの本。
薬局やドラッグストアでもお馴染みのくすりたちが奇想天外なキャラとして登場。活躍するくすりのキャラクターは全58種類。面白く読んでいるウチにくすりの働きや特徴などの知識も身につく一冊です。

最後に、創作エンタメ小説を。
薬剤師の異世界もの、ということでは『異世界薬局』がアニメにもなって、今期かなり面白いランクだと巷でも評価高いですが、他にも人気作があるのです。

幽世の薬剤師

紺野天龍
『幽世の薬剤師』

新潮文庫NEX 2022年3月初版

「薬剤師として働く空洞淵霧瑚(うろぶちきりこ)は、自身が専門とする漢方と現代医療の狭間で苦悩していた。そんなある日、病院からの帰り道で不思議な少女に出会う。「幽世(かくりよ)の薬師様、お迎えに上がりました」――気が付けば、そこは携帯の電波も届かぬ異界であり、さらに、謎の感染現象に苦しむ人々が溢れていた。これは病か。あるいは、怪異か。現役薬剤師が描く漢方×異世界×医療ミステリー、開幕!(背表紙紹介文より)

今年3月に1巻が出て、10月が2巻が発行され、年明けに3巻も発刊予定ということで既に人気シリーズですね。

薬や薬剤師を医療ドラマとしてエンタメ作品化する方法(パターン)が確立しつつある気がしますよね。
今後も新たな作品が登場することを期待しています。

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<この記事を書いた人>
ミズホ
「薬局活用ガイド」編集部員。埼玉県在住。高2の長女、中1の長男の子育てをする二児の母。