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生きてきて一番悲しかった話

妊娠を確認した私は、嬉しくて嬉しくて
産む気満々で
きっとドクターも喜んでくれるはず!

そう思い東京に向かいました。
新幹線に乗って、半蔵門線に乗って、病院で3時間も待たされ(-_-;)
ドクターが言ったのは
「きり子さん、おめでとうございます!
でも、妊娠できることが分かったから、次がんばりましょう。」
ん?
ん?

んんんんんんんんんんんんんん?

何言ってやがるこいつは・・・!(日本で有名な婦人科医に言っちゃいそうになったよ)
「きり子さん、妊娠というのは
子宮に血液が集中して、ホルモン値もいまよりも
もっともっともっと跳ね上がる
そうすると、あなたは妊娠中に癌が進行して
もし、無事に産めたとしても、子供が小児がんになる可能性もあるし、
あなたがどれくらい生きられるか分からなくなります。
産んだ後がはじまりなんです。きり子さんの命を最優先に考えてください。」

どうやって、家に帰ったか分からないくらい記憶があいまいで
新幹線の中でボロボロと泣き崩れてしまったことを思い出します。

私はなんて浅はかだったんだろう。
それから地元の主治医の診察まで、何回も何回も旦那と話し合い
旦那に「きり子に生きていて欲しい」そういわれ。
でも諦められない。でも死にたくない。

うわーーーー(泣)

ドクターはもう一度子宮温存の為のホルモン治療をして、妊娠すればいいと言った。
このころの事を思うと、今でも苦しくなって
泣いてしまいます。
そのたびに旦那は「選択は間違っていなかった
俺はきり子が生きていてくれた方がよかった」と言ってくれます。
でも私は「このステキな旦那さんの遺伝子を残すためには
私は癌が進行しても産むべきではなかったのではないか。」
とぐるぐる考えます。

終わったことだけれど、今でも考えます。
多分死ぬ間際まで言っていると思います。
暗い内容になりましたが、こういうことが実際にあるのです・・・次回に続く


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