BL愛好家オススメの記憶喪失BL
この記事では、筆者が選んだオススメの記憶喪失BLをジャンル別に紹介しています。
BL小説とBLマンガを織り交ぜて紹介していくので、ぜひ気になるものからチェックしてみてください。
事故で一時的に記憶喪失パターン
記憶喪失BLの王道と言えば、事故で一時的に記憶を失ってしまう展開。
恋人が自分のことを忘れてしまっているという状態が切なくて涙を誘います。
長期シリーズでは必ず1度は起こると言っても過言ではないくらい王道の記憶喪失展開ですが、ここでは記憶喪失が物語の主軸になっているものを紹介します。
小説「COLDシリーズ」 木原音瀬
記憶を失くした男を主人公に話が進んでいくタイプのBLで、覚えている側が記憶が戻らないことを望んでいるという異色のストーリーです。
かなりシリアスかつ人を選ぶ描写が多い作品なので、覚悟を決めて読むのをオススメします。
「COLDシリーズ」についてはこちらの記事でも詳しく紹介しています。
小説『デコイ 囮鳥』『デコイ 迷鳥』 英田サキ
「エスシリーズ」というヤクザBLのスピンオフ作品です。
作中には2つのカップルが登場し、その片方が記憶喪失です。
殺し屋×殺人犯というショッキングな組み合わせなので、サスペンス展開が好きな方にオススメ。
シリーズの一部ではありますが、単体で読んでも楽しめる作品なのでご安心を。
なお、「囮鳥」が上巻で「迷鳥」が下巻なので、読む順番にはご注意ください。
シリーズ全作はこちらの記事で紹介しています。
小説『八月七日を探して』 樋口美沙緒
階段から落ちたことで3ヵ月分の記憶を失ってしまった受けは、目が覚めた日から誰かに犯される夢を見るようになります。
失った記憶を追いかけ、自分に乱暴する相手を特定しようとする受けと、そんな受けを過保護に守ろうとする攻めのすれ違いラブを描いた作品。
ミステリー調の展開もおもしろいです。
電子化済み。
小説『くぐもったドラム』 英田サキ
イギリスのM/M小説(海外版BL)を日本のBL小説家がアレンジして翻訳するという企画の作品です。
プロイセン時代のドイツを舞台にした軍人BLで、攻めと受けが2人で軍を抜け共に生きていこうとしていた矢先に記憶喪失になるという切ない展開になっています。
軍人が騎馬に乗って戦っていた頃の話なので、古いヨーロッパの雰囲気や貴族ものの世界観が好きな方にオススメです。
病気で定期的に記憶がなくなるパターン
もうひとつの王道記憶喪失展開として、病気で定期的に記憶がなくなるパターンがあります。
決まった間隔で記憶がなくなる、眠ると記憶がなくなる、ランダムで記憶が抜け落ちるなど設定は様々ですが、新しく作った思い出さえも消えてしまうという点では、一時的な記憶喪失よりも切ないかもしれません。
小説『明日も愛してる』 安芸まくら
13分前までのことしか覚えていられない男と、彼のハウスキーパーとして側にいることを選んだ恋人の、とある1日を描いた作品です。
2024年5月時点では絶版になっている本なのですが、とてもいい記憶喪失BLなので紹介させてください。
朝起きるたびに知らない人から知らない人生を教えられる恐怖と、何度も何度も最愛の人に忘れられてしまう悲しみが交錯していく様子に涙が止まらなくなる名作です。
『明日も愛してる』は『HOLLY MIX』というアンソロジーにも短編が掲載されているのですが、こちらもとてもいいのでぜひ併せて読んでもらいたいです。
『HOLLY MIX』についてはこちらの記事で紹介しています。
小説『おやすみなさい、また明日』 凪良ゆう
ランダムで記憶を失ってしまう青年と傷心の小説家の恋を描いた作品です。
『おやすみなさい、また明日』に登場する記憶喪失は、一定期間の記憶がないとか時間で記憶が消えてしまうとかではなく、いつどの記憶が消えるか誰にもわからないというパターンです。
年下わんこ攻め作品としても名作だと思います。
『おやすみなさい、また明日』についてはこちらの記事でも紹介しています。
漫画『朝と昼と夜とそれから』 夏井数
20歳より前の記憶を失くしてしまった青年が主人公の作品です。
不規則に20歳以降の記憶が消えてしまうため、何度新しい思い出を作ってもある日突然また20歳のころに戻ってしまうというのが切ないです。
20歳の時には片思いだったはずの相手と恋人同士になり一緒に暮らしているという状況になかなか慣れない主人公と、そんな主人公と淡々と生活を共にしている恋人をシュールなタッチで描いているのが魅力です。
特殊な記憶喪失パターン
ここからはちょっと特殊な記憶喪失展開のBL作品を紹介していきます。
小説『こどもの瞳』 木原音瀬
事故で6歳以降の記憶を失ってしまった兄と一緒に暮らすことになった弟の不思議な生活を描いた作品です。
幼児退行パターンの記憶喪失というのはなかなか珍しいのではないでしょうか。
実の兄弟ものかつ受けに子供がいるという点でかなり特殊な設定ですが、とてもおもしろいストーリーなので大丈夫な方はチャレンジしてみてください。
『こどもの瞳』についてはこちらの記事でも紹介しています。
小説『王を統べる運命の子』 樋口美沙緒
3年前以前の記憶がない孤児が、王を守護する使徒の候補に選ばれるところから始まる異世界ファンタジーBLです。
カップリングとしては魔女から呪いを受けた王×特別な回復能力を持つ孤児の少年。
体格差カップル、魔法が存在する世界、主人公総受け展開が好きな方にオススメ。
ファンタジーとしてもとてもおもしろいです。
全4巻+番外編集(電子限定配信)で完結済みで、電子化もされています。
小説『冥府の王の神隠し』 櫛野ゆい
臨死体験をした男が冥府で亡者の管理を司る王に溺愛される人外BLです。
受けに一時期の過去の記憶がなく、それが攻めとの関係に関わってくるタイプの記憶喪失もの。
カップリングは不器用で不愛想な冥府の王×天真爛漫な考古学者です。
初恋、両片思い、童貞攻め、人外攻めが好きな方にオススメ。
冥府の王の眷属としてケルベロスが出てくるので犬が好きな方も楽しめると思います。
受けに女性との交際を匂わせる描写があるので苦手な方はご注意ください。
電子化済み。
まとめ
記憶喪失BLはBL作品の中でもコアな人気を得ているジャンルで、シリアスな展開や切ない描写が好きな方は楽しめると思います。
今後もいい記憶喪失BLを見つけた際は追記していきます。
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