スタートアップを経験して気づいた、弥生の魅力
このブログは弥生 Advent Calendar 2024の2日目の記事です
こんにちは!弥生株式会社の白井(@yakipudding) です。証憑Nextという請求書や領収書などの証憑を扱うサービスのエンジニアをやっています。
証憑Nextとは、弥生Next という弥生の新しいサービスの中の一つのサービスです。
この記事では、5年ほど勤めた弥生を退職してスタートアップに転職したものの、また弥生へ戻ってきた話をしようと思います。
弥生のファーストキャリア
弥生には2018年から約5年間、スマート取引取込の仕訳推論エンジン部分を担当していました。推論APIやモデルの開発を行っていて、キャリア後半はテックリードとしてプロジェクトを推進する役割も務めました。
テックリードの立場になると手を動かして開発する時間が減ってしまったのですが、自分としてはソフトウェアエンジニアや機械学習エンジニアとしての経験をもっと深めたいと感じていました。
そんな折にMLOps勉強会などの機械学習系勉強会に参加するようになり、機械学習を活用したサービス開発が活発に行われている企業として、スタートアップのLayerXが目に留まりました。調べていくうちに、LayerXの行動指針や羅針盤に強く共感し、「この会社で働いてみたい!」と強く思うようになりました。
応募した結果、ありがたいことにオファーをいただきました。弥生はとても居心地が良く働きやすい会社だったのでそのまま残るかどうかは非常に悩みましたが、最終的に転職を決意しました。
LayerX時代
LayerXでは、BakurakuのAI-OCRに関わるエンジニアとして働いていました。
当時は機械学習エンジニアとしてAI-OCRモデルの改善をしたり、ソフトウェアエンジニアとしてOCRのレイテンシ改善にも取り組みました。
ちょうど去年のアドベントカレンダーでは適格事業者登録番号の読み取り改善について紹介していました。
他にも、LLMを用いた社内業務効率化などの取り組みも行っていました。
LayerXには非常に優秀な方が多く、情報共有ややり取りも活発で、非常に刺激的な環境でした。またオンボーディングや社内業務など様々な業務が自動化されており、仕事環境も非常に洗練されていました。「こんなすごい環境で働けるなんてすごい!!すばらしい!!」と最初は感動し、やる気に満ち溢れていました。
しかし、結果的には自分の力を十分に発揮することができませんでした。。
弥生とLayerXの技術スタックや文化が大きく異なっていたため、キャッチアップには非常に苦労しました。具体的には開発端末がWindowsからMacになったり、開発言語がC#からGoになったりと、ありとあらゆるものが変わりました。
なんとか頑張ってキャッチアップしようと努力したつもりでしたが、成果が求められるスピード感にもついていけず、スプリント内で満足いくアウトプットを出せない日々が続きました。
「成果を出さなければ」と焦る一方で、限られた時間の中でなんとかしようとするあまり、メンタルや体調を崩して悪循環に陥っていました。まだ子どもが小さく、家庭の事情で仕事に割ける時間も限られていたため、状況は厳しくなるばかりでした。正直、当時はかなり家族に負担をかけてしまい、申し訳なかったなと思っています。
※家庭の都合で業務時間が限られていることは十分に配慮いただいていて、小さいお子さんがいても活躍されているパパさんママさんはたくさんいらっしゃいます
振り返るともっとチームメンバーやマネージャーに頼るべきでしたが、「自分でなんとかしなければ」と思い込み、コミュニケーションをおろそかにして必要な連携が十分に取れていませんでした。
そんな中で「自分の力が100%どころか半分も出せていないし、正直このままではメンタルが持たない」と思うようになり、思い切って弥生に戻ることにしました。LayerXは本当に良い会社でしたが、「今の私ではこの環境で会社に貢献するのは難しい」と判断しました。
弥生でのセカンドキャリア
証憑Nextの技術スタックについて
今年の6月に弥生に戻ってからは、冒頭で紹介した証憑Nextのエンジニアとして働いています。
弥生といえば「老舗の会計ソフトウェア会社」というイメージを持つ方も多いかもしれませんが、Nextプロジェクトでは 積極的に新しい技術を選定しており、かなりモダンな開発環境になっています!!
バックエンド
言語:C#
フレームワーク:.NET 8 / ASP.NET Core / FastEndpoints
フロントエンド
言語:TypeScript
フレームワーク:Remix
クラウド:AWS(ECS Fargate等)
マイクロサービスアーキテクチャ採用
CI/CD: GitHub Actions
laC: AWS CDKなど
モニタリング: New Relic
IDE: Visual Studio Code (GitHub Copilotあり)
バージョン管理: GitHub
※Nextプロジェクト内でもチームによって言語やフレームワークは異なります。上記は証憑Nextの例です
以前働いていたときはNextプロジェクトの開発が本格的に始まる前で、当時はそこまでモダンな技術を扱ってはいませんでした。多少キャッチアップには苦労しましたが、前職の経験やベースとなるC#の経験があったため、なんとか乗り越えられています。
(今はNextプロジェクト以外も徐々に新しい環境に移行しているものもあります)
なによりも新しい技術に触れられるのは、エンジニアとしてはワクワクして楽しいです!
戻ってきた直後の話
証憑Nextは会計Nextなどの他の弥生内サービスとの連携機能があるため、開発には他チームとの連携が欠かせません。実は、私はチームメンバーの中では「トータル弥生歴」が長い方で、連携役としてうまいこと動くことができました。弥生に戻ってすぐに自分の経験をチームに還元でき、自分はこのチームにいていいんだと安心することができました。
証憑Nextではスクラム開発を採用していますが、私が参画した時点ではPBIやタスクの管理が雑多になっていて、ロードマップの見通しがたてられていない状態でした。スクラムイベントの進め方を見直したり、タスク整理を自ら買って出ることで、開発の見通しを立てやすい体制に改善することができました。これは以前テックリードをしていた経験が生きたなと思いました。
弥生だからこそ見つけた自分の場所
こうした成功経験を通じて、改めて「弥生は新しい技術に挑戦しながらも
自分の能力をしっかり発揮できる場所だな」と実感しました。
そして、自分に合った環境に身を置くことがいまの自分にとって本当に大切なことだと改めて感じました。
これからも新しい技術を身に着けながら、新しい挑戦をし続けたいと思います!!
ちなみに、弥生には私のように「一度離れたあとに戻ってきた社員」が意外と多くいます。笑
それぞれの事情は異なると思いますが、皆が安心して戻ってこられる環境が整っているのも、弥生の大きな魅力だと感じています。
さいごに
弥生では、一緒に働く仲間を募集しています
もし自分のスキルセットはWindowsやC#寄りだけれど、新しい技術スタックに触れてみたい、転職しようか迷っている…という人がいたらぜひお声がけください!カジュアル面談もお気軽にどうぞ!