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第四次産業革命: ダボス会議が予測する未来

何を学べば第四次産業革命を生き残れるか

ダボス会議(世界経済フォーラム)の創設者として世界の経済と政治を40年間にわたって中心から観察し続けてきた著者が、ダボス会議でグローバルエリートと行ったディスカッションを基に、来たるべきメガトレンド=第四次産業革命を詳細に解説!

第四次産業革命 2016年10月14日

ダボス会議(世界経済フォーラム)
https://jp.weforum.org/

はじめに

本書の目標は主に三つ

  1. 技術革命の包括性とスピード、その多面的な影響力に対する意識を高める

  2. 技術革命の核となる問題を明確にし、取り得る対応に重点を置いた思考の枠組みを構築する

  3. 技術革命に関する問題について官民の協力や提携を推進するプラットフォームを提供する

第四次産業革命とは何か

歴史的背景

  1. 第一次産業革命 (1760~1840) 蒸気機関の発明と鉄道建設

  2. 第二次産業革命 (1880~1920) 電気と流れ作業の登場

  3. 第三次産業革命 (1960~2000) コンピューターとインターネット

  4. 第四次産業革命 (2000~) モバイル、センサー、AI、機械学習

根底からのシステム変革

第四次産業革命がユニークなのは、非常に多くの専門分野や発見の調和や統合が増大していること

構造的問題からの不平等

とくに懸念されるのは、不平等の悪化
最も得をしているように見えるのは消費者
問題のほとんどは、供給側(すなわち労働と生産の世界)で起こった
労働に依存する人々と資本を所有する人びとの間に、富の差が拡大している

革命の推進力とメガトレンド

メガトレンド

新たな変化やテクノロジーにはすべて、一つの重要な共通する特徴がある
それは、デジタル化と情報テクノロジーの浸透力を活用していること

物理的なメガトレンド

  1. 自動運転車

  2. 3Dプリンタ

  3. 先進ロボット工学

  4. 新素材

デジタルなメガトレンド

  • Internet of Things (IoT)、遠隔監視、RFID タグ

  • ブロックチェーン、ビットコイン

  • オンデマンド経済(シェアリング経済)、ウーバー、フェイスブック、エアービーアンドビー

生物学的なメガトレンド

  • 生物学分野(とくに遺伝子)

  • 合成生物学

  • 生物学の領域には、社会規範と規制の整備という点で最も大きな問題がある

発見のダイナミクス

イノベーションは複雑な社会的プロセス
政府は野心的な研究プログラムに対してもっと積極的に資金を配分すべき
知識と人的資本を強化する官民の研究協力体制を拡充すべき

ティッピング・ポイント

特定の技術的変革が社会の主流を転換させる瞬間
2025年までに起きると予想されるティッピング・ポイント

  1. 10%の人びとがインターネットに接続された服を着ている

  2. 90%の人びとが容量無制限の無料ストレージ(広告付)を保有している

  3. 1兆個のセンサーがインターネットに接続される

  4. 米国で最初のロボット薬剤師が登場する

  5. メガネの10%がインターネットに接続されている

  6. 80%の人びとがインターネット上にデジタルプレゼンスを持っている

  7. 3Dプリンタによる自動車第1号の生産

  8. 政府が初めて国勢調査の代わりにビッグデータの情報源を活用する

  9. 体内埋込式携帯電話の販売開始

  10. 消費財の5%が3Dプリンタで生産されたものになる

経済、ビジネス、国家と世界、社会、個人への影響

これらすべてに最大の影響をおよぼすとされるものの1つに、エンパワーメント(権限委譲)が挙げられる
政府期間と市民はどのようにうまく折り合えるのか?
企業と従業員は?
企業と株主、企業と顧客、超大国と小国関係はどうなるのか?
協調的な相互交流をする必要がある

経済への影響

成長
高齢化
生産性
雇用
労働代替
スキルに対する影響
開発途上国に対する影響
労働の本質
目的の重要性
コラムA:ジェンダー・ギャップと第四次産業革命

企業への影響

混乱の原因
① 顧客の期待が変化する
② データによって改善された製品
③ 協調的イノベーション
④ 新たな経営モデル
デジタル、物理的、生物学的世界の融合
コラムB:環境の再生と保護

国家と世界への影響
コラムC:混乱の時代における機動的なガバナンスの原則
コラムD:都市のイノベーション
コラムE:モビリティと第四次産業革命
コラムF:国際安全保障を一変させるエマージングテクノロジー

社会への影響

コラムG:権限を与えられた(与えられない)市民

個人への影響

コラムH:問われる倫理観
コラムI:健康とプライバシーの限度

今後の展望

  1. 状況把握の知性 - 精神

  2. 感情的知性 - 心

  3. 経時的知性 - 魂

  4. 物理的知性 - 肉体

新たな文化復興に向けて

環境の再生と保護

ディープシフト

  1. 体内埋め込み技術

  2. デジタルプレゼンス

  3. 視覚が新たなインターフェースになる

  4. ウェアラブル・インターネット

  5. ユビキタスコンピューター

  6. ポケットに入るスーパーコンピューター

  7. コモディティ化するストレージ

  8. Internet of Things と Internet for Things

  9. インターネットに接続された住宅

  10. スマートシティ

  11. 意思決定へのビッグデータの利用

  12. 自動運転車

  13. AI と意思決定

  14. AI とホワイトカラーの仕事

  15. ロボット技術とサービス

  16. ビットコインとブロックチェーン

  17. シェアリング経済

  18. 政府とブロックチェーン

  19. 3Dプリンタと製造業

  20. 3Dプリンタと人間の健康

  21. 3Dプリンタと消費財

  22. デザイナーベビー

  23. ニューロテクノロジー


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