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文学フリマ東京面白かったけれど5月は出ませんので一般参加です、ってゆうかそもそもやるんですか?

昨年末に、文学フリマ東京というイベントに出た。なんかそういうものがあるらしいと言う事は小耳に挟んでいたのだが、まさかいきなり出ると思っていなかった。一応、同人CDの即売会には出たことがあるので、まあなんとかなるか、と甘く考えていた。ちなみに、一般参加すら行ったことのないイベントだった。
 
結果的には、たしかにまあなんとかなった。書き下ろしの短編小説を本にして、今書いているこのブログの1年分のストックの中から、割と反響の大きかったものだけを抜粋して、コピー本を作った。
 
コピー本と言うのは、コピー機でただコピーをした紙の束をホッチキスで冊子のようにしただけのもので、本というよりは、修学旅行のしおりに近い。

こんなもん買う人いるのかなと正直思ったのだが、実際はちゃんと製本した本と同じぐらいの数が売れた。すげえと思った。っていうか、製本したやつのほうが金かかってるんだからもっと買ってくれよ。

だいたい、20部ずつぐらい売れただろうか。初参加で、右も左もわからない状態にしてはまぁまぁ、な感じだったのではと思う。

そもそも、友人が誘ってくれたので参加をした。任意のサークルと隣同士にすることも可能だったらしいのだが、申し込み段階ではそんなものは知らなかったので、両隣は知らない人だった。

僕の左隣の人は、もつ煮込み屋を経営するおじさんだった。今までインターネットではほとんど活動していなくて、趣味で書いた本を製本して自分の店に置いたりしていたそうだ。なんかすごい。

とりあえず暇なのでそのおじさんとずっと話をしていた。なんかよくわからないが、隣り合わせたよしみから、友情みたいなものがちょっと芽生えたような感じがした。今度お店に行きますよとか言いながらまだ行けていないので、そろそろ行こうかと思う。
 
Twitterのフォロワーさんも何人か来てくれて、それも楽しかった。即売会のサークルのブースなので、長時間話し込むことはなかなかできないのだが、それでも面と向かって話ができたのはよかった。

noteを読んでいるという人もきた。その時点では、まだnoteを始めて1、2ヶ月ぐらいだったような気がするから、今だともう少したくさんの人に来てくれるかもしれないけれど。
 
文学フリマとても楽しかったのだが、準備を考えると年に2回の参加は結構、いや、かなり厳しいなと思った。これは、どういうスタンスで小説に対して向き合っているかでかなり変わってくると思う。文学フリマは楽しい。直接自分の本を読んでくれる人と話をすることができるからだ。しかも自分が書いたものをお金を出して買ってくれる。それも嬉しい。
 
でもあくまでもプロの小説家になるために新人賞の公募に出している身としては、あんまりこういうところで満足してしまうと、新人賞に応募すると言う気力がなくなってしまう。

新人賞の公募に出せるのは「未発表作品」が原則だから、文学フリマに出すことと新人賞の公募に出す行為は両立しない。もちろん公募に落ちた作品を製本して文学フリマに出すこともできるが、なんかそれだと不良品を販売してるようで何とも言い難い気持ちになる。もちろん、不良品なんかでは無いと思っているのだけれど……。

僕がなぜプロの小説家になりたいのかと思えば、そのほうがたくさんの人に読んでもらえるからと思ったからだ。でも今は現実的にはブログやnoteに文章書いた方が圧倒的にたくさんの人に読んでもらえる。たくさんの人に読んでもらうという目的を満たすのならば、ウェブで文章を公開しているほうがはるかに効率的だとも言える。
 
自分の目的をアップデートする必要があるだろう。突き詰めて考えていくと、やっぱり力を試したいと言うか、新人賞に出して賞を取ることに対しての憧れがまだあるのだろう。賞に出して、結果を待ち続け、しかも落選するというのはかなり疲弊する苦行ではあるのだが、これを僕は楽しんでもいるのかもしれない。
 
文学フリマに出るのは年に一回の楽しみにとっておくことにする。多分冬は出るので、ぜひ遊びに来てください。
 
5月にあるやつも、一応一般参加で行きますが。っていうか、そもそもほんとに開催するんですか?

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