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四国に旅行に行きました

先日、奥さんと四国旅行に行った。定期的に国内旅行に行っているのだが、いわゆる大型連休の時期は避けるようにしている。今回も、金曜日に有給をとって、土日+1日のスケジュールだったのだが、普通の週末だったので、どこもそこまで混雑しておらず、快適に旅をすることができた。

18歳のときにはじめて一人旅をした先が四国だったので、それを若干なぞるような旅になった。だが、以前と違い、今回はレンタカーであちこち回ったので、非常に広範囲にわたっていろんなところを見ることができた。若いときと大人になったときの違いを感じることができたのだが、それはさておき。

いつも旅行の計画を立てるときはかなり適当で、とりあえずどのへんに行くかを決め、あとはなりゆきだったりネットで観光地を調べたりする程度の下調べで行くことが多かった。

しかし、今回は事前に薄いものではあるがガイドブックを購入し、3日分の工程を大まかに決めてから行ったら、かなりいい感じだった。当たり前だが、完全に行き当たりばったりよりは、プロが選ぶ観光地をめぐるほうがいいらしい。

基本的にあまのじゃくなので、なんでも我流でやるのだが、たまにはこういうのに従ってみるのもいい、ということのようだ。

高松に2泊し、3日分のプランを立てた。まず、香川県と徳島県はある程度周りたかったのだが、徳島県は見どころのスポットが「祖谷いやのかずら橋」「脇町・うだつの町並み」「鳴門海峡」の3つに分かれており、距離的にかなり離れていたので、ここをどう回るかがポイントだった。

初日の昼ぐらいに高松に着くスケジュールだったため、まず初日に脇町に向い、午後に鳴門海峡に行く。二日目、かずら橋を朝イチで回って、そのまま松山のほうに行くプランを立てた。結果からいくと、これは大成功だった。

かずら橋は、平家物語に出てくる橋なのだが、たくさんの観光客がいると風情がないので、オープンと同時の時間に行くのが望ましいと考えていたからだ。そして、結果的には読み通り、貸し切り状態だったので非常によかったのだが、高松を6時に出発してはじめて成り立つスケジュールだった。我ながら、なかなかの突貫スケジュールだったと思う。

旅に出るたびに思うのだが(ダジャレではなく)、旅の目的はなんなのだろう、とよく思う。

実際のところ、はじめて行く地方都市でも、大多数の風景は自分の日常とそう変わらない。「国道沿いの風景は全国どこでも同じ」と言われるが、まさにその通りである。

ただ、旅先ではときどき、自分の周囲では見られないような、ユニークな場所が出てくることがある。そういうユニークさを切り取ったのが観光地であり、その観光地を目的にして旅をするわけだ。

そういう場所に行くと、来てよかったなと思うのだけれど、そういう場所は旅の要素としては10%ぐらい、いやもしかすると5%以下かもしれない。大半は、そこに到達するまでの移動時間である。最近では、YouTubeを見ても、そういうものは見物することはできる。

しかし、「こんぴらさん」の愛称で親しまれる琴平神社に行ったとき、1300段の階段を上るという体験は、「神社を上る」という体験そのものなので、代替不可能だろう。総合的には、その5%以下の旅のユニークさとは違うところで、「旅そのもの」を体験しているのである。まあ、それがレンタカーだのなんだのであちこちめぐる面白さかもしれないが。

いずれにしても、一応梅雨の時期ではあったが、雨に降られることもなく、堪能することができた。当然、2泊3日ですべて回れたとは言えないので、また時期をおいて訪れたいな、と思ったのである。


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