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検索できれば、整理する必要はない

仕事で大量にノートをとるのだが、そのノートの管理には昔から頭を悩ませてきた。
 
実は僕は、手書きノート派とパソコンメモ派の間を行ったり来たりしている。一時期は手書きがやはりベストだと思ってずっと手書きをしていたのだが、やはり手書きだと速度や分量的に追いつかないということがあり、そのたびにパソコンのメモ派に鞍替えしたりしていた。
 
パソコンのメモはもちろん便利で、「記録」には抜群の性能を実感するものの、記憶に定着しづらいし、新しい発想は浮かんでこない。また、図や表などを入れるのが大変なので、決して万能なツールではない。
 
とはいえ、もう社会人を10年近くやっているので、そろそろここらで結論を出しておこう、ということで、現在の僕のやり方をメモがわりにここに記しておく。
 
今の僕のノートは、手書きが基本だ。サイズはA4のものを使用している。

仕事の予定から、ちょっとしたメモ、議事録、表、図など、とにかくすべての情報そこに集約していく。たまに大量に文章を書く必要があるときは、パソコンで書き、それを印刷して貼り付ける。いろいろ試したが、最終的にはこの方法がベストだということで落ち着いた。

ここまでなら、ただのノートの取り方と変わらない。僕が最近こだわっているのは、必ず「日付」と「タイトル」を入れる、というところだ。タイトルは、同じページの中で何個あっても構わない。タイトルだけを上のほうに羅列しておき、あとから見つけやすいようにしておく。そして、すべてのノートとページに番号を振り、Excelでタイトルを管理する「目次」を作成している。
 
ノートが1冊終われば、Excelで作った目次を印刷して、表紙の裏に貼り付けておく。こうすると、後から検索がしやすい。逆に日付と目次がないと、どこに何が書かれているのかがすぐに分からず、ノートとして機能しないので注意が必要だ。
 
様々なプロジェクトを並行して行っているので、ノートの内容はカオスである。

同僚の中にはプロジェクトごとにノートを分けたりしてる人もいるのだが、仕事をしていると、どのプロジェクトに割り振るか曖昧な内容も多いし、突然思いついた発想などはどのカテゴリーにも所属しないので、ひとつのノートに全てを集約し、タイトルをつけることで検索性を高めるほうが合理的なのではないか、と言う結論に達した。

結果的に、ノートの内容自体はカオスそのものなのだが、「日付」「タイトル」「目次」があるので、かなりのスピードで必要な情報にたどり着くことができる。

ここ半年ほどはこのやり方を採用していて、月に2冊のペースでノートを使っているのだが、知りたい情報を1分以内で参照することができるようになった。
 
Excelで作成している「目次」は物理的にノートの表紙にも貼るのだが、当然Excelデータとして保存されてもいるので、パソコン上で検索をかけることもできる。

このExcelデータはスマホとも同期しているので、たとえば出先でそれを参照し、オフィスに連絡して「僕のデスクの2020年の●冊めのノートの×ページの写真を撮って送って……」などと指示することも可能だ。

ノートという媒体自体はアナログだが、管理方法にデジタルの要素を持ち込んだことで、かなりノートというものを活用できることができるようになった。
 
実は、この方法はGmailの考え方を参考にした。Gmailというのは言わずとしれたメールサービスなのだが、さすがにGoogleだけあって検索機能が充実している。

僕のところには毎日数百通のメールがくるのだが、検索を工夫すれば、知りたい情報にすぐにたどり着くことができる。

初めからカテゴリに分類しなくても、検索性が優れているので、分類の必要がないのだ。この考え方が非常に画期的だと思う。

僕のノートも、すべての情報が1つのノートに集約されているが、ラベリングと検索性を高めることによって、逆に分類する必要性をなくした。

実際このやり方を採用し始めてから、数ヶ月前に書いたメモなどが「埋もれて」「なくなる」ことがなく、とても役立っており、大満足だ。まだいい方法は見つかるかもしれないが、いまのところはこれが完成形かな、と考えている。
 
一見すると、プロジェクトごとに整理整頓されている状態がベストだと思われがちだが、コンテンツがカオスであっても、どこに何があるかが瞬時に検索できるのであれば、問題ないのではないだろうか。

なんか部屋が散らかって片付けられない人の言い訳みたいな感じなのだけれど(笑)、短絡的に「整理する」ことを考えるだけでなく、検索性を高めると言う工夫も重視してみても良いのではないかと思う。
 
皆さんはどういうノートの取り方、管理をしていますか?

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