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こんなことしていていいのかな
仕事をしていると、たまに「こんなことしていていいのかな」と思うことがある。決してポジティブな感情ではない。
しかし、意外とこれは充実しているときに思ったりする。つらく大変な思いをして仕事をしているときはただ目の前のことをこなすのに一生懸命だが、それなりに乗って充実してくると、それはそれで「こんなことしていていいのかな」と思い始める、ということだ。
それなりに充実して忙しくしていると、時間の経過が早く感じる、というのもあるかもしれない。数ヶ月、数年は気づいたらあっという間に過ぎてしまう。
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僕の最初の仕事はトラックの配送からだった。そのあたりのことは何回もこのnoteでは書いているし、最近は当時のことを思い返して小説も書いた(「黎明」というタイトルで、このnoteにも投稿した)。
世の中に「泥臭いと称される仕事」は数あれど、トラックドライバーはそのなかでもそうとう上位に位置するだろう。深夜〇時から十二時間かけて、百店舗にパンを配送するのだが、雪が降ろうが台風が来ようが毎日配送する。雨の日は、自分はどれだけ濡れてもいいのでパンだけはカバーをかけて死守する。そういう世界だ。
そういう仕事をしているときはさすがに「こんなことしていていいのかな」と思ったが、いまでも一番仕事として記憶に残っているし、経験として生きている部分は多い。なんというか、いわゆる現場仕事なので、学べることが多いのだ。
社会人になってみるとわかるのが、仕事はなんだって泥臭いのだ。泥臭くない仕事なんてない。本社のデスクでパソコンをかちゃかちゃやってるだけに見える仕事もあるけれど、究極的には現場のことをよくわかっていないと仕事にならないだろう。現場を知らずにやる仕事ほど浅いものはない。
なので、ある程度以上の領域の仕事をしようと思えば、たとえそういう仕事をやっていたとしても、足を使って、泥臭くやるしかないはずだ。本社で仕事しながらも、ある程度以上に仕事ができる人というのは、泥臭くやる人たちである。
しかし、では現場仕事だけやっていればいいのかというと、それもまた違うような気がしている。現場仕事だけやって、それで一生が終わってしまう人もたくさんいる。そのあたりがまだ追求しきれていないところだ。
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いま、ユニクロの柳井正の本を読んでいる。
これまであまり読む気にならなかったのだが、読んでみると意外と面白い。ユニクロのトップということで、ゴリゴリの体育会系の人かと思っていたのだが、意外とふにゃっとしたところがあって、ちょっとギャップを感じている。
とはいえ、この本を読む前からインタビューなどで、意外とそういう人なんだなということは知っていた。ちょっとユーモアのある人である。
ユニクロがブラック企業の代表格みたいに言われて、ユニクロ社内においては柳井正のいうことが神のお告げだ、みたいなことを言っているルポライターがいたけれど、やっぱり本質はそうでもないのかな、と思う。というより、そういう人だったら人はついてこないから、ここまで成長することもないだろう。
もともとあまり情熱的な若者ではなかったというから、商売を通じて成長していったのだと思う。途中で商売の面白さに気づいたというから、何か変化があったのかも。
最初は親から受け継いだ一店舗からはじめたが、自分があれこれ指示を出すと従業員がみんなやめてしまったので、仕入れから品出し、経理まで、会社や店舗運営に関わることはすべてやったのだという。
それがなくてはだめだったし、それだけでもだめだったのだろう。そのあたりの塩梅が難しいところだ。
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どんな仕事もクリエイティブになれる、と思っている。単調に見える仕事でも、工夫をすれば効率化するし、もっと上の視点から「経営」してみると、頭の使い所はいくらでもある。
結局、頭を使うことが大事。現場仕事も大事だけれど、常に仕事に疑問を持ち、頭を使いながら仕事をすることが大事。現場の仕事は、ともすれば何も考えずにこなすこともできるので、そうなってしまったらおしまいなのかな、と。
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