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「戦国時代」の魅力がまだよくわからない
世の中でそれなりにファンが多く、メジャーなのだけれど、自分にはまだあまり魅力がわからないもの、というジャンルがある。昔から強く実感しているのが「陶器」と「戦国武将」である。
陶器は美術館などで見るのだが、昔から何が魅力なのかさっぱりわからない。祖父が陶芸をやっていたので、そのうち年を重ねていけば良さがわかるのかもしれないと思っているのだが、いまのところはさっぱりである。
もうひとつは「戦国武将」だが、これは若い人でもファンは多いのではないだろうか。歴史好きの中でもかなりメジャーな部類だと認識している。しかし、自分はなぜかあまり魅力を感じない。これは結構不思議である。
どちらかというと、古事記や日本書紀みたいな、古代史や神話のほうに興味がある。おそらく、それらは謎に包まれ、まだ未解明な部分が多いからではないかと思っている。
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歴史好きは、漫画・ゲーム・大河ドラマなどのファンから派生している人が多いのではないだろうか。たぶん、そういった作品で特に自分がハマっているものがない、というのも戦国武将に関心がない要因のひとつになるのだろう。
大河ドラマなどの演出がほぼフィクションであることはみんな理解していると思うのだけれど、やたらと俳優が叫んだりしているし、全体的に現実離れしていて、世界観に入り込んでいけないので、自分はちょっと苦手である。
戦国時代にロマンがあるのは認めるのだが、なんとなく、自分には牧歌的で、のどかな時代のように感じられる。戦争をして殺し合いをしているわけだからのどかなはずがないのだが、所詮は日本の中での小競り合いであり、地球規模では何が起きているのかも知らずに、目の前の領土を奪い合うゲームに熱中しているのは、なんだかちっちゃい世界だな、と思ってしまうのである。
逆に、「戦争以外の余計なことを考えなくてもよい」のが魅力なのかもしれない。近代以降は、第一次世界大戦で戦車が登場し、第二次世界大戦で航空機が登場するなど、兵器はどんどんパワーアップしていき、ガス兵器や細菌兵器などの開発も行われ、「弓や槍で直接的に戦う白兵戦」というレベルではない、地球の生態環境そのものに甚大な影響をもたらす兵器まで出てきた。
極めつけは、原子爆弾の登場により、兵器の「パワー面」では行き着くところまで行ってしまった。以降は、どちらかというとテロの時代となり、戦場は平原から市街戦に移った。最近では、サイバー戦、兵糧戦の側面が強い。
それらと比較すると、戦国時代の野原での「合戦」というのはずいぶんのどかなように感じるのである。
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歴史をそのまま調べるのも面白いが、SF的に、歴史の「IF」を考えていく楽しみ方のほうが好みかもしれない。もし、徳川家康以外の人間が天下統一を果たしていたらその後の日本はどうなったのだろうか? とか。
結局、アメリカが力をつけ、300年後ぐらいにはやってくるのだろうから、誰が統一しようが結末は変わらないのだろうか。それとも、徳川家ほど統治がうまくいかず、グダグダと300年間戦国時代を続行し、攻め込んできたアメリカの植民地のようになってしまったのだろうか。
その世界線だと、いまの「日本的な文化」というのは培われなかっただろうから、もっと文化度の低い国になっていたことだろう。
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滋賀県の琵琶湖の近くに「安土城跡」がある。あの「安土桃山時代」で有名なあの安土城である。
織田信長が城主なのだが、もし存命で天下統一を成し遂げていたら、そこがかつての江戸城のようになっていたかもしれない。つまり、その世界線では滋賀県が首都になっていたかもしれない。そう考えると面白い。いまでは、ただの石垣しかない「城跡」なのだが。「兵どもは夢の後」という言葉がしっくりくる。
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まだ魅力が十分にわかっていない、というだけなのかもしれない。人間臭いドラマというのがちょっと苦手なタイプなのだが、また違う楽しみ方があるのかも。
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