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適度に息抜きつつ、やっていきましょう

四月になった。日本では、四月は人事異動の季節だ。入社や転職などはビッグイベントだけれど、そういった大きな変動ではなくとも、組織改編などの何かしらの変化があるところは多いのではないだろうか。たとえば、新人が入ってくる、とかのレベルであれば、かなりのところが該当するだろう。

自分もこの春から部署異動し、配置転換になる。大きくは変わらないのだけれど、去年よりはちょっと忙しくなりそうな感じだ。ただ、いまの自分にとっては、それは結構ありがたいことだったりする。

振り返ると、去年はわりと暇だった。仕事が楽だったというわけではなく、いろんな事情で自分が動ける範囲が限られており、あんまり激しく動くことができなかった。たとえるなら、大きなプロジェクトの前準備のような段階。

今年からはちょっと別の仕事がそれに加わる。比較的暇だったので会社からの評価が低かったかと思いきや、年初に規定された目標は達成したということで、むしろ評価はよかった。おととしは非常に忙しくしていたのに評価は普通だったのに対して、逆に理不尽さを感じるものである。

しかし、これが世の中というもの。評価は自分が決めるものではなく、常に他人が決めるものだ。ある意味、自分が関与するところではないので、放っておけばいい、という話でもある。

ただ、これは性格によるものかもしれないが、苦労していないと焦る、ということはある。楽をしていると、こんなんでいいんだろうかと思ってしまう。同じ状況でも、人によって取り方は違うのだろうか。

楽をしていると、いつか厳しい状況になったときに耐えられないんじゃないか、と不安になったりする。また、そのときに必要な経験を積んでいない、ということもあるかも。

そういう意味では、理想的なキャリアを形成するのは難しい。というか、そんなものはないのかもしれない。たとえばわかりやすい指標でいえば出世があるが、ぜんぜん出世しないと評価されていないということなのでフラストレーションが溜まるし、逆に出世しすぎると肩書きに能力が追い付かずに苦労することになる。

漫画「島耕作シリーズ」では、たまに大抜擢されたりする人がいるが、例外なく苦労することになる。他人からの評価はしょせん他人からの評価にすぎず、自分というものをしっかりと認識して、右往左往しない、ということが大切なのかもしれない。

スティーブジョブズの有名な話として、"Connecting the dots"というものがある。自分が経験してきたことで、最初は思い描いていなかった点と点がつながる、ということだ。

ポイントは「最初に思い描かない」というところで、最初から点と点をつなげることを考えるとむしろうまくいかないらしい。分野が離れていればいるほど化学反応が起きやすい。そのときにできること、やりたいことに集中することが大事、と。

過去と未来について考えるのは不毛だ、という考え方がある。過去というのはだいたいが「後悔」で、未来はだいたい「不安」だから、というものだ。どちらも、考えすぎてもろくなことがない。世界というのは「今」という瞬間を積み重ねているだけなのだから。

究極的には、「時間軸」という考え方も、人間の妄想のようなものだ。計画と記録をすることによって時間といったものが存在しているような気がするだけで、実際に我々が生きられる時間は「今」しかない。

環境が変化して、ストレスも溜まりやすい季節だと思うので、適度に息抜きしつつ、やっていくしかないだろう。自分も、あまり気合いを入れすぎず、適度に息抜きしながらやっていきます。

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