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どんなに部屋が狭くても作業用デスクは買ったほうがいい

ぼーっとYouTubeを見ていたら、「闇の作曲家 こおろぎ」さんという方のの動画が出てきた。

どこかで聞いたことがあるなと思ったのだが、調べてみると、X(Twitter)で相互フォローをしている人だった。いまはフリーランスの作曲家として活動しているらしく、活動の一環としてYouTubeをやられているとのことだ。

こちらも忘れていたぐらいなので知り合いというレベルではないのだが、おそらく、昔僕が頑張って作曲をしていた時期に相互フォローし合うようになったのだと思われる。

相互フォローになったときはおそらくアマチュアだったと思うのだが、いまではフリーランス専業で食べていけるようになった、ということのようだ。素直にすごいな、と思った。少なくとも自分にはできそうにないからだ。

技術もそうだが、たぶん気合がそこまでないだろう。作曲をすること自体は面白いと思うが、他人から注文を受けてやるのは大変だし、それで食べていくことを考えると、そこまでの情熱は自分にはないな、と思うのである。

他にもフリーランスで作曲をされている方のYouTubeをたまに見たりするのだが、創作活動を仕事にし、職人のようにものを作り上げていくというのは、それそのものに人生を捧げるぐらいの覚悟がないとなかなかできないことなのだろう。

しかし、本当にすごいなと思ったのは、そのデスク周りである。デスクというか、部屋そのものが非常に凝った作りをしている。作曲のためのスタジオというよりは、撮影収録用のスタジオみたいな雰囲気である。非常にカッコいい空間だが、ここを拠点に仕事をしているらしい。

以前、「借金玉」というブロガーが、部屋がどんなに狭くても作業用デスクを持った方が良い、ということを言っていた。曰く、それが知的生産拠点になるのだという。

この本は、「発達障害」「ADHD傾向」にあるという借金玉氏がこれまでの仕事を通じて学んだ、「やらかさない」ための異色の仕事本である。カバンが何か異次元に接続されていて、あるはずの書類がなかったり、ものをすぐになくしてしまう人は必見となっている。

借金玉氏によれば、ちゃぶ台でも確かに作業はできるが、効率が悪いし、長時間作業すると体への負荷も増していく。何より、テンションが上がらない。デスクであれば、長時間の作業にも耐えられるので、そういったものは誰しもが持つ必要があるというのだ。

確かに最近はリモートワークが普及したので、ちゃぶ台しかないという人は減っていると思うのだが、長時間そこで作業しても疲れないようなデスクを持っている人の割合はどれぐらいいるのだろうかと思う。何をするにもデスクがあると違うな、と。

僕は仕事や趣味のためのデスクとして、作業専用のダイニングテーブルを使っている。これは今の家で使っているものだが、以前一人暮らしをしていた頃から使っていた。一応高さが調節できる仕組みになっているので、なかなか気に入っている。

パソコンデスクとして高さが自在に設定できるものはあるけれど、そうではなくて、そもそも昇降するダイニングテーブルを使うという発想がなかなか良いなと思っている。中古家具屋で買ってきたものだが、普通の一人用の机よりははるかに面積があるので、それも気に入っているポイントである。

そういえば、「進撃の巨人」の諫山創先生も漫画を描くための机をブログで自慢していたことがある。特注の机を作ってもらって、それで仕事をしているらしい。

検索してみたら、連載の終了に伴い、最近、オークションに出品されたということだ。動画が見つかった。

やっぱり作業効率が良いのはもちろんだが、自分の本当に気に入ったものを使うことによってテンションを上げていくことが必要なのだろう。「こおろぎ」さんもインテリアにこだわったり照明や配置などをこだわったりすることで、仕事に向かうテンションを上げているのだと思われる。

その究極の例をまたYouTubeで見つけた。メタルギアシリーズの生みの親で知られる、小島秀夫監督が設立した、「コジマプロダクション」のオフィスである。

オフィスのエントランスから美術館みたいな感じで映画館のような廊下もありこれはテンションが上がる。一体どれだけ金をかけているのかと思ってしまうのだが、こういった演出をすることによって、自身やスタッフたちのモチベーションを高めているのだろう。

いまは自分は賃貸だが、いつかは多少はこだわった部屋を持ちたいものだなと思っている。広さはむしろ狭くてもいいので、細部にこだわった部屋を、ということだ。

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