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禅としての睡眠と散歩
最近流行っている本「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」を読んでいる、という記事を先日書いた。ちゃんと最後まで読んだので、それを踏まえて自分の感想を書いてみる。
まあ新書らしく読みやすいのだが、実際のところは日本人の「読書史」という感じであって、直接的にタイトルのことを答えているパートは少ない。
まあ、最後らへんに一応答えらしきものがあって、乱暴に要約すると、「現代人は仕事をしすぎなのであって、もっと力を抜いて、半身で仕事せい」ということらしい。さすれば、読書をする余裕も生まれるだろう、というのだ。本当かな、という感じはするが。
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結局、情報としてのノイズをどう取り扱うか、という話のような気がしている。ノイズというのはつまり、自分の生活とは直接は関係のない情報とということだ。
仕事が忙しくて、10も20も抱えている案件があるようなときに、自分と全然関係のないアフリカの政治の話とか、重力波についての本を読もう、という気にはならないだろう。知的好奇心のおもむくままにいろんな本が読めるのは、そういった生活の懸案事項の少ない大学生ぐらいまでのものなのかもしれない。
その点、社会人で疲れている人でもパズドラができる、というのは納得できる。パズドラをいくらやっても、何かノイズが加わるわけではない。
パズドラをやっても、何か新しい情報が手に入るわけではない。それがいいのだ。なるほど、これはなかなか面白い視点である。何か作業をして、頭を空っぽにしたいから、パズドラをやるというのだ。
となると、パズドラをやることは禅などの行為に近い、ということになる。であれば、普通に禅をやったほうが効率的なような気もするが。
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日常的に本格的な禅などをやるのはなかなかハードルが高いと思うので、個人的におすすめできるのはやはり「散歩」である。
散歩中はなるべくスマホに触れず、音楽なども聴かず、歩くことに集中する。デジタルデトックスという言葉はあまり好きではないが、それが必要なのだろう、と思う。
個人的には、ノイズやデトックスを気にする前に、単純に睡眠時間を増やせばいいんじゃないか、と思っている。脳の整理には睡眠が最適だ。頭の整理のためにぼーっとするのもありだが、睡眠のほうがより密度は高い。
ポイントは、平日も睡眠時間を削らない、ということだろうか。休日にまとめて寝る「寝だめ」は原理的に不可能だということが最近の研究でわかっている。睡眠不足が続くと、処理しきれない情報が溜まって、効率が落ちるし、記憶力なども落ちるのだろう。
平日も休日も同じだけの睡眠をとって、一日ごとにしっかりリセットする。それが重要なのだ。
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そう考えると、仕事は仕事でやって、趣味の読書は読書でやって、パンパンに情報を詰め込んだ脳を、しっかりした睡眠で整理していくのが一番じゃないか、という気がしている。
少なくとも僕は仕事が忙しくても、物理的に時間が確保できる以上は読書を続けていきたい、とは思っている。
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