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えーえんとくちから

笹井宏之さんが執筆された短歌集、
「えーえんとくちから」を詠みました。
きょうは笹井さんの作品の読書感想文を、
ご紹介いたします。

笹井さんの短歌はやさしい。
作品の対象は人であったり、
物であったり、動物であったり、
自然のものであったり、
まるで絵本を読んでいるかのような、
ほっこりするものが多いです。
確かに難しい言葉もありますが、
作品の多くがひらがなだから、
短歌の文章を見ただけで、
思わず微笑んでしまうような、
安心感がありました。
作品が短歌なので一文が短いから、
さっと詠むことができます。
あまり短歌の対象を非難しないので、
気軽に詠むことができてうれしい。
笹井さんの短歌を詠むと、
ぐっすり眠ることができました。
難しい言葉は少ないので、
あまり考えないで詠むことができるし、
短歌の想像をしやすいし、
ふとんのなかで目を閉じて、
笹井さんの短歌を思い巡らすと、
呼吸が楽にできて、
あったかい気持ちになれました。
短歌のひとつずつの作品が、
背景を写したものであったり、
心情を表現したものであったり、
感情を素直に書いているので、
とげがないから、
詠むとほっこりしました。
確かに何を現しているか、
わからないことも、
あるのかもしれませんが、
短歌は短いので、
さっと詠んでもらうと、
爽やかな風が吹き込むような感覚を、
味わうことができます。
本の終盤に、無題の作品がありまして、
短歌ではないのですが、
文章が書いてありました。
「わたしをきらいなひとが
しあわせであるといい」
この文章を読んだときに、
ずっと笹井さんの短歌を、
この本で詠んできて、
綺麗な純粋で素直な人が描く短歌だと、
このように思っていましたが、
笹井さんは病気と闘っていまして、
他にも戦うものがあったのかもしれません。
笹井さんが描く短歌は明るいものが、
多かったのですが、
ずっと光のような短歌で、
詠んでいて心地いい気分になれて、
最後は深く、
考えさせてくれたものがありました。
やはり生きていくといろいろなことがあり、
楽しいだけではない、
悲しいことも、つらいことも、
ときに、あるのだと思います。
けれど、笹井さんの短歌は、
きらきらしていて素直さがまぶしい。
誰でもそうだと思います。
光と影があり、
生きていくのだと思います。
笹井さんの短歌を詠み、
詠んでいて癒されました。
そして、
笹井さんが亡くなったことが悲しい。
きょうこの本と出会い、
笹井さんの短歌は繰り返して詠むと、
より親しみやすい本になるのだと、
知りました。
しばらく笹井さんの短歌の余韻に浸ります。
お薦めの短歌なので、
ぜひ、チェックしてみてくださいね。

#読書感想文

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