見出し画像

5年かかってサブスリーしたら、身体の芯から涙が出たという話(効果あった練習も)

2018年に勝田全国マラソンで初フル。3時間15分切れたので、3時間切り(サブスリー)は簡単だと思っていました。

その15分を縮めるのに、5年間もかかってしまいました。

そして今年の勝田全国マラソンで、人生で初めて、何かを達成したと感じました。

結果から見れば、42キロを15分速く移動できるようになっただけで、何の意味も無いかもしれません。

毎日のように走って、たくさんの時間をかけて、食事や生活に気をつかって、考えられることは全部やって・・・

そんな無意味で楽しい、試行錯誤の日々があったからこそ、こんな素敵な体験がてきたことに感謝が溢れ、身体の芯から涙が出ました。

本当に嬉しかったです。

10ヶ月前のレースで3時間00分13秒でしたが、3ヶ月前のレースでは3時間7分と、退化してしまいました。

何度も何度も、才能が無いなと思いましたが、落ち込んだことはありません。その時々のレースは捨てずに、ベストを尽くしていましたので。

積み重ねれば、必ず3時間を切れると思い込んでいました。

自分を疑ったことは、ありません。
これは、私の性格の中で、唯一?良い点です。

いつも、「頭悪いから成長できないんだ」と思っていました。
うまくいかない方法ばかり見つけてきましたが、3ヶ月の超ガッカリのおかげで、効果のある方法をみつけることができました。

ブログやSNSでは、1-2年でさらりとサブスリーを達成する方ばかりで、羨ましいと思いました。
1年で何時間と縮めたり、次のレースで20分縮めてサブスリーしたり。

ただ、SNSは自慢が大半なので、すぐに達成した人ばかりが発信しているから、そうなると思いつつ、「私早いでしょ」自慢を見てネガティブになり、他人の失敗レースを見て安心するようになっていました。

ブログを辞めて、SNSを見るのをやめました。


自分と向き合う時間が増え、スマホをいじっていた時間が、家族との会話の時間になりました。

今日、積み重ねて感じたことを、子供に伝えました。子供の前なのに、落涙してしまいました。

こんなことする父親は、どうかしてるとおもいますが、今日の熱量、今出る言葉でしか伝えられない、伝わらないことがあると思い、隠さずぶつけました。

何か伝わり、彼らの人生に、0.5%でも良い影響があれば幸せです。

本気で向き合って積み重ねないと、感じることができない世界があることを、40過ぎて知れるのは幸せなことです。
私は部活や受験だけでなく、他に打ち込んだことが無かったので、甲子園出場や志望校合格は、このような体験なのかなと、感じました。

カラーを仕事にしようと、本気で挑戦している方が少しでも良くなるように、自分の今の役割を、もっと考えないといけないなと思いました。


と、ポエムはここまでとして、以下では、私がサブスリーに効果があった練習を3つ書きます。
今、サブスリーに挑戦している方の参考になれば、こんなに嬉しいことはありません。

ピッチを上げる

陸上経験の無いおじさんには、これが一番重要だと感じます。

私のスペック
陸上経験無し。
ジョギングは高校生から続けていて(月50キロ以下)、2017年にハーフに参加してから本格的に走り出す。
ここ3年は月間300キロ前後。


初フルはピッチ170で3時間14分、3時間1桁は180、今日186でサブスリー

ストライド広い方がカッコイイと、ずっと思い込んでいましたが、ピッチを上げても、ストライドはほとんど変わりませんでした。

それはそうです。
位置エネルギーを運動エネルギーに変換して進むわけですから、いくら筋肉でこじってもストライドは広がるわけありません。無理にストライドを広げようとして、2回ケガをしてしまいました。
上からトンと落ちたのを、いかに効率的に、前に進む運動エネルギーにするか。
ピッチ上げても、上に飛ぶ量が同じなら、同じストライド幅に。同じストライドならピッチが多ければ、当然タイムは速くなります。

頭で理解しても、
「ちょこちょこ走りはカッコ悪い」
と取り組まないでいたのですが、
「ピッチくらいはキプチョゲ選手を超えてからでないと、何も言う資格無いな」
と思って良かったです。
瀬古さんや設楽選手レベルの200まで上げることができれば、サブエガできます。
谷口選手の220なら・・・
伸びしろだらけです。

ピッチを上げるのは、ストライドを広げるのに比べて断然楽で、ケガのリスクが少ないです。

ピッチを上げるためには、外の音が聞こえるAirPodsなどで、メトロノームアプリ使うと良いです。
最初は退屈なので、音楽もおススメです。100のテンポなら1テンポの内に2歩できればピッチ200です。

とにかく、素人おじさんの思い込みストライド走りは、陸上経験者からすれば、ピッチも少ないちょこちょこ走りで、速くもなければ、カッコ悪いのです。
だから堂々と、ちょこちょこ走りを目指しましょう!
驚くことに、ストライドはほとんど変わりませんので、ケガせず速くなるだけです。

あと、個人的にピッチを「増やす」より「上げる」という意思の方が効果的でした。

もっとついでに言えば、流しを、野口選手の
「フロート」
という言葉にしたら、浮いて楽にスムーズに走れるような感じになり、面倒だった流しが好きになって、習慣化できました。

日本語に、これだけたくさん言葉がある意味を、体感しました。言葉選びは大切です。

1日休んで倍走る、変化走

1日10キロを毎日と、2日に1回20キロとでは、どう考えても後者の方がマラソンには有利です。
分かってはいたのですが、
「時間が倍かかるし」
という、いもしないイマジナリー誰かに言い訳するのを辞めて、早起きするようにしました。

ただ、20キロ一定ペースは退屈で飽きます。
そこで、5キロE、2キロM、2キロE、2キロM、2キロE、2キロM、5キロEと言った感じで、メリハリを付けたら退屈せずに、楽しくなりました。
これで4分縮まりました。

30キロ走をやらないで足攣り対策

土曜日インターバル、日曜日ロング走(30キロくらいのジョグ)をやっていました。
2年くらいで効果を感じられなくなった・・・というより、マラソンで20-30キロの間で、毎回、脚を攣るようになってしまいました。

30キロのMペースは精神的にもキツイので、効果が同じの30キロEペース走に変えて続けていましたが、レースで必ず脚を攣りました。
マグネシウムのスプレーをかけたり、岩本氏オススメXの形のテーピングをつけたり、ゲーター、サプリ、全部効果を感じませんでした。

そこで、足攣りは
「まだできもしない速さで、無理してるせい」
と仮説を立てました。

サブスリーペースが無理ない楽なペースにするには、キロ4ペースに慣れる必要があります。

そこで、この3ヶ月はロング走を辞めて、代わりにキロ4で進める距離を伸ばす練習にしました。
最初は10キロくらいでしたが、今回のレース前には、単独走でハーフをキロ4で走っても、少し余裕があるレベルになりました。

半年くらい、25キロ以上走らないて挑んだ今日。

脚は攣らず・・・
となれば良いのですが、非常に残念なことに23キロでピクピク始めて、せっかくハーフからペースを上げようと思っていたのに、上げることができませんでした。
ただ、キロ4に慣れたお陰か、ビリビリと立ち止まるレベルにはいかす、終始ピクピクレベルで持ち堪えました。
そのおかげで、ギリギリサブスリーできました。
一度でも大きな波が来ていたら終わってました。

スタートロスと渋滞で1分10秒のロスから本レースは始まりましたが、そこから前半ハーフを1時間30分切るペースで走っても、余裕感がありました(身体はそこまで余裕がなかったようで、ハーフ過ぎにすぐにピクピクしてましたが)

サブスリー前3ヶ月の私の練習は、週1-2回のジョグはキロ6から5分半で、キロ4走週1回、キロ3分40-50の5-6キロ走週1回(閾値走)、インターバルはぼぼやらず、ロング走無しという、週3-4回練習という内容です。

ポイント練習は、キロ4以上に慣れることしか考えませんでした。
ポイント後にジョグを入れて、20キロくらいの走行距離にしてました。

ヴェィパーとエッジ+を使わない

ヴェィパーネクストが出てすぐ飛び付いてから、タイムは速くなりましたが、同時に足攣りが始まりました。
メタスピードエッジ+では、ハーフのベストを出せましたが、ハーフで脚が攣りました。

私レベルには、反発が強すぎるのでは?と思い、今日は練習で愛用している、エンドルフィンスピード2で初めて、フルを走りました。

こちらはナイロンプレートですが、私だと、練習ではヴェィパーとメタスピードと同じくらいのタイムが出てました。
最高峰シューズはカッコイイですが、オーバースペック過ぎたのだと思います。
エンドルフィンスピード2は、非常に足入れが良くて、履いた感触もマシュマロみたいで柔らかく、かつ全体を包み込んでくれるので、フィット感も最高です。
走った感じは、ヴェィパーとエッジの中間くらいの柔らかさです。
ハーフ過ぎで足ピクピクになりましたが、攣り切らないで済んだのは、シューズの影響が大きいと感じました。

そもそも、初フルはターサーで、シューズは年々進化していますが、限界があります。そんなどんどん進化しませんし、速いのには理由と副作用があると感じます。
ナイキ等のマーケティングに踊らされていたのかもしれません。
鍛え上げたエリート選手の道具は、私には使いこなせないことがわかりましたので、これからは惑わされずに、自分のフィーリングを信じることにします。
少し前までは、みんなターサーとかでサブスリーしていたわけですし。

最後に

サブスリーをするのに1番大切なのは
「自分ならいつかできる」
と信じ込むことです。

セルフダウトは仕事でもダメですが、自分の身体1つで向き合うマラソンは、もっとダメです。
ただ、今の練習が、自分には合わない練習なのかもしれないな?と疑って、他の方法を試すことは必要です。

信じて走り切り、達成できた時、大きな感動が待っています。
そしてすぐ、サブエガという次の楽しい目標も待っています!


今チャレンジしている方の、何かの参考になれば嬉しいです。