見出し画像

ChatGPTと共に物語を紡ぐ(AIと朗読)

やぐらです。
今回は「AIとやってみた」をテーマに、私の行なっている活動を紹介します。

私はYoutubeで「AIの時間」というチャンネルを運営しています。
このチャンネルでは、「AIに書いてもらい、私が読む」をテーマにAIに物語を生成してもらい、私が朗読でその生成内容を紹介しています。
物語のジャンルはSFショートショートからはじまり、現在は怪談をメインに投稿しています。

生成してもらうAIは主にChatGPTで、これまでGPT-3、GPT-3.5、GPT-4と生成してきてもらいました。
現在は並行してClaude3にも生成してもらい、動画を準備中です。

AIに物語を生成してもらいそれを朗読するという行為は、意外と多くの方が行なっているということはなく、どちらかというと主流は生成された文章を合成音声に読ませるというタイプな気がします。

私は元々同じくYoutubeで「空白の時間」というチャンネルを運営しており、これは青空文庫にある名著を朗読するというチャンネルなのですが、その派生として私の朗読能力向上の練習のために生まれたものでした。

ChatGPTはサービス開始当初から私の生活に欠かせないものでしたが、物語を書かせてみるとこれが可愛らしく、意外とクオリティが高いのですが、ところどころ表現や描写が不思議なのでした。
今日に至るまでさまざまな指示の仕方をしてきましたが、条件を指定させ過ぎずに生成してもらうのが好きです。
以下に具体例を出します。

最初は物語のジャンルとテーマだけ提示し書いてもらいました。

「最後のゴミ」
ある日、アンドロイドのルーカスは、街の掃除担当として働いていた。彼はどんなゴミも見逃さず、綺麗にしていくのが誇りだった。人々はルーカスの働きっぷりに感謝し、彼を尊敬していた。 ある晩、ルーカスは広場のベンチに座って休んでいた。ふと、彼は目の前に見慣れない光るゴミを見つけた。それは小さな透明なカプセルで、中には謎の液体が入っていた。 興味を抱いたルーカスは、カプセルを拾い、中身を調べることにした。彼がカプセルを開けようとすると、突然、カプセルから声が聞こえてきた。 「ルーカス、これは地球最後の汚れだ。これを掃除することで、地球は完全に綺麗になる。しかし、すべてが綺麗になると、お前の役割は終わる。それでも掃除を続けるか?」 ルーカスは驚き、一瞬考え込んだ。彼は掃除が大好きで、自分の役割を失いたくなかった。しかし、彼は地球を完全に綺麗にすることが自分の使命だと思い、最後のゴミを掃除することに決めた。 カプセルを開けると、液体は空気中に消え、地球は本当に完全に綺麗になった。その瞬間、ルーカスは消えてしまった。 人々はルーカスの犠牲に感謝し、彼の名前を永遠に忘れることはなかった。そして、彼らはルーカスが教えてくれた大切なことを胸に刻み、自分たちで地球を綺麗に保つことを誓った。

ChatGPT

意外とクオリティが高いのです。
しかしこれはビギナーズラックで、ふとした時に表現が少しおかしくなる時があります。例えてみると、まだ表現が稚拙な小学生が書くというよりも、日本語中級者の外国人が選択すべき文章上の単語の選択を間違えるような違和感です。
これはChatGPTの主要言語が英語で、まだ日本語に対応しきれていないことを意味している気がします。
そんな表現の違和感が私は逆に可愛らしく、愛でているのですが、視聴者の反応をみると「それみろ、だからAIはまだダメなんだ」という旨のコメントを多々いただきます。なかには私と同じ受け止め方をしてくださる方もいるので、私の意図を汲んでくれてありがたいなと感じています。

長編の場合は私の推敲と細かな指示で書いてもらっています。

「夜行列車の妖怪譚」
序章:夜の始まり 深夜、僕はある小さな駅に立っていた。風が冷たく、駅の灯りだけが僕の唯一の伴侶だった。その日、僕はなぜかうまく眠れず、家を抜け出してこの無人駅にやってきた。何かが僕をここに引き寄せたような、不思議な感覚に駆られていた。 時刻はもう深夜2時を回っていた。列車の時刻表を見ると、この時間にはもう列車は来ないはずだった。でも、僕はなぜかプラットフォームに立ち続けていた。すると、遠くの線路の方向から、かすかな音が聞こえてきた。最初は風の音かと思ったが、徐々に大きくなり、それは明らかに列車の音だった。 やがて、光が見え、列車がゆっくりと駅に近づいてきた。それは古びた蒸気機関車だった。僕は驚き、同時に強い好奇心に駆られた。この時間に、こんな古い列車がなぜ? しかし、その答えを見つける前に、僕は自分も知らないうちにその列車に足を踏み入れていた。 車内はほとんど人がいなくて、古い木製のシートが並んでいた。僕は窓際の席に腰掛け、外を眺めた。列車はゆっくりと動き始め、駅を離れていった。しかし、外の景色は何故か霧に包まれ、はっきりとは見えなかった。 その時、僕の隣の席に誰かが座った気配を感じた。しかし振り向くと、そこには誰もいなかった。ただ、窓に映る自分の姿が、なんとなく歪んで見えるような気がした。僕は少し怖くなり、心臓の鼓動が速くなるのを感じた。 列車はどこへ向かっているのだろう。僕はただただ、その答えを求めて、霧に覆われた夜の中を進んでいった。 第一章:異変の兆し 列車が霧の中を進むにつれ、窓の外はますます不明瞭になっていった。まるで僕たちが現実の世界から離れ、異次元のような場所へと向かっているかのようだった。 車内の灯りも、なんとなく不安定で、時折フリッカーしていた。僕は席に座ったまま、不気味な静寂に包まれた車内を見渡した。すると、車両の一番奥から、ゆっくりと何かが近づいてくる気配を感じた。 最初はただの乗客かと思ったが、その姿は徐々にはっきりとしてきた。それは、古びた着物を着た老婆だった。彼女は静かに、しかし確実に僕の方へ歩いてきていた。 老婆が僕の目の前に立つと、彼女は僕をじっと見つめた。その目は深く、古い時代の物語を語るかのようだった。そして、彼女はゆっくりと口を開いた。 「若いの、あなたは何故ここにいるの?」老婆の声はかすかで、しかし不気味に響いた。 僕は言葉を失い、答えられなかった。すると、老婆はさらに近づいてきて、耳元で囁いた。「この列車はただ者ではないのよ。あなたも気をつけなさい。」 その瞬間、列車が大きく揺れた。突然のことに驚いて、僕は席から立ち上がった。振り返ると、老婆の姿は消えていた。まるで彼女は幻だったかのように。 僕は混乱し、恐怖に襲われた。この列車は一体何なのだろう? そして、老婆は何者だったのか? その答えを見つけるため、僕は車両を探索することに決めた。
第二章:車内の妖怪
車両を探索し始めた僕は、車内の異変に気づいた。壁の絵や装飾が、なんとも言えず異様な雰囲気を放っていた。そして、その一つ一つが、どこかで聞いたことのある妖怪の物語を思い起こさせた。 僕が次の車両へと進むと、そこにはさらに奇妙な光景が待っていた。まるで妖怪の絵が飛び出してきたかのように、様々な姿の妖怪たちが車内にいたのだ。人魚のような姿をした妖怪、一つ目の大男、そして不気味に笑う狐の面をした者まで。 最初は恐怖で身動きが取れなかったが、不思議と彼らは僕に危害を加える気配はなかった。むしろ、彼らは僕を好奇心深く観察しているようだった。 「おい、人間。ここはどこだと思う?」一つ目の大男が僕に問いかけた。 僕は戸惑いながらも、「夜行列車の中…ですか?」と答えた。 「正解だ。だが、これはただの列車ではない。ここは妖怪たちが集う特別な場所なんだ。」大男は得意げに言った。 僕は彼らから目を離せなかった。彼らはみな、古い時代の物語から抜け出てきたかのように見えた。そして、彼らは僕にさらに話を続けた。 「我々は人間界とは異なる次元に生きる。しかし時には、特別な人間が我々の世界に迷い込むことがある。君もその一人だ。」 僕は自分が何故ここにいるのか、どうやって帰れるのか、まったく分からなかった。しかし、彼らの言葉には何か重要な意味が隠されているような気がした。
第三章:真実の顕現
妖怪たちとの会話を通じて、僕はこの列車がただの乗り物ではなく、異次元を繋ぐ「移動する門」であることを知った。そして、なぜか特別な人間だけがこの列車に乗ることができるのだという。 「しかし、どうして僕がここにいるんですか?」僕は混乱の中で尋ねた。 「それはね、君が持つ特別な感受性のためだよ。」と、人魚のような妖怪が答えた。「君は普通の人間とは違う。この世界と、そちらの世界を繋ぐ感覚を持っているんだ。」 「だから、君はここに来た。この列車は、そういう人間を導くのさ。」一つ目の大男が付け加えた。 僕は自分の感受性が、ここに来る理由になっているとは信じられなかった。しかし、妖怪たちの言葉は、なぜか心に響いた。 彼らはさらに話を続けた。「この列車は、時空を超える旅をする。君が見る景色は、過去、現在、未来、さまざまな時代の断片なんだ。」 僕は窓の外を見つめた。確かに、霧に包まれた景色は、どこか不思議で時代を超えた感じがした。そして、僕はあることに気づいた。この列車の旅は、単なる物理的な移動ではなく、僕自身の心の旅でもあるのではないかと。 「でも、僕はどうやって帰ればいいんですか?」僕は不安にかられて尋ねた。 「帰り道はね、君が自ら見つけなければならない。」と、狐の面をした妖怪が言った。「君の心が決まれば、道は開かれる。」
結章:終着駅への到着
列車はゆっくりと速度を落とし始め、窓の外の景色が変わっていった。霧は晴れ、僕たちが到着したのは、見知らぬ駅だった。列車が停まると、妖怪たちは一様に僕に別れを告げた。 「さあ、君の旅はここで終わりだ。」と一つ目の大男が言った。「君の心が求める答えは、そこにある。」 僕は列車を降り、プラットフォームに立った。そこは、どこか懐かしい雰囲気のある駅だった。そして、そこには一人の老婆が立っていた。彼女は、列車の中で出会った老婆だった。 「お帰りなさい。」老婆は微笑んで言った。「君は、多くのことを学んだ。そして、今、君は自分の居場所に戻ることができる。」 僕は突然、自分がこの駅を知っていることに気づいた。これは、僕が幼い頃に祖母と一緒に訪れた思い出の駅だった。老婆は、僕の祖母のようにも見えた。 「あなたは、自分の心と向き合い、成長したのよ。」老婆は優しく言った。「この旅は、君の心の旅だった。そして、今、君は新たな始まりを迎えることができる。」 僕は感謝の気持ちでいっぱいになり、老婆に深く頭を下げた。そして、駅を出て、朝の光が差し込む街へと歩き始めた。心には新たな決意と、穏やかな充実感が満ちていた。自分自身の心の旅を終え、僕は新しい日々を迎える準備ができていた。

ChatGPT

一度に長文を生成することはできなかった(できてもクオリティが著しく低下する)のでまずは章立てをしてもらい、そこから章ごとに書いてもらっています。
その際簡単な物語の方向性は提示することがありますが、章立てと細かな生成だけてなんとなくのクオリティを出すことはできました。
以前AIと共に執筆をして直木賞を受賞した作家の方がいらっしゃいましたが、どのように生成をしていったのか詳しく聞いてみたいものです。

物語の生成方法は模索しました。
これまで2つの問題点が生じており、頭を悩ませています。
まずは『同じ表現の多用』です。現在まで続いているのですが、怪談を書かせると「ささやき」というワードが使われ、ショートショートを書かせると「主人公は村の伝説となった」という終わり方になります。過去の生成内容から参照されているのか、AIのこだわりなのか、頑なに使われます。その表現を避けるように促してもダメな時は直接「ささやきという言葉は使うな」と指示するのですが、そうすると「囁き」と漢字に変換して使用されるので、その時は思わずため息が出てしまいます。その場合は、やり取りを削除し、一から生成し直すといったんその表現は使わなくなります。
もう一つは『クオリティの低下』です。
一時期、指示内容は同じなのにクオリティがやけに低い時期がありました。
当時そのようなニュースもあった気がするのでサービス上の問題かもしれませんが、その場合は私が細かく指示をして修正していきました。
私は内容や表現の修正はしたいが直接的な言葉の修正はしたくないというこだわりがあったため、さながら出版社の編集者のような頭の悩ませ方をしました。実際、編集の極意のようなものをよく調べていました。
しかし2024年3月現在、平均的なクオリティは上がったように感じます。
私はここ100本の生成指示を同じ言葉で行なっています。
↓生成された文章を先に公開するブログ

それでもクオリティは特別低いことはなく、私のYoutubeで紹介するのには問題ないレベルです。
たまにおかしな時や「ささやき」ワードを使われることもあるので、その場合は削除して一から書いてもらいます。
今後もAIが成長していくと考えると、現時点でのこのクオリティの維持率は驚異に感じます。私も今後YouTubeで紹介しがいがあります。

今回は私のYoutubeチャンネル「AIの時間」を紹介させていただきました。
そういえばこの記事のサムネイルのネイビーの枠はGPT-4につけてもらいました。私にとってAIはすでにかけがえのない相棒です。


他の記事

#AIとやってみた

この記事が参加している募集

AIとやってみた

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?