【ビジネスモデル・ナビゲーター】1.2 ビジネスモデル・ナビゲーター

トゥリーズ(TRIZ)

創造的模倣とモデル組み換えの重要性

新たなビジネスモデルの9割は、既存の55モデルに基づいており、まったく新しいモデルというわけではない。他業界のビジネスモデルを創造的に模倣することで、自社が業界のイノベーションリーダーになることができる、重要なのは、単にマネするのではなく、成功例を学び理解することである。

ビジネスモデル:ナビゲーターの路線図は、ビジネスモデル同士のつながりを表現しており、自社の事業がどこに当てはまるかを見つけ出すために役立つ。路線図にすればモデルの一貫性は非常に明白であり、またイノベーションをある業界から他の業界に移す場合の障壁は予想よりもかなり小さいことがわかった。

サブスクリプション

サプライ品モデル

まず本体製品を低価格もしくは無償で提供し、次に本体に必要なサプライ品の販売で高い利益を稼ぐ(What?, Why?)。

新たなビジネスアイデアに関する戦略

  1. 転用
    既存のビジネスモデルを新しい業界に適用する。

  2. 組み合わせ
    2種のビジネスモデルを転用し、組み合わせる。

  3. 再利用
    自社で実績のあるビジネスモデルを他の製品に再利用する。

ビジネスモデル・ナビゲーターは以下の4ステップで構成される。

  1. 現状分析

  2. パターン適用

  3. 事業設計

  4. 事業立ち上げ

現状分析:自社を取り巻くエコシステムの分析

しばしば陥りがちな問題として、ビジネスモデル分析を過度に詳細に進めた結果、自社の日々の課題にとらわれてしまうことがある。この問題に陥ることを避けるため、地上でなく3万フィートの上空から問題を精査するイメージで進めてほしい。そうすれば間違いなく、業界全体の常識をより正しく理解できる。

関係者についての理解

  • 顧客
    顧客ニーズの徹底的な分析がエコシステム分析の基軸となる。

  • パートナー

  • 競合

影響因子の分析

  1. 新技術
    もっとも重要なポイントは、常に将来を念頭に置き、備えを怠らないことだ。

  2. メガトレンド

ITがもたらす注目のビジネス動向7選

  1. 顧客接点としてのソーシャルメディアの重要性の高まり

  2. オンライン上でのコミュニティとネットワーク化

  3. フリーミアムで現物を提供しデジタルのアドオンを販売
    アドオンの適用例として、物理的な製品の各種機能をアプリで拡張することが考えられる。

  4. デジタル化で製品を強化する
    デジタル時代になって魅力を失った製品を再度売り込む有望な手段として、製品に小型センサーを埋め込んでスマートデバイス化するという方法がある。

  5. センサーのオンラインサービス化

  6. オンラインとオフラインの体験を融合する

  7. 分析からビッグデータへの進化

全世界的な潮流

  1. 知識社会

  2. ネットワーク化と接続性

  3. 一極集中化

  4. マイホーム主義

  5. 資源の欠乏

  6. アイデンティティの追求

  7. 安全保障

  8. 地方自治

  9. 人口動態の変化

関係者と影響因子に関する分析チェックリスト

  1. 自社のビジネスモデルにおける関係者はだれか?

  2. 関係者のニーズはなにで、どんな事項から影響を受けるか?

  3. 過去から現在に至るまで時とともに関係者はどう変化したか?

パターン適用:ビジネスモデルパターンの適用

類似の原則に基づくパターン適用

対極の原則に基づくパターン適用

パターン適用のプロセスをうまく進める方法

・パターンの適用

・パターン適用フェーズの鉄則

  1. すべて吐き出せ

  2. 創造性に制限なし

  3. 著作権フリー

  4. 質より量

  5. 否定の禁止

  6. 10秒ルール

  7. 風呂敷を広げる

  8. 例示と適切な質問

アイデアの絞り込み方法ーーNABC手法の活用

NABC手法(Need(ニーズ)、Approach(取り組み方法)、Benefits(メリット)、Competition(競合)の観点でビジネスモデルの有効性を評価する手法)

事業設計:ビジネスモデルの詳細化

自社内の整合性

定義は、Who-What-How-Whyの各軸が調和していることである。

社外との整合性

自社の新たなビジネスモデルと自社を取り巻く環境との適合性のことである。

ヒルティ社ケーススタディ

事業立ち上げ:計画を実行に移す

ステップ1:設計

ステップ2:プロトタイプ

ステップ3:検証


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