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全ては「逆算」!どろんこ村での意識の変化|いわさん

はじめまして、インターンの永井康太です!
今日は渥美どろんこ村のインターン生として、私がここでどんな仕事や暮らしをしているのかをご紹介します!

自己紹介

私は静岡県・浜松市出身で、農業法人に5年半従事していました。
作物は主にブロッコリー、とうもろこしを栽培していました。

「独立して農業を始めたい」という思いから仕事を辞め、愛知県で新規就農を目指していたところ、 移住者向けサイトSMOUTでどろんこ村の存在を知りました。

現地に行ってお話を聞き、自分がこれからどうやって生きていきたいのかを振り返る時間、農業見習いとして渥美どろんこ村さんに来させていただきました。

どろんこ村の暮らし

ー お仕事について ー

どろんこ村では、たくさんの動物を飼育しています。
朝起きてヤギの乳搾り。 作業場ではブタのえさやり。ニワトリのえさやりです。
死んでしまったニワトリは解体して、食べます。
「育てて、食べて、うんちする」を人間も動物も野菜もしています。
どろんこ村での体験を通して実感することができます。

農業はキャベツ、ブロッコリーを軸に生計を立てています。
主な仕事はキャベツの収穫、積み込みの作業です。
私は、どろんこ村の研修生・りかちゃんとペアを組んで仕事をします。

仕事をする上で意識したキーワードは、「観察力」「逆算して考える」です。
段ボールを折るといった単純な作業でも、物の配置、体の向きや場所で、作業の効率性がとても 変わります。
現場についたら周囲を見て、相手の動きを見て何をすべきなのか考えることが大切です。

収穫するキャベツもただ何も考えずに取るのではなく、注文数や出荷先に応じて収穫する圃場を変えたり、畑全体のキャベツの量を逆算して、次の週の予定を立てたり、作業を逆算して考えま す。
逆算して考えることが教育であり、これができないと経営が厳しいと感じました。

ー 暮らしの中での学び ー

どろんこ村の持続的な農的暮らしの中での学びもたくさんあります。

①地球1個分の暮らし

どろんこ村では「地球1個分の暮らし」がテーマになっています。
最初は頭の中で概念が結びついていませんでしたが、持続的な農的暮らしをする中で理解して いき、「意識」を意識して生活しました。

どろんこ村にはたくさんの人たちが訪れます。
研修生、インターン生、子どもと関わる中で、他者を意識し、みんなで「地球1個分の暮らし」を体験します。
シフォンケーキを食べる時は、相手のことを考えて取り分けて食べます。

みんなで収穫した筍は、すぐにアク抜きをして、調理し食べます。
メンマが筍からできていること は知らなかったです。
料理を作った時に出る捨ててしまう部分はブタのエサになったり、肥料になります。普段捨ててしまっているものも再利用できるものが多いです。
どろんこ村に来て「これはこれに使える!」という発想になりました。

②いのちに感謝する

私はヤギの乳搾りを朝と夕方にさせていただきました。
自分で搾ったヤギのミルクは、労力をか けていることもありとても美味しかったです。ヤギのミルクを使ったどろんこ村のシフォンケーキは 格別に美味しいです。

普段の生活では食べ物や飲み物はすぐに手に入ってしまうけれど、誰かがエネルギーを使って 手間ひまをかけています。
暮らしと仕事が一体化しているどろんこ村ではより対等を実感することができます。

ニワトリの解体はとても感情に訴えかけられました。
心を揺さぶり、客観的に「生きる」ことを感じます。
人間も動物も野菜も同じように生きていて、循環しています。
どろんこ村での育てて食べるという 生活は体験を伴うので、命のありがたみを感じるとともに、自分はどう選択していくのかを考えさ せられました。

意識の変化

①普段の生活

・とりあえず行動を起こして、自分のするべきことを1つ1つ行う。帰納的に物事を考える。
・漠然とした考えで行動している。
・野菜の生産をして、JAに出荷し、農業で生計を立てられるようになることを目指す。
・自分の好きな趣味に時間を費やす。

②どろんこ村での生活

→自分のするべきことに優先順位をつけて行動する。紙に書き出してするべきことを明確化。 意識をしていてもなかなかできないけれど、演繹的に考えて、作業をすることを意識する。
概念に対する認識をつけること。土とは何かという問題提起で、小学生から強く影響を受ける。物事を点と点で結びつけること。

→仕事の1日の動きを頭に入れて、逆算して行動する。
研修生の方の逆算しての動き、考え方を近くでみていて、特に意識が形成された。私も意識をして、効率化を図る。生活の中で自分は視野が狭いととても感じたので、もっと周りを見て、次の作業を考えること。

→慣行農業だけではなく、循環型の農業を取り入れていきたいと思った。
土地探しで有機栽培ができそうな場所を見つけ、持続可能を意識しながら農業をする。
目指すべき場所を決め、逆算しながら考えていきたい。

→興味・関心の幅をもっと広げたい。 農業に対する熱量であったり、こだわりの部分を持ち専門的な知識をつけていく。
暮らしの中にはたくさんの学びがあって、その学びをもっと深く、仕組みがわかるようにしたい。
今まで意識したことがなかった意識の部分を持ち続けられるように時間の費やす部分を変えたい。

感想

暮らしと仕事が一体化しているどろんこ村での生活を通して、自分自身の意識を意識するということを実感しました。

意識の部分は他者との関係から形成されるということを意識したことがなかったです。
普段の生活では、物事を深く考えるということをしてこなかったので、ここでは物事を考えて自分の価値観を固めていく時間でした。

動物たちへのエサやりは自分の感情の部分が強く出ました。
愛情は持ち合わせていると感じたけれど、それだけだと生活ができないです。食べているエサも何なのかあげるまで知らなかったし、産業廃棄物を使っての持続可能、「育てて食べる」ことの循環の中に本来はいることを肌で感じました。

現実は対等という立場から離れての生活でした。今まで消費型の生活しかしてこなかったので、育てて食べるということを体感して、客観的に物事を、現実を考えさせられました。

どろんこ村の中での暮らしの中にはたくさんの学びがあって、教育そのものでした。
私の中では全てが「逆算」なんだって思うほど、生活の中で意識が意識していました。 それがなかなかできなくて、歯痒い思いもたくさんしました。
研修生の方とはペアで行動していたので、たくさんの意識を受けました。大変感謝しています。
ここでの経験をこれからの私の生き方、農業経営に取り入れていき、他者との関係を大切にして いきたいです。

最後になりましたが、どろんこ村で生活をさせていただきありがとうございました!受け入れてい ただき感謝しきれないです。本当にありがとうございました。
人生の中でとても濃い1ヶ月でした。
どろんこ村の暮らしがこれからもどろんこ村らしく発展していくことを願っています。

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