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ひとり反省会:上級ウェブ解析士講座

上級ウェブ解析士の企業研修で終わったので反省会。
振り返ると、打ち合わせは7月から始まったので、11月いっぱいまでかかったため4ヶ月かかったことになる(通常は1ヶ月半近くで終わる)ので、受講生も他の講師も「おい!!何してるんだ!?」って思うだろう。私自身振り返るとそう思う。

今年の講座は方針も色々変わり、自分自身思うことはたくさんある。そのあたりは前回も同じようなことを記載しているはずなので触れる予定はない。たとえ変わることに不満があっても、変化に拒否していては進まないのだ。変えないことに労力は費やせない。

今回は企業研修ということもあり、13名が受講していただいた。上級ウェブ解析士の講座を13名も受講していただける機会は、協会の中でも滅多になく、私のような2年目の講師にとってはありがたい話である。

今回、講師として自分なりに価値をどこに置くか真剣に悩んだ結果得られた気づきも多くあったので、そのあたりを備忘録として記載していく。

どこか物足りないカリキュラム構成

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上記は今年度の上級ウェブ解析士講座のプログラムである。講師目線で記載させていただくと、1回目と2回目の講座以外に、事前課題と中間課題、修了レポートの採点がある。1回目と2回目の講座の最初には課題のフィードバックがある。そうすると、修了レポートに関しては合否判定のみで、フィードバックが発生しない。もちろん合格不合格という絶対的なものは必要だが、私が受講生の立場なら、修了レポートのフィードバックをしてほしい。そして、そんな私が講師になったのだから、修了レポートのフィードバックの場を設けて欲しいと思い、今回無理言ってお時間をいただき修了レポートのフィードバックさせていただく機会をいただいた。もちろん、カリキュラムにはないものなので、内容はなにも決まっていない。言った以上責任をとるという、自分を追い込む形で講座の作成に取り掛かった。

レポートの採点の中でわかる、講師としての未熟さ

受講生は忙しい時間の中、しのぎを削ってよくぞ20ページ以上の壮大なレポートを作成したと思う。中には嫉妬してしまうくらい素晴らしいレポートもあったり、事前課題からの成長過程を見られることで嬉しくなるレポートも多かった。私自身今は数を減ったものの、毎週レポートを作成し、何度も添削を受けてときには落ち込んで泣きだすくらい辛い思いをしているので、レポートを見れば、受講生の努力や苦労しているだろうなという点は多少なりともわかる部分がある。本業であってもあれだけしんどいのだから、普段レポートを書く機会がなく、今回が初めて作った人にとっては、上級ウェブ解析士の修了レポートの作成は至難の業だろう。実際に修了レポートがすぐに実務に使えるかといえば残念ながらそうではない。ただ、昭和みたいな話であるが、それでも修了レポートは上級ウェブ解析士の資格をとる上で、与えられた試練のようなもので、その試練を乗り越えた先に資格として認定があると思っている。明日すぐ役立つレポートではないかもしれないが、修了レポートを作成する過程で身に付く経験や知識、考え方には意味が十分あると思っている。そのあたりを学んでいただければ幸いである。

採点する中でホスピタリティの高いレポートもあり、こういった配慮に人間性が現れて、経営者は「この人と仕事したい」と思うんだろうなと、採点者側になって学ぶ機会も多くあった。1つのレポートを作る受講生も学ぶ機会はあるが、12枚のレポートを採点する講師も学ぶ機会は多い。

13名のレポートの中でKGI・KSF・KPIの記載するロジックツリーがすこし?になるレポートが多かった。どこか物足りない。そして、それが多いことは、私自信が「きちんと講座で伝えられていない」と反省するところでもある。レポートは量の勝負ではない。たった数枚の資料で決まることもザラである。その中でも重要なポイントの1つにロジックツリーがある。ここをきちんと伝えないと、自分の上級ウェブ解析士の講座は終わらしてはいけないと反省し、修了レポートフィードバック講座の主要テーマの1つとしてKGI・KSF・KPIになった

「上級ウェブ解析士」なのだから自信を持って良い

上級ウェブ解析士になるときに、スキルや自信を身に付けたいから受講したはずなのに、実際に自信もスキルも身についていないのではないかと心配する人をよく目にする。自信過剰が良いわけではないが、上記のような厳しい試練を乗り越えて資格取得したのだし、自信持って「上級ウェブ解析士」と名乗ってほしい。
そういった、自信をつけるために上級ウェブ解析士を受講したのに、取得した後に自信がつかないという問題を目の当たりにしたときに、解決するために講師と受講生のコミュニケーションに課題があるのではないかと考えたら、きちんと「合格」以外のメッセージが必要だと気づくことができた。改めて、修了レポートのフィードバックとして「合格」以外の形があるべきなのだと理解ができた。

ラストメッセージだからこそ、伝えたい想いがある。

テーマも決まり、資料作成に取り掛かったときに勝手な解釈ではあるが、「この講座が最後の講座」ということをきちんと考えることができた。
講師は、2回目の講座のあと、修了レポートを採点するという受講生と向き合う仕事が残っている。受講生も2回目の講座の後、目の前の修了レポートが控えている。そうすると実質会う機会が「最後」になる2回目の講座は最後という思いが薄れてしまうのではないだろうか。どこか広げた風呂敷を畳まないまま終わった感がある。修了レポートのフィードバックセミナーはそんな広げた風呂敷をきちんと畳む講座であるべきとイメージした。そう考えると、もう一度最初から提供した資料を一通り目を通し、どうやってまとめようか考えた。彼らと向き合う中で、この講座を通じてどのようなメッセージを伝えるか、この講座を通して何を学んだかを考える上でとても有意義な時間であった。

ウェブ解析士における「解析」ってなんだろう

私が資格を取得するときはウェブ解析を業務とする一部の仕事で使う人が学ぶ資格だった。今や営業〜エンジニアまでの様々な職種の方がウェブ解析士になるものだからこそ、改めて「ウェブ解析士」がどのような役割があるかをもう一度メッセージとして伝えてみようと。資格としてウェブ解析士マスターはあるものの、上級ウェブ解析士を受講した全員がウェブ解析士マスターを目指すものではない。そうすると、きちんとウェブ解析士として学ぶ機会の最後は上級ウェブ解析士になるのではないだろうか。そんな思いで改めて、ウェブ解析士における「解析」ってなんだろうかをメッセージとして伝えたいと思うことができた。

解析は仲間とのコミュニケーション

この言葉は私の尊敬するウェブ解析士マスターの言葉である。私はこの言葉が好きではあるが、未だ自分の言葉にできていない。ただ、まちがいなく答えはここであるものの、その答えにたどり着けていない。今回の修了レポートのフィードバックセミナーでは、そこを伝えるセミナーにしたいと思い資料を作成した。そして、この答えがあるからこそ、上級ウェブ解析士の広げた風呂敷はきちんと畳むことができたのではないかと思う。

ちからつきたのでこのへんで。

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