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名残りの香り(140字の小説)

「もう、君とは終わりだね」と、彼は呟く。
…待って、終わりって何?…
彼の瞳に光る涙。
彼は外に。
彼の後ろ姿を追う、私。
…待って、何処に行くの!…

「側に居て!」と、ドアを叩いても虚しさが残るだけ
彼の去った後、彼の残り香が私を更に辛くする
名残り惜しい香り!

でも、トイレの芳香剤と同じ匂い。

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