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三つ子の魂百までも番外編(8)

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「本当ですよ。私はこの前、大橋という教授に殺された、新美助教授の霊と交信しました。その結果今まで解明出来てい無い事実が判りました。その様なことは、私にとっては驚く事では無いのですが、
ただ、この様な事を申し上げると、気味が悪く感じる人が居ますので、あまり人には言ってはいません。

大島さん、私どもに、この案件依頼されますか?
他の事務所では、私の様に霊感の強い人は居ないと思いますが、
どう致しますか?」
と、裕美は自分の霊感の力を誇示するかの様に依頼の契約を迫ってみた。

「お願いします。貴女の様な霊感の持ち主ならば、この事件の解決も可能ですね。それに日本のポアロにも会ってみたいです」
と、大島晃子に明るさが戻ったみたいに言った。

「では、この書類にサインをお願いします。
着手金は⚪︎万円で成功の時の報酬と、別の捜査費用がかかりますが、おおよそ全体的に◯万円位です。
それでよろしいでしょうか?」

「それで結構です。着手金は今日払うのでしょうか?」

「できれば、今日頂きたいです。先ずは、貴女のお部屋に訪れたいのですが、いつがよろしいでしょうか?
おそらく、泊まりがけの調査となる様に思います。
こちらは、そのマンションの事を事前に調べてみますので、
マンションの住所をお書きください。」
スムーズに契約が終わり、着手金を支払った後、大島は言った。

「週末は私はマンションに居ないのです。平日の夜にお願いしたいのですが、貴女以外に誰か来るのでしょうか?」

「私一人のつもりでいますが、もしお望みで有れば、杉田を同行させますが?」

「杉田さんって、あのポアロですか?」

「ええ、一応ポアロと呼ばれています。柔道四段の猛者です。
でも、顔は優しいイケメンですよ。」

「イケメンですか?では是非おいで下さい。待っています。
日時はご連絡します。」
と言い残し大島晃子は意気揚々と返って行った。

一つ契約が取れた事に裕美は満足していたが、
果たして、この様な案件を解決できるかと言う疑念が湧いてきたが、裕美には自信があった。
……幽霊を探偵する事が出来るのは、私以外に誰も居ない!……
と、決意する裕美であった。

先ずは、このマンションに関しての身辺調査からだ。
姉と叔父さんに相談しても、霊的な事は信じ無いであろう。
頼りは、杉田公一だけであるが、仕事の内容だけは、
お姉さんと叔父さんに話す必要がある。

https://note.com/yagami12345/n/nfeba5dc35368

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