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私は誰⁉️(8)


小説 私は誰⁉️(8)

妹が、「ここで私と一緒に住みたい」と言う。
(そうでしょう。監視役だから当然ですね。僕の思っていた通りの展開)

でも、その様な事を言葉に出すほど、僕は愚か者では無い。
ここは、自然な対応だ。
他人の女の人と一緒に住めるのだ。
嬉しい。だが、その気持ちを抑えて、返事した。

「良いよ、妹だし。部屋も広いから、一緒にいても良いよ。」
と、言葉がとっても嬉しそう。

「本当にいいの。良かった。、、、」
と、妹と名乗る人が言った。
おそらく、任務の遂行が出来ると思ってのであろう。
ところが、此方も逆に、おまえを監視するからな!

これからは、腹の探り合いだ。
本当に彼女の腹を探りたい気持ちは、十分にある。

彼女は、なかなかの美人だ。
妹かも知れないと思っていた時は、その様な目で見れなかったが、
他人と勘づいた、これからは、どの様に接していけば良いのか、不安だった。
変な気持ちになってはいけない。
ここは紳士的な態度を取らないと、ご先祖様に申し訳が立たない。

此の様に考えてしまう僕は、相当な真面目人間なのかも知れない。
堅物人間? 硬いのは一部だけで良いのだが。

もしかすると、盗聴機や隠しカメラが設置されているかも知れない。
相手に気づかれない様に探そうと思った。

先ずは、騙された振りをして、相手を油断させる事だ。

それにしても、私の研究はそれ程凄い研究なのか?
一体何を研究しているのだろう。
彼女は知らないと言っているが、知っているからこそ、私を監視しているのであろう。もっと探りを入れて見よう。

彼女は、嬉しいそうに、部屋の中を見ている。
まるで、モデルルームを見学するみたいに。
「その態度、バレバレだよ。」と言ってやりたかった。

一体、私は誰なんだろう!。妹と名乗る女の正体は、何⁉️





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