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未来に行ける眠り薬(パート3)(460字の小説)

「お父様、私未来に行ってみたいです
この薬を飲めば三十年後の世界に
行く事ができます」
と、純情可憐なお姫様が、
新薬の眠り薬を王様に差し出しながら
嬉しそうに言う
「三十年後の未来だって⁉️ 何故、未来に行きたいのだ。」
と、訝しい思いで、王様は尋ねる。

「だって、多くの男達が、私をストーカーしてくるの。
私、怖くて街にも一人で行けないの。
未来に行けばもっと安全な世界だわ。」

「でも、その頃は私も妻も生きてはいないよ。それでも大丈夫かと?」

「今、弟が5歳だから、三十年後は35歳、私は年を取らないから、
16歳のままよ。その頃は弟が王位を継いでいるわ。
だから私は大丈夫よ。弟を手助けするわ。」
と、姫は眠り薬を飲み安眠する。

誰言うとも無く、「眠れる美少女」
その眠る姫の顔を見たさに、多くの人達が列をなす。

三十年後、姫は目覚めた。
姫の予想通りに弟は、王位に付いていた。
三十年後の世界は、治安も良く安心して暮らせる世界であった。
この現実に姫は満足していたが、驚いた事に姫の妊娠が発覚した。

いつその行為が行われたのかは、
永遠の謎である。

父親は誰?

#青ブラ文学部

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