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秘密(13)

13

「それは人それぞれの修行の仕方がある。ミカコ君の透視能力だが
ミカコ君、全て見ようとしないで、ある程度で止めて見る。
その事を絶えず意識して見ると、全ての物が透ける事は無い。」

「なるほど。途中まで観る様にするのですね。それを絶えず気に留めて観るのですね。」
と、感心したみたい言った。

「じゃあ、私はどうなの?服まで消せるの?」
と、雪村が不服そうな表情で言う。

「服までは消せんよ。」
と、ぶっきらぼうに答えるデスラー。

「だったら、私風邪ひくじゃ無い!」

「風邪をひかない強い身体を持つ事が君の修行だ。次は誰?」
と、デスラーは冷たく言い、雪村の事を嫌っている感じがした。

「あの〜デスラ様。眼鏡を掛けずに近くを見る事が出来る様にするには、どうすれば良いでしょうか?」

「それは、絶えず近くを見る訓練しかない。はい、次」

「近未来を見るためにの訓練は、どの様にすれば良いでしょうか?」

「それは、未来を見ようと意識せずに、意識を無にして
瞑想する事だ。決して近い将来を見ようと思わずにいる事。
そうすれば、ひらめく様に未来が見える事もある。知らんけど」

と、最後は曖昧に答えるデスラー。

「あの〜人の心が読めても、嬉しく無いです。」

「読めないよりも増しだよ。贅沢は言わない!はい次の人?」

「俺はこのままで良いよ。テレポーテーションも完璧に出来るし。」

と、おどけながら言うチャラ男。
「😏、君調子にのって悪い事に使っていると、行ったきり返って来れなくてなるぜ!気を付けな!」
と、デスラーが凄む。

青ざめるチャラ男。

「私は君にテレポーテーションの能力を与えたのは、君の欲望を満たす為に与えたのでは無い。解っているだろうな?
これ以上調子に乗って悪いことに使ったらその能力を奪う。」
と、怖い顔で睨みを効かせる。

「解りました」と言う声が震えている。

「私はどの様な修行をすれば良いでしょうか?」

「君に与えた能力は、他の人の能力とは違い相手を攻撃出来る能力だ。念力とは恐ろし能力。この能力を持つ者は責任ある行動を要求される。今の君はまだ一部の能力しか無いが、全ての力を出した時の破壊力は、凄まじい威力なのだ。

宇宙人を退治する為には欠かせない力なのだ。
君の修行の方法は、絶えず物に向かって念力を送る事。
小さな物から始めて徐々に力を付けていくしか無い。
小さな物からコツコツとだよ。
君には期待しているよ。」

「はい」と素直に僕は答えたが、何で僕にそんな責任の重い能力を与えたのか?と言う疑問が湧いたが、質問する事は出来なかった。

すると、
「真田君は、『何故、僕にこんな責任の重い能力を与えたのか』
と、思っています。」
と、石田純一は僕の心を読み取り、デスラーに告げ口をした。

「なるほど、良い質問だ、真田君。私が君達にこの能力を与えたのは、一人一人の個性を研究しその人に合った能力を与えたのだ。
真田君は正義感が他の誰よりも強かった。
それで宇宙人と戦う為の一番の能力を与えたのだ。
君は選ばれし者だよ。真田君」

と、デスラーは僕の事を知っているかの様に言っているが、
僕はそれほど正義感は強くは無い。

だがここはお言葉に甘えて素直に喜ぼう。

「ありがとうございます。デスラー様。デスラー様の期待に応えるべく修行を致します。そして侵略してくる宇宙人と戦います。」
と、僕は決意表明をした。

そうして、僕達の修行は始まった。
そして半年後にまた此処に集まる事を約束した。

他の人の修行はどの様にしたのかは分かりませんが、
私の修行を読書の人に伝えますね。

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