見出し画像

秘密(14)

14

私の練習は、簡単だった。
物に対して念力を掛けるのだ。
私は、暇を見つけては
絶えず念力を物に送る練習を重ねた。
最初はマッチ箱の様な軽く小さい物から訓練した。
パソコンを動かすだけの力を秘めていたので、
マッチ箱程度は簡単に動かす事は出来る。
問題は距離で有る。
念力で動かす事が出来る距離を長くするための訓練をした。
マッチ箱程度なら、100m離れていても動かせた。
嬉しく感じたが、まだまだ修行が足りない。
マッチ箱を動かしても攻撃能力は何も無い。
だが、訓練の賜物か私の念力は、日に日に強くなる。
遠くの物も動かすパワーが付いてきた。

さらにさらに、私は努力を重ねそして大きなパワーを持つことになる。

それを確認できたのは、偶然であった。
ある日、大型ダンプが暴走し、集団登校の子ども達を目掛け突進してくる。

このままでは、子ども達が轢かれる。

即座に私は反応した。
子ども達に向けて念力を送る。
子ども達全員、宙に舞う。
その下を大型ダンプが過ぎる。
難を逃れた子ども達。
ホッと胸を撫で下ろす僕。
だが、子ども達は何処に行ったのか?
いまだに行方不明なっている。

どこまで、子ども達は飛んで行ったのか?
テレビでは不可思議な事件と放送されていた。
子ども達の無事を祈りたい。

その様に私は念力のパワーを著しく向上させた。
仕事においてもこの力を利用した。
勿論、訓練を兼ね備えての練習である。
念力のみで、物を運ぶ。
当然誰も見ていない時だけ念力を使うのだが、
仕事はスムーズにはかどる様になった。

次にみんなに会う日が楽しみだ。

ある日私の部屋は狭過ぎるとクレームが
ある女性からついた。それに汚いと文句を言っているみたいだ。
最初はデスラーもそのクレームを無視していたが、
余りのしつこい要求にデスラーもギブアップしたらしい。
デスラーは、全員の集合場所として、
僕に高級マンションをプレゼントしてくれた。
クレームをつけてくれた女性に大感謝だ!

そして遂に、デスラーから全員集合のメールが届く。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?