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台湾が気になるあなたへ

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台湾で生活し、日々取材を重ねるなかで「これは日本に届けたい」と思ったトピックについて、時にインタビューも交えながらお届けする、台湾あちこち見聞録。多様性/教育/ジェンダー/環境/…
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#台湾

なぜ、台湾に「虎に翼」があるのか

迪化街の青木由香さんのお店に買い物に行った際、すぐ近くの神様「霞海城隍老爺」のお誕生日を祝うパレードに遭遇しました。 おめでたいな〜〜 いい光景だな〜〜 と思いながらほっこりしていたら、 あれ? あれあれ?? 目の前に、翼が生えた虎がいるではありませんか! そうです、今、私が心を鷲掴みにされているドラマ『虎に翼』のタイトルにもある、「虎に翼」です。 なぜ、台湾に「虎に翼」があるのかいったいなぜ、台湾に翼の生えた虎がいるのでしょうか。 実際にはもう少し丁寧な検証が

オールジェンダー・トイレに見る、台湾のジェンダー観

5/28の「世界月経衛生デー」で、北原みのりさんと『台湾生理の話』をテーマに対談させていただいたアーカイブが出ております。 台湾では「月経税」を撤廃するよう働きかけの動きがある話など、生活者としても取材者としてももろもろお話ししておりますので、ぜひご覧ください。 このトークイベントで、現在台湾では「オールジェンダー・トイレ」、つまり"全てのジェンダーに対してフレンドリーなトイレを作ろう”という動きが進んでいるということにも触れました。 このnoteではそのことについて少

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小国の戦法ーー台湾の半導体とAIを、生活者目線で語ってみる

6月、7月と締切に追われており、デモのその後を追ってnoteを書くのがかなり厳しいこの頃です。優先順位が付けられないくらい大事なことが同時多発的に起こっているのに、自分の力不足がもどかしいです。 ただ、これは書いておかなければなりません。 いつか、この「小国の戦法」についての本を書いてみたい。そんな気持ちを込めてお届けします。 ※デリケートな内容なので、以降は有料とさせていただきます。 Voicyでは音声での解説を無料配信しております(こちらも様子を見てプレミアムに移行

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小学生からシニアまでが平和に参加。10万人規模となった台湾・民主デモの現場から(5/24)

前回のnote「日本のニュースが報じない、台湾で昨夜起こった3万人規模の民主デモの話」には1,000近い「いいね」をいただき、たくさんの拡散やコメントなど、多くの反響をいただきました。ありがとうございました。 こうして知っていただく、関心を持っていただくことが、台湾だけでなく、日本の民主主義の力にもつながると思っています。 (トップ画像提供:sasakiayako) 日本のニュースでも報道されるようになりました。見つけたものをこちらでまとめています。同時期に報道していただ

日本のニュースが報じない、台湾で昨夜起こった3万人規模の民主デモの話

5/21(火)、台湾台北で3万人を超える民衆らが立法院(国会)周辺に集結し、今国会で強行採決されそうになっている国会改革などの法案に対する抗議の意を示しました。私も昨夜はその3万人の一人になりました。(トップ画像の出典:Lynn Hsieh) 日本ではほとんど報じられない、報じられても不思議な伝え方不思議だなと思うのは、台湾ではトップニュースになっているこの件が、ほとんど日本で報じられないことです。 報じられていても、ちょっと不思議な切り取り方で、「そこ?」というような内容

台湾、デジタル性暴力の予防や被害者保護の現在地【g0v(ガヴゼロ)サミット2024より】

台湾最大のシビックハッカーコミュニティ「g0v(ガヴゼロ)」が二年に一度開催するサミットで、いま私が最も関心を寄せるテーマで、実際に聴講して最も良いと感じたセッションについてご紹介します。 それが、デジタル性暴力の予防や被害者保護について最先端で取り組まれている、民間のNPO団体や政府機関による講演でした。 ↓ サミットそのものの概要や私の所感については、こちらのnoteをご参照ください。 講演タイトル「デジタルガバナンスとジェンダー平等:デジタル性暴力の法的課題」三つ

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台湾最大のシビックハッカーコミュニティ「g0v(ガヴゼロ)」が二年に一度開催するサミットへ。まずは概要と所感から

「g0v(ガヴゼロ)」が二年に一度開催するサミット今年で12年目を迎えるシビックハッカー(社会問題の解決に取り組む民間のエンジニア)コミュニティ「g0v(ガヴゼロ)」。 台湾で最大規模、オードリー・タンさんも長年参加されているこのコミュニティが二年に一度開催するサミットに行ってきました。 彼らのモットーは、社会に存在するさまざまな課題や問題を目にしたとき、「なぜ誰も解決しないの?」と他人事にするのをやめて、まずは他ならぬ自分がその「何もしていない人」の一人であることを認め

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台湾の人気雑誌が“台湾での移住”をひもとく書籍『我們,為什麼移居他方?』を出版【推薦文を寄稿しました】

台湾で根強い支持を得ている暮らしの雑誌『地味手帖』(裏路出版)。 その地味手帖編集部が2020〜23年までに取材・掲載した17組の移住者のストーリーをまとめ、さらに現在の追跡取材を行いながら、現代の台湾における移住をひもとく書籍『我們,為什麼移居他方?』が5月2日に出版されました。 台湾へ移住13年目ということで、光栄なことに私も推薦文を寄稿させていただきました。 台湾の皆さんの自分自身の暮らし、人生、子育てに対するさまざまな価値観に触れることができる一冊でした。 ラ

年々広がる所得格差にもめげない、台湾人の「かけ算するキャリア」に学ぼう

台湾で暮らしていると、これは日本の参考になるなと思う価値観に出合うことがよくあります。 そのひとつが、働き方。 台湾の格差社会は世界でも深刻なレベル日本は「一億総中流」だったのが、次第に「格差社会」へとシフトしていますが、台湾は以前から格差社会が定着しており、富める者はますます富み、貧しいものはますます貧しくなっていき、その中間である中流層が消えていく構造に移行中であると言われています。 台湾の所得格差を測る国際的な指標「ジニ係数」は、0.606(2021年の統計、20

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子どもの日に2万冊の良書(絵本)をプレゼントする台湾マクドナルド

台湾は今年、4月4日が子どもの日「兒童節」。 地震の影響でリアルイベントは減ってしまうかもしれませんが、それでも各地でさまざまなイベントが開催されます。 通年で親子が一緒に本を読む「親子共讀」を応援する台湾マクドナルドは、子どもの日に向けて2022年から「麥麥共讀日」というキャンペーンを続けています。 台湾マクドナルドが今年選書した美しい絵本台湾マクドナルドが今年選書したのは、美しい絵本『苔癬兄妹』(作者:根誌優 、出版社:農業部林業及自然保育署)。 『苔癬兄妹』は、台

【Voicyゲスト回】BtoB訪日インバウンド/台湾カルチャー界で人気のフォトグラファー安田夏樹さん

BtoB訪日インバウンド(日系企業台湾のゼネラルマネージャー)/台湾カルチャー界で人気のフォトグラファー安田夏樹さん ⋆ 日系企業の台湾支社開設からちょうど10年、BtoB訪日インバウンド営業 ⋆ BtoBの訪日インバウンドってどんな仕事? ⋆ コロナ明けから2024年のマーケットの変化 ⋆ 台湾市場の特徴 ⋆ 統計資料には載らない「台湾人が日本でしたいこと」とは? ⋆ 安田さんの裏の顔、台湾でフォトグラファーとして活動 ⋆ 個人のブランドで仕事を取る時代が来る?! ⋆ セ

台湾で漢方を買う・食べる時に気を付けたいこと

出所が分からない生薬を使った漢方(中薬)は飲まない方が良い

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台湾を愛する若者たちが作った、クラシカルなカレンダー

こちらは台湾の伝統工芸を日用品にリデザインし続けているブランド「hands」、日本でも大人気の「老屋顏」、そして伝統工藝ブランドやグラフィックデザイナーらが共同で作ったサステナブルなカレンダー。 「hands」は、台湾を愛する若き青年ジョンくんが熱い思いで立ち上げたブランドで、我が家でも使っている天然ウコッケイの羽根はたきは雑誌『&Premium』でもご紹介させていただいたことがあります。 「老屋顏」は取り壊されて失われつつある台湾の建築物をコレクションしたり、モチーフの

独立書店に行くか行かないか? プチ炎上から見える台湾の読書習慣

この週末、「独立書店」が台湾のカルチャー界で大きな話題となりました。 専門家の投稿が炎上

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