見出し画像

森永プラザビル探検〜大規模建築物の寿命

田町駅前に「モリナガグループ」(「森永製菓」「森永乳業」)の本社として「森永プラザビル」が建っている。24階建ての高層ビルだが、築48年とかなり年季が入っている。建て替えが予定されており、2024年には両本社は移転予定(森永乳業は汐留、森永製菓は未定)。この「森永プラザビル」の地下1階に「森永エンゼル街」という飲食店街がある。一度ここに足を踏み入れてみたかった。ここには9軒の飲食店がギッシリと入居しており、中でも羽根付き餃子で有名な蒲田「歓迎」も入っている。自分は夏バテ気味で「謙徳」という蕎麦屋に入ったが、ここも結構なお値段なのに大賑わいであった。

 1階にはビジネス書で有名な老舗書店「虎ノ門書房」がある。ここに営業に来たこともかつてあった。その横には「エンゼルショップ」がある。ここは森永製品のお菓子売り場だ。5坪ほどの小さなお店だ。スーパーやコンビニで売っているような市販品が並んでいるが、袋詰めのオリジナルセットも用意されている。戯れにそのうち一つを買ってみる。「ここもあと2年ですか?」と訊くと「そうなんですよ、(あるうちに)また来て下さい」と女性の店員さん。

 既に浜松町の国際貿易センター(51歳)の取り壊しが始まっている。五反田のTOC(52歳)の取り壊しも来年に迫っている。どの施設もいずれも地下に充実した食堂街があった。動物に寿命があるように、建物にも寿命がある。鉄筋鉄骨コンクリートいわゆるSRC構造でも法定の減価償却期間は47年。森永プラザビル(48歳)も含めて、いずれも不惑・知命を超えている。霞ヶ関ビルディング(54歳)や御茶ノ水の元職場本社(42歳)もいずれは生まれ変わるのだろう。慣れ親しんだ建物とのお別れは悲しいが、広大な土地が生まれて、新たな経済発展の拠点ともなることだろう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?