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辻村ジュサブロー先生と「真田十勇士」

2月15 テレビ体操、通算4,840日目。訃報の話しばかり続いて恐縮だが、辻村寿三郎先生がお亡くなりになった。天沢退二郎先生のように特に親しかったわけではないけれど、代表作「新八犬伝」「真田十勇士」の書籍復刻をした時に、何度かお会いしてお話しさせて頂いた。喋った印象は『女性的な方』で、歌舞伎の女形と話しているような気分になった。

 かつてはNHK教育テレビで、ずっと人形劇が放送されていた。放送が終わると本が絶版になってしまうので、復刻リクエストが多かった。当時は人形町に「ジュサブロー館」があって、アトリエとなっていた。時代小説のキャラクターが人形となった、おどろおどろしい怪しげな雰囲気に惹かれた。人形劇という文化に触れたのが初めてだったので、やがてそこから自分は天野可淡などの「球体関節人形」へのディープな熱狂にはまり込んでいくことになった。人形町は美味しいお店が多いので、打ち合わせに行くのも楽しみだった。「ジュサブロー館」は、実際は息子さんの寿和さんが運営に当たっていた(2015年に閉館、現在は広島県三次市に開設)。

 「真田十勇士」復刻では、ちょうどNHKの大河ドラマで「真田丸」が放映されて、長野県上田市が歴史観光で盛り上がっていた時期だった。上田市には観光大使を務める女優の土屋貴子さんがいて親しくさせて頂いていたので、上田市の母袋市長と共同記者会見をする運びとなった。上田市にも出版社にも「真田繋がり」で、どちらにもいいニュースということで、彼女が繋いでくれた。囲み取材などという人生初体験で、市長や美女の隣で緊張して何を喋ったかも記憶にない。

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6453740

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